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第83話:山羊男と動物好きの男

山羊男のキャベツはある日シルバナの土地で蟻を瓶に採取していた


「クロナガアリ…恐らく、社会生物としては完成した存在だ…俺が社会をつくるならこれが最高の手本となる生物だ…ぜひとも図鑑でだけではなく生態を実物で調べたい…」


「自衛や土地のために戦うが、食料は草の種という殺し合いや略奪を生業とする蟻や蜂とは一線を画す種だ…この社会モデルが組織運営で参考になるかもしれない…」


しかし帰りにアルガナ村の近くで一人の人間の男がいた

たくさんの犬と猫を連れて来てアルガナ村の近くでうろちょろしていた…

12頭以上はいるように見えた


キャベツは不満そうに見ている


「お前は何をしている?どうやってここまできた?追い出される前に失せろ…」


「お願いに来たんだよ?可愛いだろ?おれはコンペヨという者だ。」


「聞いていない…お前の頼みなど興味はない…」


「俺は動物が好きなんだ…こいつらを長生きするようにしてほしい。俺は人間が死ぬのはどうでもいいが動物には涙がでるんだ。」


キャベツは人間のエゴに自分の得た知識から間違いについて指摘する…


「くだらない…お前は目先の好き嫌いで動物を見ている。所詮はお前の価値観で好きな者以外に冷淡なだけだ…それは動物が好きと言う意味ではないはずだ…動物が好きな自分が好きなのだ…」


「そして犬や猫は寿命が短いのは理由がある。自然界では長生きはリスクだからだ…寿命が無い場合は遺伝子のダメージが次の世代に繰り越されるリスクや力の強い個体が居座り多様化が阻害される…種の更新のための進化だ…お前は動物を見た目でしか理解していない…」


「ハダカデバネズミは老いないというがその代わり、種の多様化が遅れているはずだ…ネズミが分岐して大型の哺乳類になった説があるが長生きをさせてもペットのためにはならないはずだ…服役囚の懲役を長引かせるようなものだ…ペットは人間に閉じ込められる側だからだ…」


コンペヨは顔を赤面させ身震いしながら憤慨した


「おい!こいつらには愛情を注いでいる…そして俺に懐いている…俺達は仲間だ。そんな関係ではない!」


しかしペットの成り立ちを知っていたキャベツはそれに対して意見を返す…


「懐くだと?それは人間による品種改良による弊害だ…野生の動物はそんなものは不利でしかない…動物の子供の親に頼らなければいけない時期の本能を意図的に長引かせた結果だ…お前の意見は的外れだ…そして俺の意見だが人間がいなくなればペットは野生では死に絶える…」


「ペットは人間の罪の象徴だ…お前らの業の産物だ…お前はペット産業に乗せられた無知な客でしかない…ペット業界の味方にしかなっていないはずだ…」


コンペヨはもういい!と本音を切り出し


「俺は寂しいんだ…こいつらがいなくなると俺は駄目なんだ…」


「つまりお前のために長生きさせたいのだな?…なぜお前らは誰かのためだとか世界のためだとか理由をつける?自分のためだと言えば良い…なぜ理由を他の者のせいにするのかわからない…意図を悟られたくないのか?」


「お前は寂しくないのかよ?悲しとみかないのかよ?俺が化け物にすがってまでここに来たんだぞ?少しは度胸あるなとか言えよ?」


山羊男は底の浅い望みに呆れたのか自分の悲しみを吐露をする…


「お前は狂ってはいないがひたすら器が小さい…俺は一度だけ悲しみを感じたことがある…子ヤギの時に母山羊から引き離された時だ…だがすぐに消えたはずだ…所詮は生存に不利だからだ…俺にそんなものは必要ないし感じたくもない…」


「俺に必要で欲しい物は物事を判断する公平な思考と知識だ…そして襲った奴を全て殺す力も必要だ…俺はその力を戦うほど高めていく…お前みたいな無理強いをする奴は襲う奴以上に苦手だ…」



◆寂しさの理由◆


コンペヨは悲しみを言い続ける


「俺は社会に居場所がない…誰も俺を相手にしない…だからペットが必要なんだ」


「その理由は恐らくお前以外のペットの飼い主も思っているだろう…お前だけではない…だがお前はたくさん飼育している…こんなにたくさんだと一匹ずつ愛でれないはずだ…飼育が作業になると思う…」


