第13話 尾行と護衛
ここ1週間、新たなる犠牲者を出さないためにも、本間は大河原を朝から夜まで尾行し続けた。
大河原の自宅の寝室と思われる部屋の電気が消えた。
本間 ( 今日も何事もなく終わった..)
しかし危険と思われるのは、Xデーだ。
5日後、大河原のアトリエに、皆川が行く予定だ。その日、皆川は裸体画のデッサンのモデルとして、大河原のアトリエに行く。
今までの被害者達は、アトリエに行った数日後に
自宅で殺されている。それが Xデーだ。
本間の考えるシナリオはこうだ。皆川が大河原のアトリエに訪れた数日後に、大河原は皆川の住むマンションへ行き、北條クリニックの何者から貰ったヒ素を 皆川の飲み物に混ぜて、飲ませ、殺し、唇から血を取るという流れだ。
それを阻止するために、本間はそのXデーにかけていた。
本間「 今日も何事もなく..柳林さんに..報告しよう」
──────────
一方、北條クリニックでは.....
皆川「医院長、このホールに この花の絵とっても似合います。」
北條「皆川くん、喜んでくれて、私もうれしいよ。」
北條クリニックは1階では外来の患者を診察し、2階より上は患者が入院している。
北條クリニックの今日の受診時間が終わり、
院内の1階は静まり返っていた。
事務員が、医院長に駆け寄る。
事務員「医院長、、刑事さんがお見えです」
北條「んーん、また、大河原先生の絵について、事情聴取か。? お通しして」
事務員「はい。」
柳林「どうも。先生。」
北條「こんにちは、柳林さん。それと、、」
沙織「こんにちは、娘の沙織です。」
北條「こんな頭の良さそうな美人のお嬢さんが、いらっしゃるんですね、柳林さん。」
柳林「いえいえ、いつまでも幼い子供みたくて、親離れしなくて、困ってますよ。
沙織「ご立派な病院ですね、窓が大きく日差しがたっぷり入って、待ち時間は、きっと気持ちよくてうとうとして寝ちゃいそうです。」
北條「ありがとう。私は患者さんの心も体も休まる、過ごしやすいような空間を提供したいと思っています」
柳林は、本題に入った。
柳林「ここでお勤めの皆川加奈子さん。今日はいらっしゃいますか?」
皆川「皆川加奈子は、私です」
北條の少し離れたところに立っていた皆川が前に出た。
柳林は、2ヶ月前の大河原画伯の公開レッスンに参加して生きているのは皆川加奈子さんだけで、次は皆川さんの命が危ない可能性があることを説明した。
北條「なるほど。
皆川くんを守ってやってください」
柳林「はい。犯人探しと平行して、皆川さんを護衛して参ります。護衛を24時間ずっとは難しいですので、皆川さんは1人にならないように、いつも誰かと一緒に過ごすように心がけてください。1人になるのは 危険です。」
皆川「怖いわ、、わかりました。」
北條「私も皆川さんを守る協力をさせて下さい」
柳林「ご協力ありがとうございます。犯人探しに力を入れています。1日も早く犯人を見つけられるようこちらも全力を尽くします」
北條「私も時々は彼女のそばにいて、医院長として、ここで働いてくれている彼女を見守るので、何かあれば、刑事さんにすぐご連絡します。」
柳林「ありがとうございます。 皆川さん、くれぐれも、ご家族やご友人といつも一緒に過ごして、、一人では道を歩いたりしないでください」
皆川「はい」
沙織「私、時間あるし、皆川さんが良ければ一人の時は、一緒に行動するわよ。何かあったら直ぐにパパに連絡できるし、ねぇ、良いアイデアじゃない?どうかしら?このアイデア。ねぇ、パパ。」
『アシスタント刑事・沙織』がそう言う。
柳林「そうだなぁ。 まぁ沙織じゃぁ、護衛にはならないと思うが、皆川さんが一人で過ごすよりは、良いかもしれんな。もし皆川さんが良ければだぞ。」
皆川「....可愛らしいお嬢さんですね。沙織ちゃん、それじゃぁ、1人の休日の日は、お願いしようかしら? 」
沙織「それじゃぁ、決まりね! 」
柳林が、元気ですこぶる社交的な娘の言動に、少し申し訳なさそうに 言う
柳林「皆川さん、本当に沙織と過ごして 良いんですか、? でも 沙織は 私が言うのもなんですが、しっかりしていますので、一緒にいたら、なにかしらのお役に立てるかもしれません。買い物の荷物を運んだり、お茶の時間の相手になったり。」
皆川「えぇ。誰かに狙われてるのかもと一人で不安で過ごすより、沙織ちゃんがいてくれたら、気も紛れるし、 柳林さんにもすぐご連絡できるし、おねがいします。」
沙織「加奈子さん、早速ですが、今度の休みは何時ですか?」
沙織と皆川は、次の休日は何をしようかと、
今、旬の人気俳優が出演している最近公開になった映画が、二人とも見たいと、キャッキャッと話が盛り上がり、見に行こうと 次に合う日を決めた。
柳林と沙織は病院をあとにした。
柳林「沙織、楽しいのはいいが、あくまでも護衛なんだぞ。気をつけるんだぞ。」
沙織「はい。パパ。気をつけるわね。わかってるわよ、加奈子さんが少しでも心の不安が少なくなればと思って、さっきは少しはしゃいじゃったのよ。」
柳林「わかった。」
柳林は、( もう犠牲者は出したくない。 本間の大河原の尾行は、どうだろうか? 順調だろうか?なにか 手がかりは掴んだのだろうか? この事件。必ず解決してみせる。)
柳林は、ザワつく心を落ち着かせ、長年の培ってきた刑事の冷静さ、洞察力を保つように 、精神を統一させた。
柳林 (これで合っているのか? なにか見落としてることはないか? まだ見つけられていないことがあるんじゃないか?)
•*¨*•.¸¸♬︎ (テレサ・テン 時の流れに身をまかせ)
柳林の着信がなる。
本間からだ。
つづく




