第16話:ヒーローの賞味期限
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ロジ達がフェジェの廃村をどうするか作戦会議を始める
ロジはチームができてかなり興奮気味で落ち着かない様子で嬉しそうに語り始めた
「廃村の攻略ですけどまず、廃村から出た構成員を一人ずつ捕まえて行こうと思います。」
「一人減れば、別の奴が探しに出てきてそいつも捕まえます。」
「ある程度、減ったら廃村を攻撃しましょう。」
イグナがそれでは危険だと意義を唱える
「廃村に罠がある場合がある、というより必ずある。フェジェを外におびき出した方がいいと私は思う。」
ティアニスはうなずき
「廃村に人質がいないか確認したら廃村を焼いて悪党どもを追い出しましょう。」
「戦いになれば相手は複数ですので敵の命の配慮ができません。降伏しない限り全員殺しましょう。」
と物騒なことを言い出す
ロジが少し引き気味で怖がり
「ティアニスさんって聖女っぽいのに怖いですね?なんかあったんですか?」
「ロジさん?私は神学校は中退して家と両親を捨てましてね。その後、冒険者組合員になりました。」
「それは私の祖母が詐欺にあい私の両親が祖母を馬鹿とか相談しなかったとか責めて祖母が自殺したからです。」
「世間では騙された奴は馬鹿と平気でみんな言います。ただでさえ騙されて苦しんでる人を嘲笑するクズどもは詐欺師と変わらんと思いませんか?」
ティアニスさんって重い性格だったんだと内心思いながらロジは答える
「あんまり、考えなかったですけど…騙される側が悪いとは僕は言いませんよ。この場で誓いますよ。あはは…」
ティアニスが目を細め
「笑うなよ?笑う話ではないぞ?話の内容くらいわかるな?」
「すいません…もう笑いません…(ティアニスさん怖いです…)」
イグナが作戦と関係ない話はやめろと間に入り
「とにかく、作戦に使う魔法や能力はお互い教えあおう。いいわね?」
そこに打ち合わせ通り芝居のメインキャストのシュウノが登場する
「おい、みんな待ってくれ。俺のチームを辞めないでくれ!」
ロジが反応し振り向く
「あれ?先輩?先輩まで来たんですか?」
「どういうことですか?」
シュウノはもじもじしながら悔しそうなセリフを述べる
「イグナ、ティアニス、頼む。ロジのところに行かないでくれ…」
イグナは「ごめんなさい。シュウノ。戦う気がないあなたとはもうここまでよ。ついてこないで」
ティアニスは「帰りなさい。あなたに構われても迷惑です。時間の浪費です。」
と軽くあしらった
「そ、そんな、今まで冒険してたのにそんなスッパリと……」
(芝居でもこんなこと言われたら辛いよ…とほほ)
ロジはニコニコした表情になり
「あれ?先輩?まさか山羊男にビビッてヘタレになったから仲間に見限られたんですか?」
「オホホ!そしたらもう引退をおすすめしますよ?先輩は魔王倒した褒美で城下町の一等地を貰って賃貸収入(土地を貸して月々の収入を得ること)もあるんでしょう?」
「一等冒険者の年収はたしか平均で200万ルオン(日本円で2億円)でさらに取材とかイベントの出演とかもありますから副収入もありますからね。生活には困らないでしょう?確かに今後、魔物が減れば依頼や報酬が減って収入はガタ落ちになりますが先輩なら十分、蓄えがあるでしょう?」
「それでヒロインチームの皆さんを引き留めるなんて贅沢すぎますよ先輩?」
シュウノはかなり屈辱感を感じ怒りもでるが我慢して
「頼む。俺はもう何者でもない…」
と続けてセリフを吐くがとロジが見放されたことを強調するために、かつてのヒロイン仲間にあえて許可をとる
「イグナさんとティアニスさん?仕事の邪魔だから先輩を帰していいですか?皆さんの許可が出ればセアフスに帰らせますけど、どうしますか?」
「そうして欲しいけど“帰られせる”ってどうするのよ?」
とイグナが聞くと
ロジはマイルールブックを出し
前に噴水広場で金縛りに使用したシュウノのページに≪セアフスの近くに帰る≫と書き込んだ
シュウノは“バシュン”とその瞬間に視界から消え去るのだった
「何よそれ?召喚系の魔法は魔術に長けた魔人でも人数と準備が必要な超高等魔法よ?それをこんな急に?ありえない…」
ティアニスは目を丸くしている
「シュウノさんはどこに?ロジさんは神様かなんかですか?」
ロジは「オホホ・オホホホ」と奇妙な笑い声でティアニスに振り向き
「僕はね。俗にいう概念能力者なんですよティアニスさん。」
「まだ発展途上で全能とまでは行きませんがね、いずれ何でもできるようになりますよ。」
「ヘタレで過去の栄光に未練がましい先輩はセアフスにお帰りになっていただきました。」
