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第36話:コーヒーチェリーに呪いを込めて

この世界のオゾン層は太古に龍族の長が自分を溶かして魔力を生産して星に降らせる要素があります

それは太陽光や風や星の自転の力の刺激を受けて魔力を生産します

森の街のシルバナにて


山羊男のキャベツはバロットと一緒に農家へ足を運んでいた

以前、キャベツに会いたいと申し出を行っていた農家の代表へ会うためである


「…その農家はなんで俺をよぶ?」


バロットは答えにくそうな表情で


「実はあなたが原因で農産物の売り上げが激減ですー。」


「ローディグ王国の農産物組合に納品してたんですけどねー。あなたが来てから取引がめっきり減っちゃってー。原因はあなたによる風評被害ですー」


キャベツは困惑した顔で


「なぜ俺が来たら売れなくなる?農家と俺は関係ないだろう?」


「確かに関係ないですけど人間は怖い存在が住んでる土地の物は怖がるんですー。それは風見族も同じですー。あなたを嫌う風見族があなたに近寄らないのと同じですー」


「なら行く前に理由はわかったな…」


バロットは相変わらず目をにやけさせている


(キャベツは馬鹿で高慢な権力者とは違う…自分の非を言われてもまるで怒らない。感情的にならないから話しやすいねー。判断力は高いから誘導が難しいけどその辺は状況を見てだねー)


「飛んで行かないのですかー?徒歩でいかなくても…」


「不必要に飛びたくない…足があるのに歩かなければ不自然で足の意味がない…超能力をみせびらかせたくもない…」


「お前らに手を貸すと言った以上はそう思われるように動かないと不義理になる…」


その様子を遠くからピー太郎の仲間の鷲の特徴をもつラルエグと九官鳥の特徴をもつポーチが監視している。彼らはキャベツとバロットに反感を抱く昔ながらの風見族を守りたい派閥である


「ムカつく野郎だ…ずっとキャベツにべったりだな。なんのつもりだ、あいつは?」


ラルエグがバロットに吐き気を感じているとポーチが


「あたしはキャベツにつく風見族も殺したいわよ。族長のお父様を殺した怪物につく風見族がいること自体が恥ずかしい…バロットのクズは山羊男に人殺しをさせたいのよ、きっと…」


キャベツはシルバナの街の農業地帯に徒歩で着いた

コーヒー豆の木がたくさんある場所だった


「ここか?俺に話がある者は誰だ?」


キャベツに気づいた麦わら帽子をした鳥のエミューの特徴を持つ男性が歩いてきた


「今日あなたを呼んだのは私です。私の名はムエハです。」


「もう我々はダメだ。あなたが去ろうと一度需要が落ち込むと信頼回復まで時間がかかりすぎる。」


「それであなたにこの悲惨な状況を見てもらうと思ったのです。あなたは自分の納得で世界を見ていますが、あなたの影響で餓死する他なくなる者もいるのですよ?」


キャベツは理解できないのか


「そういえばこの前、俺のせいでラルエグが魔人の親子が死んで可哀そうと言っていたな。可哀そうというのは他人が困るのを確認することか?」


バロットは間に入り


「魔人が死んだのは気にしなくていいですよー。罪もない風見族に手を出して迷惑でしたし―。世界中の人たちは内心、喜んでますよー」


「話の筋としては、このお方はキャベツさんにお金で困ってると言ってるんですよー。ちなみに飛べるボク達もお金にピンチですー。」


「昔から、飛ぶのに都合がいい仕事はローディグ王国の人間たちがくれたんですがねー。あなたがきてから仕事が縮小しています―」


農家のムエハはキャベツたちに怒りを燃やすが我慢して話す


「このままでは生活できません。我々に悪影響を与えた責任を感じるなら何か保障をしてもらいたい。荒らすだけ荒らして自分のせいじゃないと言うつもりですか?」


「風見族も人間と同じで魔法が扱えない個体もいます。魔法は生まれつきの素養がある者しか扱えません。だから私のような飛べない風見族は農家や木こりくらいしか仕事がシルバナにはないのですよ。」


