表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

第3章 子供ができない浮気夫

ひとりぼっちの誕生日の次の日帰って来ても目を合さない夫。行動が不自然で、慇懃無礼な態度は、まるで鏡子に敵意すら感じているかのようだった。それから、健二は外泊することが多くなった。 そして2人で出かけることも、食事をすることも無くなった。不妊治療に行っている病院で、健二の精子に問題があることが判明したのも、この頃だ。なので、受精しやすい日に必死で抱かれる努力をする必要が無くなってしまったのもよくなかった。浮気をしていることなど、現場を押さえなくてもわかっていた。ファッションホテルのメンバーズカードを財布に入れて、無造作に机の上に置いているのだから。鏡子も行ったことのある有名な建築家が建てたホテルだった。カードを開くとスタンプが何十個も溜っていた。10回ごとの無料宿泊プレゼントもマメに使っている。これだけの回数、他の誰かと愛し合っているのだと思うと怒りすら感じていた。 ポーカーフェイスで耐えていたが、夜中に石鹸の香り漂わせ酔ってベッドにもぐり込んで来ると殺意すら感じたものだ。知らないフリをし、疑う気配も見せず良妻を演じていたら、精神が壊れていくのを感じていた。夜は飲まずにはいられない。最初はビールくらいで酔えたのだが、ワイン1本飲んでもシラフで、やがてはウイスキーやバーボン、テキーラやズブロッカまで。強い酒を空腹に流し込み、喉が熱く燃えるのを感じて倒れるように眠る毎日。「明日の朝、目が醒めなければ良いのに」と祈るように、ベッドに倒れる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