44.第41章
「幸子さん」「さちこ」
彼が私を呼んだ。いや、ささやいた。
振り向こうとしたら、彼の顔が私の顔の真横にあった。
「きゃっ!」私はびっくりして、仰け反ろうとしたら、
そのまま、彼に両手を抑えつけられて、仰向けの姿勢になってしまった。
私は両手を動かそうと、もがいてみたけど、ガッチリと抑えられてた。
私の顔のすぐそばに、今にも、くっつきそうなぐらい、彼の顔が近くにある。
「暴れないで。さちこ。傷つけたくないから」
「準備もしてきたんだ。褒めてよ。ビニールテープとビニール紐」
「紳士の嗜みハンカチ」
「何に使かうかわかると思うけど。。
手足を縛るのに最適なビニールテープ。ぐるぐる巻いたらもう取れない」
「ビニール紐も、強いよ。動くと食い込んで痛いから、動けない」
「大の字にベットに縛りつけたりしたら、エッチだよ」
「幸子も悦ぶとおもうよ。きっと」
「ハンカチはね、厚手で、大きめなんだ。
これだと、口を塞げるよ。舌を噛んだりして、危ないからね。安全だよ」
「でも、さちこさんは、そんなことしなくても、いい子だから大丈夫だよね」
「どう?さちこさん?」
私を抑えつけたまま、彼が質問してきた。
私は黙って頷いた。
彼は手を緩めない。
「暴れないって、お約束できますか?」
「さちこは暴れませんって、言えますか?」
さらに力を込めて私を抑えつける。
言葉遣いは優しいけど、見開いた目が私を見つめる。
両手を抑える力は、緩めない。
私は「さちこは暴れません」小声で言った。
彼は「聞こえな〜い。もっと大きな声で」
私は「あばれまちぇん」って噛んでしまった。
彼は「あばれまちぇんだって」
「さちこ、おもしろいじゃん」
「許したあげる」
私は少し安堵したのもつかの間、
「噛んだから、罰として、縛るね」
私の両手話して、ポケットから
ビニールテープを出して後ろに回した、
手を体ごと、テープを巻き付けた。
「こうすると、動けないでしょ」
「前に女の子に後ろ手に手だけ縛ったらね
なんと、両手で僕の頭を殴りつけてきたの」
「クラクラきちゃったよ」
「まるでセックスの後みたいにね」
「あれは失敗したね」
「足も縛るね」
「ちゃんと歩けるように、目立たないように縛るから、その気になれば外も歩けるよ」
慣れた手つきで、私の足を8の字に縛った。
「少し緩いでしょ。逃げれると思った?」
「試してみる?。走れないから」
「ベットに座っていいよ」
「さちこ、僕に隠し事してるでしょう」
「女は嘘ばっか、つくからな。。。」
「僕は今日は休みだなんて、一言も言ってない」
「なんで、休みだと思ったの?」
私は「すぐに来るって聞いたので、
そう思っただけなのです」
緊張で言葉遣い変になっていた。
「ふーんそうなんだ。賢いよね。さちこさんは」
「じゃ、そういうことにしといてあげるよ」
「一応、ドアのチェーンと、ドアの留めをしてあるから、誰か入ろうにも時間かかるよ。
「よくテレビでみるチェーン切るやつ、
あれもあんな簡単に切れないから、普通は」
「いざとなれ窓からでも出れるよ」
「僕の車を下に停めておいたし」
「あの上に飛び降りれば大丈夫」
「スマホは幸子さんのスマホはどこですか?」
「答えないと乱暴するよー」
「どうせ、連絡するんでしょー」
「早く答えて」
私はどうしていいか、わからなくなって黙っていた。
「また、何にも答えない」
「悪い子は、ほんとにお仕置きが必要」
「そこに立ち上がって」
私は、両手を身体に巻き付くように、
縛られていたのでうまく立てず、
横向き寝転がったような姿勢になった。
「また僕の言うこと聞かない」
「大きなお尻を僕に向けての誘ってるのかな?」
「スマホミッケ」
私のジーンズの後ろポケットから、スマホを抜いた。
「そんな、大きなお尻の下敷きにしたら、スマホが可哀そうだよ」
「ちっ!ロックか。。」
「教えて!さちこ」「お・し・え・て・く・だ・さ・い」
彼はゆっくり言った。
私は黙って、彼を見上げるていた。
「何!もの欲しそうな目で、僕をみてんるんだよ」
「ほんとに誘ってるの?」
「いいよ。自分で解除するよ」
彼は、何か考えたあと、数字を入力しだした。
「はい。正解」「単純だよね・幸子さんは」
「純粋なのかな?」
「カレンダーに娘さんの誕生日を〇してたでしょう?」
「個人情報丸出し。笑うわ」
「可愛いよね。娘さん。幸子さんに似て」
「もう少し、成長してたら、親子、母娘で遊べたのにね。残念」
彼は、薄気味悪い、表情で笑った。
「着信新履歴は、なんだこれ?番号ばっかで」
「誰からかかってきたか、わかんないじゃん?」
「もう~肝心なところなのに。。。」
彼は呆れた表情で私を見下げた。
「男を誘うわ。娘の個人情報丸出しだわ。何も教えてくれないし」
「お仕置き、決定!!」「僕は決めました」
「泣いてる顔も、可愛いよね。さちこは」
「不思議だよね。誰かを惹かれる時って、時間とか関係ない」
「理由もいらない」「好きか?嫌いか?」
「僕はさちこのことが、好きです」
私は、彼が話している間、ずっと黙ったまま彼を見ていた。
狂気の表情と子供のような幼い表情を繰り返す彼を。
「じゃ、始めようか?」




