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戦闘神姫  作者: 柳井
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【3章】戦闘神姫 第11話 決意する姫

投稿が遅れて申し訳ございません

久々にこっちの更新です。大体案は出てるのですが文才が無いので読みづらいかもしれません…が!ここから熱くなるハズなので気ままに読んでください。


「こんなものですか。少し残念です」

ダンジョン守護者の間に現れた獅子王の三騎士の一人、レグリオルに、イッシン達は成す術もない。

「どうしよう……このままじゃ皆死んでしまう」

気絶していたローアが目を開けた時、その場所は地獄と化していた。

「まずは小娘。貴女からです」

レグリオルの狙いはアヤカ。

ゆっくりと歩きながら刀を向ける。


(何か……。アイツに太刀打ちできる手は無いの……?……あれは……?)

その時、ローアはある異物に気づく。


「さぁ……死んでください!私に傷を付けた罰です!」

長太刀をアヤカに向け振るう。

振り下ろされた刀は、激しい音と共に阻まれた。

「まだ……俺は負けちゃいねぇよ!」

間一髪、アヤカとの間に割り込みレグリオルを止めたのはイッシンだった。

しかし、レグリオルの剣圧は重く、受けに入ったイッシンを押し込む。

「仲間を守るその姿勢は美しい。だが、弱い」

「うおおおおお!!踏ん張れ俺の足!」

レグリオルの剣撃に押されながらも、イッシンはなお耐える。

だが、イッシンの受けを難なくレグリオルの刀は押し切る。

高い金切り音と共に、イッシンの柳霞が弾かれた。

「しまった……」

「ここまでです。“獅子王の息子”よ」

無情にも落ちる長刀。

イッシンの体から血飛沫ちしぶきが舞う。

だが、それでもイッシンは倒れない。

「半歩引きましたか……。致命傷だけは避けましたか」

「ギリギリ……だ。それに、これ以上皆に手出しはさせねぇ……」

啖呵を切るイッシン。

しかしその姿は、今にも倒れそうなほどにボロボロだった。

「ほんの数分。貴方が稼いだ時間も無駄に終わりますね」

再びレグリオルは刀を向ける。

目の前のアヤカとイッシンの体は、もう限界だった。

「誇り高き戦士達よ。さぁ……本当のフィナーレだ」

「まだ……死んでねぇ……。俺が死ぬまで皆を……」

レグリオルがイッシンに刀を突き刺そうとした、その瞬間。

レグリオルが何かに気づく。

(風……?ダンジョンの最奥で何故だ?)

神風テンペスタアロー

イッシンとレグリオルの間に放たれた一本の矢。

その矢が地面に突き立った瞬間、ダンジョンの中へ風が広がる。

「なんだ……!?この風はまるでアイツの技みてぇだ。それに、あの声はローアか!?」

「まさか……。先程の弓使い、貴女の仕業ですか。それに貴女……何をした?」

視界が晴れる頃、ローアが全員の前に姿を現す。

だが、今までのローアとは明らかに纏うオーラが違う。

「アンタ……まさか……」

アヤカは直ぐに察した。

ローアが"神の力"を取り込んだことにーー。


ーー


少し前

(何か……。アイツに太刀打ちできる手は無いの……?……あれは……?)

