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服部家一家 異世界に召喚される  作者: SUGISHITA Shinya


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063 魔道具師秋人は忙しい

 一方秋人。

「女王と侍女長は色々言ってくるなあ。ボタンを10個つけておいて正解だったな」


「音量は10番のボタンに割りつけよう。ページめくりか。容量は十分だ。何ページでも行ける。次のページは8番、前のページは9番に割りつけよう」


「魔法陣を書き換えよう。全部書き換えるのは面倒だ。機能追加の分は別に魔法陣を作ってそれを既存の魔法陣に繋ごう。なんだかプログラムのようになってきたな。出来た」


「ボタンの残りは5、6、7番か。僕らの分はスマホもどきを作ろう。まずは4人分。あ、魔石は大きいのを入れるとスマホもどきが厚くなってしまう。小さい魔石を複数入れよう。エイプの魔石だ。魔法陣1つ、魔力供給用に二つ、いや自分で魔力を充填すればいいな。魔力供給用魔石は一つだ」


「魔石は何回魔力を充填できるのかな。やってみなければわからないか。魔石に魔力を充填・放出する実験用装置を作ろう。魔力供給用には大きい魔石を使う。よし出来た。待てよ。結界用魔石は一度も充填していない筈だが割れてしまった。ということは魔力ゼロになると不味いのか。やってみよう。魔力を吸い出して魔力ゼロ・・・白く濁って割れた。なるほど。では満充填して10%は残して魔力放出、満充填、それを繰り返してみよう」

「えーとエイプの魔石は1000回程度は繰り返し充填できそうだ。魔石の寿命が尽きると真っ白になってヒビが入り割れるのか。もしかして魔物の寿命にも関係しているのか。強制充填と体内充填は違うか。それは検証が必要だ、もしかしたら結界用魔石も使い切らずに充填すれば数十万年使えるかも知れない。結界用魔石の魔力が減ったら充填してみるか。面白そうだ」


「魔石にエネルギーを充填できるのは自分たちだけだろうから、スマホもどきは自分たちだけだな。他の人は魔石交換方式だな。話に聞く昔の電池パック交換方式の携帯電話のようだ。それを作るのは後でいいな」


「まずはスマホもどきを4台だな。映像もやり取りできる。もちろんカメラもつける。静止軌道通信衛星秋一号は十分な能力があるから大丈夫だ」


「でもこれ配ったらまずいな。家族用だけにしておこう。通信石板にもつなげる。あれ番号がダブルか、そしたら石板番号はスマホもどきではSをつけて扱うようにしよう。S1への信号はぼくらのスマホもどき全部で受信だ。スマホもどきでは画面が小さいか。作った。タブレットもどき」


「秋ニイ何ぶつぶつ言って作っているの?」

「あれ、なんだこれ。スマホもどきとタブレットもどきができてしまった」

「バカじゃないの」


「電話番号は1番お父さん、2番お母さん、3番僕、4番冬だ。はいどうぞ」


「あ、画面が綺麗だ。スマホとタブレットゲット。秋ニイはバカから魔道具バカにしてやる」


「メールアドレスは今のところ電話番号と同じだ。会話アプリもあるぞ」

「それってライン?」

「それに近いけど登録商標があるだろうからな、会話アプリ。日本語とこの世界の言葉、両方扱える」


「でも連絡だけなら魔力でだいたい同じことできるよね」

「あ、そうだった」

 がっくりする秋人。


「でも石板と楽にやり取りできるし、写真も撮れる。長い文章も楽に作れる。よくできたよ」

 春人に褒められ持ち直した秋人。


 秋人が持ち直したとみてすかさず冬。

「ゲーム作ってよ」


「ソリティアと五目並べくらいなら簡単にできるけど。あとは面倒だ。将棋とチェスもできそうだ。囲碁はルールを知らない」


「それでいいよ。ソリティア、五目並べ、将棋、チェス。秋ニイ、天才」

 魔道具バカから天才に昇格した。すぐ降格するだろう。


「魔力を使って直接スマホもどきに魔力で繋がるかな。あ、出来た。ということは石板にも魔力で繋がるか。あ、出来た。通信衛星にも繋がるか。あ、出来た。スマホもどきもうちら用の石板もいらなかった」

 冬の中で秋人は天才からバカに降格した。


「いいんじゃない。写真が撮れる。我ながらなかなか美人に映る」

 夏はご満悦だ。


「結局カメラだね。頑張ってソリティア作ってね。そうすればカメラと簡単なゲーム機だ」


「ソリティアは作るけど、トランプの絵を描いてくれ」

「わかった。後で描く」


「取り込むのにスキャナーが必要か」

「タブレットで描く。お絵描きソフトは」

「あ、作ってない。作った。名付けてお絵描きソフト秋Ver. 1。一見基本機能だけのようだけど、頭の中で描いて魔力で送ればそのまま絵になる。魔力で加筆、修正も可能。便利だろう」

 冬の中で秋人はバカから魔道具バカに昇格した。


 秋人と冬の話が一段落したようだ。

 夏が、

「出店で何を売る?」


 秋人。

「簡単なのにしよう」


「たこ焼き」

 冬の希望だ。


「それじゃたこ焼き機を作る。作った。たこ焼き製造機秋一号」

「秋ニイ、クルクル回すのは」

「ピックか。作った」


 春人、

「あと面白いのはポンだ」

「面白いわね。ドカンと音がして出来上がる」


「どうやるの?」

「確か釜にお米を入れて密閉して、回転、加熱、高圧にして、蓋を開ける。一気に開けることが重要。フックを叩いていたような気がする。急激に減圧するわけだ。ドッカンと音がして、膨らんだコメが釜から飛び出てくる。出来たら砂糖などをまぶす」


「へえ。作った。ドッカン秋一号。シミュレーションしたから多分できる。熱、圧力は自動調節。蓋も自動で開く。魔石使用」


「蓋が開くときに警告音を出したほうがいい」

「ああ、そうか。つけた」


「わた飴もやるか」

「わた飴機はみたことある。タライのようなものの中心に熱い回転する小さい円筒があって、その中にザラメを入れるんだ。ザラメが溶けて円筒に開いている小さい穴から遠心力で放出され空気で冷えて糸のようになる。それを棒で絡めとるんだ。作った。わた飴製造機秋一号」


「よし、明日は出店だ。出店セットを作れ」

 春人に言われた。


「作った。出店セット秋一号」


 出店セット秋一号なんて名前をつけてバカではないかと冬。秋人はまた魔道具バカからただのバカに降格した。


「セバス、出店は頼んだよ」

「はい、承知しました」

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