「あなたは強くて仕事しなくても生きていけるから気楽でしょうがね。我々はここにある木を育てて豆を売らないと生きていけない。」


キャベツは対策を考えると言って農家に頼みごとをした


「その木について教えてくれ…何を売っていた?調べたいから何本か運べそうなのはあるか?」


ムエハはかなり不満げに


「これはコーヒー豆の木ですよ。今、コーヒーチェリーという木の実がありますが実は除去して豆だけ取り出しコーヒーの原料にして売っていました。」


「調べるって何を調べるのですか?何かの解決になるのですか?」


と聞き返すが


「何かする前に結果を望んでも無意味だろう?鉢植えのサイズの実がついてる木はあるのか?」


ムエハは鉢に入った小さい木を渡した


「これでいいですかな?余りの木ですが結果ぐらい聞かせてくださいよ?」


キャベツはまた来ると言って去って行った


「バロット。お前たちも金に困っているといったな?金のルールに関係する本を持ってこい。世の中の仕組みなんだろう?」


「この機に人畜実験の費用のための資金源の対策もするか・・」


「わかりましたー。それは経済のことですねー。本を持ってきまーす。」



****経済とコーヒー豆と山羊


キャベツは経済の仕組みの本を読んでいた

金のルールについて山羊男が本で学び何をする気なのかバロット派も興味津々である


「ひょっとして俺達の金策とかしてくれるのかな?」


「いくらなんでも暴れるのは得意でも頭使うのはあいつには無理だろうよ」


そんな会話が外から耳に聞こえてもキャベツは気にせず自分なりの結論を出した


「なるほど…政府・企業・家計の三つの要素の循環で金という神の信仰に似た共通認識で人や物の動きを作っているということか…」


「このシステムは欠陥があるが今日まで人間の文化の発展に大きく関わっているということだな…」


「バロット…このシステムでは人間に有利すぎる…レセプトの支配者連中が金を刷ってるなら風見族は連中のルールでやってるから常に不利だ…」


「おまけに金の量を管理している連中が過去に何度か刷りすぎたり供給不足で破綻しているケースが世界にはあるらしい…ルールを回してる側ですら把握と管理が難しいシステムだ…」


「そうですねー。でも人口は人間が多いしすでに昔からあるルールだからボク達が独自のお金を作っても人間が提供する物は買えませんー。みんなにルールを従わせて新しい通貨を信じさせるのは難しいですー。それは征服と同義に近いことですー。」


「ちなみに、この世界アグルスで最強の種族は人間様でーす。文明の発展スピードや人口や戦力の総合力の観点からみれば種族的には一番でーす。多分、個体としてみれば古代最強の龍でも種の繁栄としてみれば人間様にボロ負けでーす。」


キャベツはこの世の力関係について悩んだように上を向いた


「そうか…ずっと負ける側や不利な立場が決まってしまうのが世界のルールなのだな…それは家畜に生まれた俺と人間に生まれた飼い主のギノの関係だ…」


「金がないと困る状況をつくり、金を持っている側はマンパワー(労働力)を利用しやすい状況や所有権や地位や立場を有利にしているということか…支配者に都合のいいルールを大勢に強いるのが国というシステムの前提らしい…」


「では方針を変えよう…連中のルールで勝つ方法を見つける…」


「風見族は魔法が使えないと飛ぶ仕事がないと言っていたな?人間の魔法使いは普通の奴より仕事はあるのか?」


バロットは魔法使いについて説明をはじめた


「魔法を使える人材は少数派で昔から戦いや偉い人が躍起になって人材確保しています。それはどこの部族でも同じですが亜人は魔法を使える人は多数派ですー。人間は魔法を使える人は少ないから判明したら手厚く子供の頃から支援されますー。」


「そういえば死んだ魔王も亜人は龍が作ったと言ってたな…それが原因でお前たちは魔法を扱えるのか?ならば人間が魔法を使えるのが少数派なのは龍とは関係ない生き物だったということになるのか?」