「今回は僕が勇者になる物語ですからね。もしどうしても出たいなら引き立て役ならきていいですけどね。オホホ。」
****この世界、アグルスに現れた異能の中の最強
ロジは機嫌よく説明をはじめた
「今回は、任務ですから特別に異能を仲間として説明しましょう。みんなには秘密ですよ?」
「僕の異能『ジャックポットスキル』は魔力をチャージしてゲージが満タンになればガチャを回して能力を出せます。能力がある状況で使えば以前の能力は消え新しい能力になります。」
「以前は、狙った場所を乾燥させる能力がでて使ってました。名前は“サマーホリデイ”と呼んでました。」
「しかし僕が3等冒険者に昇格した少し後に先輩たちが魔王ノフィスを倒して僕はもう出番がないと落ち込みました。」
ティアニスは苛立ち早く本題に入れと思いつつ説明を促すセリフを考える
「ロジさんも、辛い思いがあったんですね。それでさっきの凄い異能がでたのですか?」
(この、のろまのナメクジ野郎…さっさと言いやがれ…時間の無駄だろうが)
ロジは「そうです。神様はちゃんと見てるんですね~僕にもチャンスが来たんです。」と語り
「ジャックポットスキルは毎日、疲れるまで魔力を注いでもちょうどチャージに1カ月かかります。」
「皆さん達が魔王を倒したすぐ後に任務を失敗して自棄になりかけましてね。やけになって久々にチャージしてガチャを回したんですよ。乾燥能力は結構強かったから手放したくなかったですが、どうでもよくなってですね」
「するとですね…大当たりが出たんすよ!!おそらく数ある異能の中で最強と思われる概念能力がね!」
「それがこの究極の異能『マイ・ルールブック』なのです!」
イグナが異能の内容について聞く
「異能…魔法と違い、下準備や知識も詠唱もなく発動でき、使い手の願望に応じた現実に干渉する能力を持つ思念体。修行と練度で力の向上も見込めるのと使用時間中は本人の魔力を使用するのは魔法と同じだけど先天的でしか得る人はいないらしいから私たちには届かぬ壁ね。それで何ができるか教えてくれる?」
ロジは「そう落ち込まずに」と笑顔でマイ・ルールブックを語る
「特別にお教えしますよ?マイ・ルールブックはですね。今のところ、この世で起こる余地があることが起こせます。」
「先輩がセアフスに転送できたのはこの世に召喚魔法と送還魔法があるからです。」
「しかし、発動には僕が状況を把握してマイ・ルールブックに実行したい内容を記入する必要があります。」
「説明すると、先輩が僕の目の前にいて僕がセアフスシティの近くを経験で知っていたからさっきの転送がうまくいったのです。もし先輩が僕の目の前にいなければ不発になります。そして、僕が召喚魔法を過去に見みておく必要もあります。」
イグナはあまりの都合の良さに驚愕と恐怖すら覚える
「強すぎる…こんな力、人間がもっていい領域ではないわ…あなた、それを火遊びに使っちゃ絶対だめよ?」
「わかってますよイグナさん?僕だってこの異能に最初はビビりましたからね?最初、白紙の本が出て何に使うかわからずにムカついて色々書いてたら落書きや文字は全部消えましてね。」
「僕に噛みついた犬の飼い主が謝らないからむしゃくしゃしてそいつを犬みたいな馬鹿と書いたら僕に会った時にその人が“き~み~わ~だ~れ~?わんわんわん”と急に狂って混乱魔法を食らった様子になりましてね。それでこの異能の内容がピンと来たんですよ。」
「実行できない書き込みとか叶ってそれ以降は無意味な内容は消えちゃうんすよね。例えば先輩がセアフスに帰った内容がもう終わったから今、消えたみたいに。斜線引いても実行中の願いは消せますがね。」
ティアニスが最強かもしれんと思いつつ釘をさす
「ロジさん、あなたの異能は間違いなくシュウノさんを軽く上回るでしょう。でも絶対に使い方を間違えたらだめですよ?ロジさんが間違えたら私、あなたを道連れにしてその後で舌を噛みますからね?」
「え?ちょっとそんなやめてくださいよ?僕は勇者になりたいから外道とか絶対嫌っすよ!ティアニスさんもそんなに心配しないでくださいよ。たしかに僕のパワーは凄まじいですからね。でも道を踏み外さないように心配されるなんて僕って愛されキャラの素質があるってこですかね~。」
「皆さんの期待に応えられるよう頑張りますよ。オホホ!」
「それにマイ・ルールブックも練度を上げればまだ力の向上は見込めますからこれからですよ。オホホ!いずれ神になれちゃうかも!後に勇神ロジ・ジョットってみんなから言われるかもですね!オホホホホ!」
ティアニスとイグナは不安を抱きながらロジ・ジョットを見ているのだった
(この馬鹿の暴走だけは阻止しなければならい)
そう二人は硬く誓うのだった




