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「君を求う きみをこう」  作者: 旭 諭


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34.第31章

 タワーマンションの近くまで来たが、

さすがに数十年前の記憶、子どもの時の記憶だけでは、

何もわからない。少々、勇み足だったようだ。


近所だから、歩いて来たけど。

さすがに、疲れたな。


特に思い出は無いが、

小中学生の頃、よく遊んでたな。この公園。


なんで声をかけたのかは、俺もわからない。

俺は、ひとりっ子で兄弟いないから、

ひとりでいる、さびしそうな、男の子が気になった。

ちょうど、幼い子を、ターゲットにした、連続誘拐殺人事件が、

しきりに報道されていた時期だった。

けっこう懐いてくれたんで、兄貴風を吹かして喜んでた。

結局、自己満足だったか?結果、楽しそうにしてたし、まーいいっか。


ベンチに座って、ぼーっと夕暮れを見ていると、

あいつが通り過ぎていった。

慌てて後をつけたら、

タワーマンションに入って行った。

まだ、同じところに住んでいたのか。


しかし、彼女とは、どんな関係なんだろうか?

考えられるのは、子供関係か?だが結婚してそうな感じはない。

やはり「チャット」ではないだろうか?

でも、チャットだけで、

家まで、特定できるのだろうか?

彼女が自分で言った?

いや、そんなことあるわけない。

偶然、街で見かけて、後をつけたのが、一番自然だ。説明がつく。

でも、それだけの事で、贈り物「花」を送りつけるだろうか?俺の思いすごしか?

あれこれ、考えを巡らせたたが、わからない。


腹減ったな。そろそろ家に帰るか。

明日はもう一度、朝から行くか。

彼女の家に。どうせ暇だしな。

近くから様子を見てれば、何かわかるかもしれない。


近くのスーパーで弁当でも買って帰ろう。

ひとりで気ままな生活も悪くない。

けど、こんな生活も、早く終わらせたい。


親父が早くに死んで、

母ひとり、子ひとりってやつだ。

苦労もかけたと思う。大学は行かずに就職したが、

性格が災いしたのか、すぐ辞めてしまった。

アルバイトしながら、職を探しているとき、

女が恋しくて、金も無いのに、

軽い気持ちでしたのが、チャットだった。


俺が結婚すると言って母が喜んでいた。

母などど、他人行儀な呼び方でなく、

「かーちゃん」だけど、ほんとわ。


すぐ、孫もできた。デキ婚では無いが、

すぐデキてしまった。ヤリスギタカ。

でも、子どもは嫌いじゃない。

かーちゃんも、俺が結婚したいと言ったときより、

さらに喜んでた。まーいいか。


子どもは欲しかったけど、もうちょっと、

2人時間があってもよかったかもしれない。

結果として、離婚したので、どちらでも同じだけど。


離婚すると言った時は、残念そうだった。

彼女とは、良くもなく悪くもなくって感じの

関係だったけど、離婚って伝えて、

悲しそうにしてた。


復縁、寄りを戻すと言ったら、

どんな顔をするだろうか?

また喜んでくれるだろうか?

それとも、子どもの時のように

「何、ふらふらしてんだ〜おまえはー」と

怒ってくれるだろうか?


みんな、俺のことをカッコイイって言ってくれる。

優しいとも言ってくれる。

怖いってやつもいる。


1回目は失敗した。

2回目は良い夫を演じられるだろうか?


なんでも、予行練習はある。

結婚だけ、1回こっきりなんて、誰が決めた?

1回目は失敗?違う練習だ。俺は学んだ。成長した。


日が暮れた。腹が減った。今日は帰ろう。












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