反乱の目的
少し。
離れた場所。
バルガス隊長が。
王宮へ。
目を向ける。
「ロイド、パイル」
「はい?」
「はい!」
「これからどう動く」
「…………」
ロイドさんが。
王宮を。
見上げる。
「……王宮内に入るってのはどうすかね?」
「王宮内へ?」
「あぁ」
パイルさんが。
僅かに。
眉を寄せる。
「他国の軍人が無許可でかい?」
「こんだけ混乱してるんだ」
ロイドさんが。
肩を竦める。
「どうにかなるだろ」
「…………」
バルガス隊長が。
王宮を。
見つめる。
少しの。
沈黙。
「……よし」
そして。
顔を上げる。
「それでは――」
――ドォォォォン!!
「!?」
轟音。
地面が。
大きく。
揺れる。
「何だ!?」
「アルトくん!」
全員が。
音のした方へ。
振り向く。
「…………!」
少し離れた。
建物。
その一角。
壁が。
吹き飛んでいた。
土煙が。
一気に。
噴き上がる。
「…………」
何が。
起きた?
目を。
凝らす。
舞い上がる。
土煙。
その中。
「…………?」
何か。
動いた。
「人……?」
誰かが。
建物から。
飛び出してくる。
それも。
一人じゃない。
誰かを。
抱えてる?
「…………」
よく。
見えない。
でも。
一瞬。
風が。
土煙を払った。
「…………!」
見えた。
たてがみのような。
赤い髪。
「…………」
あれ。
まさか。
「ガオン!?」
「え?」
レテも。
そちらを見る。
「ど、どこに!?」
「…………!」
間違いない。
「ガオン!」
駆け出そうとする。
けど。
「…………!」
再び。
土煙が。
視界を覆う。
「くそっ……!」
「ガオン!」
返事は。
ない。
煙の向こう。
もう。
姿は。
見えなくなっていた。
「…………」
でも。
見間違えるはずがない。
あの。
赤い髪。
「……ガオンだ」
「アルトくん?」
「絶対、ガオンだった!」
「…………」
なら。
なぜ。
あんなところから。
飛び出してきた?
それに。
抱えていたのは――
「…………」
何が。
起きてるんだ。
この国で。




