表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
禁忌×戦闘ディストーション  作者: Riviy
第二章 戦闘支部第十部隊『神樂』
18/85

Mission18.お誘いと次の任務のお話

お久しぶりです。



ータン、タタンッー


リズミカルに叩かれる音。小乃刃はキーボードを打ち、横目に資料片手に情報を打ち込む。教官としての仕事は終わったがまだまだ仕事は残っている。これでも小乃刃は戦闘支部の部隊に所属しているため、毎日ではないが任務がある。それにたまには元教え子の様子も見に行ってやらないと…

そう思った小乃刃の口元が嬉しそうに上がる、が資料に書かれた情報を見て、ガタッと立ち上がった。


これは……


小乃刃は椅子にかけてあった上着を奪うように取って部屋を出た。


**


「先日はありがとうございました」


スカートの裾を持って軽くお辞儀をする鶴姫とその背後で軽く頭を下げるツルギ。その目の前には戦闘支部第十部隊『神樂』が勢ぞろいしている。

あの後、戦闘支部第十二部隊『天雪羽衣』が無事全員発見され、怪我の治療も医療支部によって施された。鶴姫とツルギは隊長と副隊長が怪我の治療でお礼を言いに来れないので代理人としてやって来ていた。

ちなみに今から少ししたら第十部隊、任務です。


「これ、隊長様と副隊長様からですわ」


鶴姫が西珠に預かって来ていた物を渡す。それはお酒の瓶で第十二部隊の隊長と副隊長は知っててこれにしたのだろう。西珠は笑顔で酒を受け取る。


「悪りぃなー…あ」

「西珠、そろそろ禁酒しろ」

「ナイス狐!」

〈その酒どうすんだ〉


がそれを背後にいた管狐に取られ、螢がナイスと掛け声を上げる。西珠が不愉快そうな顔で管狐を見るが彼は知らん顔で禁酒を進める。


「管狐ぇー酒を寄越せっ!」

「させるか」


西珠が酒に手を伸ばすが管狐がサッと避ける。それをずっと繰り返す。その光景を目の前で見ていた鶴姫は可笑しそうにクスクス笑った。それを見て螢が恥ずかしそうに言った。


「見苦しいとこ見せてごめんね」

「見苦しい、だなんて!とっても仲が良いように見えますわ。それに貴女様はそこの臣下様と恋仲のようにお見受け致しますが?」


鶴姫のからかうような物言いに見事当てられてしまった螢は少し恥ずかしそうだったが、嬉しそうに笑った。その手は隣の弥厳と繋がれている。弥厳はフードをかぶっているがその中ではこちらも恥ずかしいが、嬉しそうに笑っているのだろう。鶴姫は国彦と灯茉、千聖の方を向いて再びお辞儀をした。ツルギも軽く頭を下げる。


「神居様、斬原様並びに臣下様の灯茉様、亜矢都様。貴方方にはとてもお世話になりました。感謝しても仕切れませんわ」


様、と呼ばれたからか国彦は「普通に呼んで」と慌てたように言った。少々、頬が赤いのは様と呼ばれて恥ずかしいからなのだろう。灯茉は相変わらず上機嫌で亜矢都も可愛い子(モロタイプだが狙わない)に言われて嬉しそうだ。千聖はこっぱずかしいのか怪我していた頬をかいている。