「どうでもいいが、魔法を使える人材を世界は欲しがってるんだな?わかった…」


そう言ってコーヒーの木の枝や葉っぱを食べてコーヒーチェリーも食べ始める山羊男だった


「魔力とやらは自然にあるのか?どの辺が多い場所だ?」


「そうですねー。空に高く上るほど魔力が濃い感じはしますねー。酸素は薄くなりますがー」


キャベツは外に出て空高くへ飛んで行った…



****呪詛の木と呪詛の実


3週間後にキャベツは再び農家の家に訪れた


「約束通り、戻ってきた…実験も完了したので結果を言いに来た…」


農家のムエハは呆れた顔で


「3週間くらいで何かわかったのですか?」


と突き返すがキャベツが貰った以前の小さい木が植えてあった鉢をムエハに渡した


「なんですかこれは…一体?コーヒー豆の木に山羊の目玉がいくつもついてギョロギョロ動いてる…不気味で異常だ…」


「俺は空の上の大気まで飛び魔力とやらがかなり濃い空域を見つけた…かなり冷たく、お前らが行けば死ぬ場所を通ったさらに上だがそこで魔力とやらが増えているメカニズムを俺の力で把握した…」


「次にその木の細胞内にある器官(ミトコンドリアのこと)を改造しそのメカニズムをそれ以上に起こせるように情報体を扱う能力で改造した…」


「その細胞内の器官は『魔胞(まぼう)』と名付け木の細胞で生産されてコーヒーチェリーに蓄積するように改造した…」


「生で食べれば『魔胞』が食べた奴の細胞に住み着き魔力をそいつの意志で発電や蓄電と似た挙動をするようになる…呪詛の実は果肉が重要なので豆や種はできないようにしてある」


「売るために食べた分しか住み着かないし細胞から魔胞を取り出したり細工したら魔胞が死ぬようにプロテクトもかけてある…」


「木の方にもプロテクトとして枝を折ればその枝はすぐ枯れて内部の細胞構造も自壊する…木を増やしたいなら俺に言え…」


「このコーヒーチェリーを『呪詛の実(じゅそのみ)』と名付けた…魔法は呪文で使うらしいからな…。どうだ?これは売れそうか?」


ムエハとバロットは絶句していた…


「詐欺ですか?嘘ですよね?」と聞いたが


「小動物に食わせて実験はした…確かに効果はあったはずだ…実の効果は持ってきた鉢の奴についてるから疑うならお前らが実験しろ…」


「ぜひ…この辺りの木は試してもらいたい。実るのにどのくらいですか?」


「それは自分で確認しろ…肥料は魔力とやらを含んだものを与えた方が良いかもな…魔物を刻んで根元にまいても効果はあると思う…」


「…魔胞の生成と成長には空気中や地中の魔力とやらが養分としているからな…」


「安全性の確認を頼む…大丈夫なように仕込んだがこればかりは多数の結果を見ないとわからない…」


「ただし、売るのは国外にしろ…この国には人畜で実験をする考えもあるから俺が関係した異物の要素は観測の邪魔になる…」


バロットは慌てて口をはさむ


「待ってくださいよ、この人だけ助けてもボク達の収入になりませんよ。飢えちゃってあなたのために働けなくなりますよー。」


「なら、流通はお前らの派閥が間に入り独占しろ。それと俺とお前らに進んで協力する清鱗族がいたら派閥に入れて利益がでたら一緒に仕事して分け合え…これでうまくいくならお前らの活動資金にしてもらうか…農家を脅したら罰を与える…」


「わかりましたー。ボクたちの未来は明るいですー。風見族を代表して感謝しますー。」

(鱗清族にパイを分け合うのは嫌だけど仕方ないねー。否定できる言い分がないしー。)


