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推しとの激甘生活を目指していたら、塩対応攻略対象たちに溺愛されていました  作者: 水無月傾
紫の藤の章   〜学園祭

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02-11 【好感度53】デートではなくただの好感度稼ぎ

白の百合―シエラ・リリーディアンSide


 今日はパーヴィス様と鉱石を探しに我が家が懇意にしている商会を訪ねる日。

 お義姉様が確実に怒っているわ。


「私は今日のお出かけには反対です。なぜあなたを孤立させた元凶と行かねばならないのですか? それなら私が一緒に行きます」

「まぁまぁ、ティナ落ち着いて。君は専門家のような鉱石の知識なんてないだろう?」


 仲裁しようとしたお兄様がキッとお義姉様に睨まれて怯んでいる。いつもはラブラブなだけに、こんな光景は前世が戻る前に見て以来ね。

 なぜ出かけるか、ですか。彼が適任だということと、ずばり好感度稼ぎですね。


「グウェン様、まぁまぁではありません! 彼がシエラに何をしたかわかってらっしゃるのですか? 私が商会に圧を加えれば、解説付きでよい鉱石が出てきますので、結果は同じですわ」

「うん、わかっているよ。……多分ここにいる誰よりもね」

 そう言ってお兄様はそっとお義姉様に耳打ちをした。


「……まあ! それは楽しみですわね。ふふふ。シエラ今日は楽しんでいらっしゃい」

「そうだね、シエラは気にせずゆっくりしておいで」


 私は物理的に押されるようにして、そのまま出かけることになった。お兄様はお義姉様にに何を耳打ちされたのかしら? お義姉様の対応が豹変しすぎなのが気になりますが、気前よく送り出してくださったので良しとしましょう。


 パーヴィス様と約束した場所に集まってから商会で彼のアドバイスを受けつつ、必要な鉱石をいくつか購入した。

 商会を出たあとに彼にお茶に誘われたけど、魔道具づくりがあるので丁重に断って、屋敷に戻ったわ。


 屋敷に戻ってステータス画面から好感度確認をしてみたけど……。あれ? もしかして色ついてない? ほんのり紫になっているような気がするわ! 体を動かしてさまざまな角度から見てみる。

 いや……背景が透過してるから分かりにくいけどこれは白だわ。いい加減色が変わるべきでしょ?

 三段階しか花の色は変わらないということは大体35,65,100で変わるはず……35%以下だと言うの? お出かけもしたのに? はぁ、萎えるわ。

 ついでにわけのわからないバーコードの数字も見ておくか。うーん、分かりにくいけど……53かしらね。ほんとなんだろう、この数字。


 はっ! とりあえず魔道具づくりに着手しないと間に合わないわ! 気合を入れて私は作業台に向かったのだった。


 私はお兄様がお義姉様に「多分だけどね、イステリア公爵令息はシエラを好意的に思っているよ。自分だけの正しさを周りに強要した結果が、どうなるか楽しみだよね」なんて耳打ちしていたことに全く気づかなかったのであった――。



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