「うるせー!お前は人のおかしいところばかり追求する!論理的に言えば何でも穴がつけるだろ!糞ったれ!」


キャベツはコンペヨが考え無しの点に気がついた


「無計画だ…お前以外も思考をせず思い付きで事を起こす…多くの者はそれを欲望と言う…ただの衝動だ…お前らの欲望など骨に飛びつく犬と同レベルだ…それを人間は知能が高いからと己惚れている…」


「俺もペットだった頃がある…お前の望みを聞くのもいいだろう…ただ条件がある…俺の質問に正直に答えろ…嘘をつけばもうお前とは話をしない…」


「本当か?何の質問か言ってくれ!」


キャベツは不気味な表情で語る


「お前は今までペットを雑に扱ったり虐待したことはあるか?」


コンペヨは自分の仕事を教えた


「俺の仕事は野犬や野良猫を捕まえる仕事だ…保健所だよ…それで可哀そうな奴らを薬で殺すのが辛くなって飼い始めたんだ…ペットショップなんてひどいぜ?ゲージで一生、閉じ込めたまま病死させる業者もあるくらいだ…」


「知っている…俺も最近は違法な業者のペットを情報が入れば回収し始めている…だがお前の連れて来た奴らは雑種の品種はいない…お前の好きな奴だけ生かしている…自己満足だ…」


「もういいだろ?人間の良くない点を指摘してもキリがないぜ?他に質問は?」


「お前が懐かれているか確認してやる…犬を貸してくれ…」



◆ラストアンサー◆


キャベツは犬を獣畜に改造した…獣畜とはキャベツの情報体を与えた家畜やペットでありキャベツに近い体力と他の猛獣の体格に近づいた山羊目がどこかにある怪物である…さらに食らった獲物の遺伝情報からより強化していき食らった分、大型化していく特性もある…


犬は噛みつきあい8頭ぐらいの塊に融合し猫も4頭含めて噛みついてさらに混ざる、熊のような体格に犬と猫の頭が12個ついている怪物になった…


「コンペヨのことをどう思う?」


「ウウウウ!…スキ…スキ…タベタイ…」


「うあああああ!!誰が怪物にしろと頼んだ!やめてくれ…俺を食わないで…」


キャベツは獣畜にやめるように頼んだ


「コンペヨを死なせるのは止めてくれ…俺の頼みだがペットを虐待している業者を襲って欲しい…しかし俺よりコンペヨの方が詳しいはずだ…そうだろう?」


「ああ!そうだ!俺は知っている!だからやめてくれ…」


「お前もこの獣畜に混ざってナビゲートしてもらおう…体は自由に動かせんが頭は動かせるはずだ…」


「おい!ふざけんなよ!俺はペットを化け物にしろなんて言ってない!」


ペットはすでに怪物だと諭す


「お前らの勝手ですでに多くの動物がまともな存在から遠ざかっている…たまには人間がペットの側になってもいいはずだ…お前もそれに協力しろ…そして金目的で命を無駄に殺す連中をどうにかしてくれ…お前は人間が死ぬのはどうでもいいんだろう?ならお前が適役だ…」


コンペヨは獣畜の頭が無い場所からカエルのように口がひらき飲み込まれた


「ああああああ!!」



◆その後のとある街で◆


とある街でペット業者の前で引き取り人がペットのゲージを回収している

場所を移動してブローカーがゲージを積み上げて売れ残りのペットの死骸を廃棄していた


「需要が増えるほどこいつらの廃棄も増える。客はそれを知らずに買う…人間は地獄の鬼かもな。」


作業服でペットの死骸を建物から荷車に乗せていたら道端から影が伸びて来た


ブローカーが振り返ると10mほどの獣畜にコンペヨと様々な動物の頭がついた熊のような怪物が目の前に現れた…顔が無い熊にキノコのように動物の頭がたくさんついているようにも見える…


「エサ…エサ…ミッケ…」


その中にコンペヨの頭が埋まっており呟いた


「俺を…殺してくれ…」

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