ムエハは無言で農家仲間にこのことを相談に行き、キャベツは木に歪んだ空間を包むように改造している。自分の肉を毟って握りグズグズにして木に傷をつけてしみ込ませる…


「…魔法や超能力など無くても誰でも生きれるはずなんだがな…」


キャベツは乗り気じゃなさそうな表情で作業をするのだった


呪詛の実のコーヒーチェリーは不気味な黄緑色だった…



****新党結成・その名はアルガンツリーとシルバナにかけて…


バロット派閥は農家も呼んで大笑いをしていた

しばらくして呪詛の木から実がつき始めて今後の方針での会議だった

商売がうまくいくのが目に浮かんで勝ち組の気分らしい


「神木は失いましたが、神木では金になりませんでしたからね。思わぬ恩恵が来ましたな。」

「あなた方には呪詛の木の警備をお願いしたい。今後、盗みに来る連中も増える。出所を秘密にしないと我々も危ない。」


ムエハ農家仲間も助かると意気揚々としている


「そうですねー。ボク達はキャベツが引っ越したら一緒に周りに住むのがいいと思いますー。シルバナの領地内の小さな村から国にしましょうよー。」


「シルバナにいたら古臭い掟でボク達も伝統的なラルエグ達に合わせなきゃいけない部分もあるしー。」


しかし、カラスの特徴を持つカケマという風見族がバロットに


「あの化け物が生きてる間に困ったふりして色々、してもらおうぜ?どんなに強くてもイテミスみたいに殺されるのはお決まりだからな。お前みたいにへこへこして少しでも多くのメリットを引き出そうぜ」


と言ってしまう


次の瞬間…バロットはフクロウが狩りをするような目つきになり…


「風の聖霊よ、汝、我の傍におり…」と呪文を唱え拳に息を吹き付けて…


「風拳!」勢いよく風のグローブをまとった拳を突き出した


「ゴッ」と音と共にカケマを殴り飛ばし窓を割って部屋から文字通りたたき出した


「今はデリケートな時期だ…余計な侮辱を言って風見族を捨てて鱗清族にキャベツが行ってしまったらこの状況も終わりだぞ?負ける要因は1%でも減らせ…こちらの気苦労も知ってみろ…」


「わ…悪かったよ…お前、喋り方普通じゃねぇか…」


カケマは内心、バロットに恨みながら部屋に帰ってきた


「ごめんねー。ボクも怒らないわけじゃないからねー。自慢にならないけど英雄チームの最弱であるティアニスさんくらいはタイマンなら殺せるくらいの実力ならあると思うんだー。わざと怒らせないでねー。」


「ボクの考えを言いますよー?カケマさんの言う通り、彼の側にいて呪詛の木みたいな戦略資源をできるだけ風見族の領地内に残してもらう方針ですー。」


「風魔龍の力を得た歴代魔人中最強で龍のパワーも使うイテミスより強い個人はこの世にいないはずだからそれを殺した山羊男の彼は間違いなく暴力では負けませんー。」


「そして彼に指図もできませんから彼の行動に沿って助言などを与えて側にいるスタンスをボクはとっていますー。彼は利益や支配を目的にしない極めて珍しい強者です。」


「彼の性格は感情や思考が我々とはまるで違い感情もありますが悲しみや哀れみや笑いなどは今のところ確認できません。支配を嫌い、理由を重視しており呪詛の実のような成果物も天才魔王ノフィスを遥かに上回ります。」


「だからボクとしては彼に頑張ってもらいたい気持ちですー。先行きとしては鱗清族みたいに彼に助けを求める亜人も今後出てくる可能性もありますー。」


「だから現状、彼に近い我々は亜人達の指導者層になれると思います―。先行者利益を目指しましょうー。例え彼が去っても我々に盤石な状況を作っておきましょうー」


「僕たちも派閥の名前を付けましょうー。鳥も木にとまり山羊も登る木があります。それはアルガンツリーと呼ばれていますので、我々の故郷シルバナとかけて『アルガナ党』はどうでしょうかー」


「アルガナ党は木を意味しており、木の下に住むのは人間と他の亜人達という意味ですー。ボク達は木の上から彼らを牛耳るのを目指しましょうー」


出席者たちはパチパチと拍手をしながら呪詛の木の運用について笑みを浮かべてガヤガヤ騒ぐ


「形が悪いものは効果が同じなら俺達が食おうぜ?風見族も魔力が高まれば魔人並みに強大な種族になれるかもな?」


「価格はどうする?高すぎると売れないからな…最初は1粒、100ルオン(日本円で1万円)でどうだ?売れだしたら意図的に供給を遮断して値段を釣り上げてまた売ろうぜ。」


