↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊達の忘れ物  作者: 粉砕のじゅんこ
工場国家ヴォルグ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
144/468

〜箸休め〜蜂蜜と癒し

          ◇


 病室には穏やかな時間が流れていた。


 窓から差し込む陽の光。


 規則正しく鳴る時計の音だけが静かに響く。


 ベッドへ寝転ぶフィリアが天井を見つめながら口を開いた。


「ねぇー、ヒール。」


「何?」


「暇だねー。」


 隣の椅子で本を読んでいたヒルトは顔も上げずに答える。


「たまにはいいんじゃない?」


 フィリアは唇を尖らせる。


「そこはさぁ。」


「『フィリア。君と話してるから退屈なんかしないさ!』じゃないの?」


 ヒルトは思わず顔をしかめた。


「何それ……。」


 二人の間に少しだけ静かな時間が流れる。


 やがてフィリアが寝返りを打ちながら聞いた。


「ヒールは食べ物、何が好き?」


「んー?」


 ヒルトは少し考える。


「卵サンドかな。」


 一瞬の沈黙。


 そして。


「ブッ!」


 フィリアが吹き出した。


「卵サンドって!」


「なんか地味〜!」


「はははは!」


 腹を抱えて笑い始める。


「悪かったね!」


 ヒルトが頬を膨らませる。


「ははは、おっかしいー!」


「たくもう……。」


 ひとしきり笑ったフィリアは、ようやく笑いを落ち着かせた。


「じゃあさ。」


「怪我が治ったら。」


 ヒルトを見る。


「二人で食べに行こうよ。」


「えぇ……。」


 ヒルトは困ったように頭をかく。


「まぁ、いいけど。」


 フィリアは満面の笑みを浮かべた。


「決まり!」


「ごちそうさま!」


 ヒルトはすかさず突っ込む。


「奢るなんて言ってないけど!」


 病室には再びフィリアの笑い声が響いた。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。