ローアは何かに気づいた。

それはテンペスタの器だった。

微かに光り輝くその異物に、戦闘中の誰も気づいていない。

「弓……?これって……まさか」

テンペスタの体から現れたのは、まだ完成されていない弓矢のようなものだった。

手に取ったローアも、それが何かを察する。

そう――その弓は神器じんきだった。

「これが使えるなら、状況を打破できる可能性がある。でも神器は……」

神器には絶大な力がある。

だが同時に、大きな代償も伴う。

適合しない者が触れれば、神の怒りが襲いかかる。

それでもローアは迷わず手に取った。

「使う……。使わないといけない。ここで誰かが死ぬくらいなら、私が死ぬ」

ローアの決意は、死すら覚悟したものだった。

その覚悟に、神器も僅かに応える。

「力がみなぎる……。でも、これじゃただの弓。私がやるべき事は……」

ローアの頭の中を、一つの考えが巡る。

「戦闘姫……。」

通常、魂の宿る武器を体内に取り込み適合した者をウエポンズと呼ぶ。

そしてその上位形態――神器を取り込んだ者。

それをノヴァリスでは戦闘姫と呼んでいた。

神器の適合は女性のみに行われ、ローアにもその資格はある。

だが、それだけでは足りない。

あくまで“資格”があるだけだ。

今まで神器使いの戦闘姫化は何度も行われ、その過程で大量の命も失われていた。

「このまま使う……それしか今は無い……。けど、戦闘姫のアヤカですら厳しい戦い。何か……」

その時、倒れていたマクが血を吐きながらも息を吹き返す。

「グハッ……まだアタシは生きて……いる」

よろめきながら立ち上がるマクを、ローアは支える。

その時、ローアは飛ばされたマクの片腕を見る。

鋭利な爪――普通の人間を裂くには充分すぎる凶器だった。

「マクちゃん。まだ動ける?」

「回復力には自信があるからな!なんかいい作戦あるのか!?」

「お願い。私の腹を裂いて。時間がないの」

マクに告げられたのは、思いもよらぬ言葉だった。

「腹を裂けだと?狂っちまったのか?」

「狂ってるよ。だからお願い……」

マクの目に映るローアの瞳には、揺るがぬ決意が宿っていた。

「チッ……わかったよ。何をするんだ?」

「これを体に入れる。それしか状況を変えられない」

ローアが差し出したのは、まだ未完成の弓。

「お前……!適合しないとどうなるかわかってんのか?死ぬぞ」

「皆と帰るために……お願い。後のことは自分で何とかするから」

ローアの力強い言葉に、マクは折れた。

そして斬られていない方の腕を獣化させる。

「ローア……気合い見せろよ。そして頼む。このピンチを救ってくれ」

獣の爪がローアの腹を裂く。

ゆっくりと開かれる傷口。ローアに激痛が走る。

「ぅぅ……」

(声を出すな。気付かれる……耐えろ……私)

ローアは口に布を含み、声を押し殺す。

麻酔もなく裂かれた腹。

ローアの意識は朦朧もうろうとしていた。

「マクちゃん……早く……意識が……持たない……」

マクはローアの指示のもと、開かれた腹へ弓を押し当てる。

(ここからは賭けだ。魂が宿るなら、私の願いを聞いて。フウ、ライ)

『いいよ、ローア。君の覚悟……受け取った。耐えてみせなよ、僕達に』

ローアの腹に触れた弓は、まるで生きているかのように微かに脈打つ。

次の瞬間、弓は光へと変わり、ゆっくりと体の内へ沈んでいった。

「なっ……!」

それは埋め込まれたのではない。

神器の方から、ローアを受け入れたのだ。

胸の奥に風が落ちる。

雷にも似た痺れが、血管を這うように全身へ走る。

「ぐっ……ああぁ……!」

激痛と熱と冷たさが同時に流れ込み、ローアの意識は闇へ沈んでいく。

「マジかよ……失敗したのかよ……」


ーー


「ここは……?」

ローアが目を覚ますと、そこは暗闇の中だった。

「そっか。私、失敗したんだ。そして死んだ」

『それは違うよ、ローア』

聞き覚えのある声が、ローアに語りかける。

「その声はフウ?ライ?」

『フウでもあるしライでもある。今は魂だけさ。ローア、君に一つ質問してもいいかな?』

「なんだい?改まって?」

『君は何のために力を欲するんだ?』

魂からの問い。

ローアは迷うことなく答える。

「守るため」

『その言葉、信じるよ。約束だよ。じゃあその気持ちを強く願って。そうすれば君の願った答えが待ってるよ』

「皆を守るための力が欲しい!」

ローアは強く叫んだ。

瞬間、暗闇が裂け、光が差し込む。

『さぁ、起きて!僕達の力、存分に使ってよ!』

ローアが目を覚ます。

「ローア!生きてたのかよ。って言うことは……」

「うん。成功したみたいだね。それに……」

ローアの切り裂かれた腹部は、綺麗に塞がっていた。

「皆を守る。いくよ、フウ、ライ」

その時、ローアの体に力がみなぎる。

そして突如、何も無い空間から弓が現れた。

「これが……私の神器」

「ローア。頼む……二人を助けてくれ」

ローアは何も言わずに頷く。

そして弓を構える。

「まだ間に合う。いくよ――神風テンペスタアロー

その風を纏う矢は、イッシンとレグリオルの間へ放たれた。

矢が地面に突き立った瞬間、ダンジョンの中に風が広がる。

「なんだ……!?この風はまるでアイツの技みてぇだ。それに、あの声はローアか!?」

「まさか……。先程の弓使い、貴女の仕業ですか。それに貴女……何をした?」

視界が晴れる頃、ローアが全員の前に姿を現す。

だが今までのローアとは、纏う気配そのものが違っていた。

「アンタ……まさか……」

「うん。神器を取り込んだよ。この力で皆を守るために」

「一人増えたところで関係ありませんね。全員死ぬのですから」

戦闘姫せんとうきとなったローアが、レグリオルとぶつかる













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