「いいよ。僕らは同じ戦闘支部なんだから。これからもよろしくね、鶴姫」

「!」


国彦がそう言って手を差し出す。鶴姫は驚いたようだったが笑顔で握り返した。


「そうだ!千聖、今度、みっちゃんと壱華さんと集まる時、鶴姫も呼んでいい?」


これぞ名案!と言わんばかりに国彦が千聖を振り返った。千聖は「いいんじゃね」と笑って答えた。鶴姫はそんなところにわたくし如きが良いのだろうかと少々オロオロした。


「いいんですの?わたくし、その方々は存じ上げませんし、ひょっと出のわたくしが行ったって…」

「大丈夫。あいつらがそんな事気にするかっての」

〈そうそう!国ちゃんが今度お菓子作って持ってくるってちーちゃんが嬉しそうに言ってたわよ!〉

「何言ってんだよ!亜矢都!!」


亜矢都の余計な一言に千聖が顔を真っ赤にして怒る。それに灯茉がケラケラと笑う。


「ふふふ…ではお言葉に甘えますわ。その時はすみませんがお呼びください。それではそろそろ失礼致します」

「うん、またね」

「おー酒ありがとうな、隊長と副隊長によろしく伝えてくれー管狐ぇ!」


鶴姫がそう言ってツルギと去って行く背後で今だ攻防戦を繰り広げる西珠から声がかけられた。鶴姫は軽く手を振って楽しい声が響く第十部隊を後にした。


「ねぇツルギ」

〈?なんでしょう姫様〉

「わたくしと貴方で新しいお友達が出来そうですわね♪」

〈……俺にとっては相談相手ですかね〉


嬉しそうに、楽しそうに喜ぶ鶴姫の両頬がピンク色に染まる。背中からでも上機嫌で嬉しいのが伝わってくる。その背後でツルギも微笑ましそうに笑っていた。


**


〈さて、そろそろ任務行く?〉

「そうだねやっくん。その前に…隊長ー狐ー」


そろそろ任務の時間。螢が今だ攻防戦を繰り広げる西珠と管狐を呼んだ。ピタッと止まり、螢と弥厳の方を向いた管狐。チャンス!と西珠が酒に向かって手を伸ばすが管狐は分かり切ってると言わんばかりにスッとかわした。取れると思っていた西珠は顔から…とまでは行かなかったがすってんころりん、倒れこんだ。


〈あららー〉

「大丈夫、ですか?西珠さん」

「いってぇー…」


西珠はぶつけた体、主に胸辺りをさすりながら立ち上がった。そして心配そうに自分を見ていた国彦に大丈夫だと笑ってみせる。からかうような、笑いを含んだ声を発した亜矢都に千聖がピンッとデコピンしていた。

西珠は悔しそうに酒を頭上からぶらぶらさせて煽るような行為を取る管狐を睨んだ。


「…西珠」

「んあ?なんだよ酒寄越せっていっt「呪うぞ?」すいませんそれだけはご勘弁!!!」


管狐が口角をあげてニイと笑って言うと西珠は恐怖に怯える。ブルブルと大袈裟に震えているようにも見える。おい、おっさん。

国彦と千聖、そして灯茉が管狐の呪うに首を傾げていると弥厳が笑いを堪えながら説明してくれた。


〈狐はな、臣下が呪詛とか祈祷とかに長けてるもんだから自分も万一の場合に備えて使えるようにって教わったんだよ。本当にそれを使ったとこは見たことないけど……これはこれで酒呑童子たいちょうには良い刺激になってんだよ…プ、ハハハハ!!あー可笑しっ!〉


最後には耐え切れずに笑い出した弥厳。隊長である西珠が大袈裟に震えるのが彼にとってはツボらしい。

彼の説明に納得しつつあるが灯茉がまた問った。


〈管狐の臣下とはその刀か?〉


灯茉の問いに管狐がさあ、どうでしょうね?と微笑んだ。それに灯茉は諦めたのか飽きたのか国彦の隣の頭上で浮いた。逆に国彦と千聖は管狐を怒らせないようにしようと誓った。


「隊長、いつまで震えてるんですか?さっと任務行きましょう?」

「螢ちゃんはもちっと隊長オレを気遣ってくれよ」

「隊長だからいいじゃん」


西珠が螢に不満そうに言うと何を当たり前な、と返された。西珠は当たり前か、と肩をすくめ、クスリと微笑した。西珠は傍らに立てかけておいた大剣を持つと第十部隊を見回す。さっきまで笑い転げていた弥厳は笑いを収め、螢の隣でキリッと姿勢を正している。管狐は酒をとりあえず両手で弄びながら次の指示を待っている。国彦は姿勢を正し、千聖は怠そうにしつつも真剣だ。灯茉は暇そうに国彦の頭上を漂っている。


「さってー本日の任務は『忌鬼』が出現すると言われる場所の調査と万一の場合の『忌鬼』討伐だ。気ィ抜くなよぉ」

『はい!』


全員が気合たっぷりに答える。と、西珠が国彦と千聖、灯茉を見て悪戯っ子のように笑っていた。それに気づいた3人がなんだと首を傾げていた。

やはり、主人公って難しい…国彦は書きやすいですけどね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