「おいカケマ…バロットの言う通り口には注意しろよ?今日は許すが俺達も巻き添えだしな。反対派の風見族に聞かれても不利だぜ。」


「アルガナ党のマークや党員の証のバッチや腕章とかも考えようぜ?絵がうまい奴を呼ぶ必要があるな…」


「キャベツって名前じゃ呼ぶのが組織のPRにならないわね…アルガナ神とかで下の党員ができたら呼ばせましょうか?」


「ローディグ王国とラグド帝国には売れませんね…ラグド帝国は植民地主義のクズどもだから私は最初に売るのは南の方角のフレムト共和国に売るのが私はいいと思いますよ?あそこは船で貿易が盛んですから中継地には最高ですよ。」


「近々、鱗清族を不本意だが呼ぶか…さすがに無視したらキャベツが俺達から手を引く可能性もあるしな…ここにいる全員が将来のアルガナ党の幹部だぜ…」


「実は少しですが世話をしていたら実りました。捕まえたネズミに与えて翌日に刺激を与えたら魔力がネズミから出て効果も確認できましたよ。今後が楽しみですな。ワハハ。」


派閥に潜り込んでいるピー太郎は危機感を募らせる


(呪詛の実とやらでこいつらが大儲けしたらどっちつかずの風見族の者達がこいつらに追従して群がるかもな…昔ながらの風見族が消えちまう…化け物にお膳立てしてもらっていいのかよ…)


そんな中、カケマはこっそりトイレと嘘を言い呪詛の木の農園に飛び去るのだった…


「すまねぇ、飲みすぎた…ちょっと席を外す…」

(勝手に秘密基地ごっこをしてやがれ…ガキの秘密基地なんかすぐに消えるさ)



****盗み食い


「わざわざ、魔法かけて殴りやがって…くちばしにヒビが入ったぜ、糞野郎…」


「しかし、山羊男が生きてる間は今後アルガナ党とかでかくなるのは必然だ。そうなると呪詛の実も連中が管理して盗むのが厳しくなる…」


「だから今日、ある分だけ盗んじまうかな~?あいつら懇親会と党結成で今、浮かれてるし…今日がチャンスだよな?」


「よく、治療のための治験とかあるだろ?俺がファーストペンギンになってやるぜ。」


「やっぱり、今夜は農園は警備が少ないな…今日は結党の日だからな…内緒の会合で俺達しか知らないから当然か…」


カケマは夜の呪詛の木に近づきコーヒーチェリーの呪詛の実をついばみ始め100個ほど食べてしばらくすると変化が現れた


「全身が力んだ感覚だな…魔力も俺はもともと飛べる風見族だから持ってるが1ランク上がった気分だぜ…」


「効果が確認できたな…後は盗んで別の場所で食うか…あまりないが全部で3000粒以上は見た感じはあるかな?」


カケマは実をできるだけ袋に詰めて盗んでシルバナから逃亡するのだった…


「呪詛の木は残しといてやるよ?後で仲間を作って盗みに来ちゃうもんね~」


そういってカケマは夜の空に消えていった…



****結成初日のトラブル


アルガナ党の党員と農家たちは呪詛の木を見ていた


「実り始めていたのに…まあ、待てば新しいのが実ります…時間と金はまだ少し余裕があるし木は残ってますから大丈夫です。しかし、あの馬鹿はどうします?」


そう農家のムエハが党員たちに聞くと焦りを漏らす


「逃げられちまったな…情報流失が怖いぜ…」


バロットは落ち着いた様子で


「ごめんなさいー。ボクが彼に反感を煽ることをしたからかなー。ボク達も今後は掟を厳しくしましょー。カケマのクズは放置しても問題を起こすでしょうから情報が出るのを待ちましょー。闇雲に探して見つかるほどあのクズも馬鹿じゃありませんー。」


「それで見つけたらキャベツさんの手を焼かせない内に殺しましょー。一応、カケマの逃亡はキャベツさんに報告しておきます。問題を黙ってた理由で怒らせたくないからねー」


「鱗清族の方たちもアルガナ党に来たい方がいるらしいからそちらの打ち合わせを優先しまーす」


「…これからは裏切り者は躊躇なく殺せ…幸先悪いとはこのことだ…」


そう言ってアルガナ党員達は呪詛の木の見張りを半分ほど残して屋敷に帰って行った…

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