35.第32章
目が覚めた。寝坊した。急いで支度して、
彼女のマンションに向かった。
寝坊した分、少し遅くなったが、
彼女のマンションの近くについた。
ここも公園が近所にある。
子育てをするには、最良の町だと思う。
マンションは見えずらくなるけど、公園のベンチから、様子を伺うことにした。
今日もよく晴れている。芝生で寝たら気持ちいいだろな。。。
宅配便のトラックが止まった。
ベンチを立って近づいて確認する。
彼女の部屋に、何か荷物を届けたようだ。
様子を探る為、マンションに近づきながら、
電話してみることにする。
ちょっと、面倒そうな感じで、彼女が電話に出た。
「なに?どうしたの?」
俺が「養育費の件で、会って話をしたいんだ。どっか都合つく日ある?」
と話を切り出した。
「突然なんで、急なのね。」
「今は休んでるけど、チャット以外の仕事もあるし」
「次の日曜日でいい?」
彼女が、矢継ぎ早に、話を進めた。何か?上の空な感じだ。
正直、内容など、どうでもいいので、
俺が「ありがとう。さち。無理を言ってごめん」と話を終わらせた。
久しぶりに、彼女の名前を呼んでみたが、反応は無かった。
あいつの姿は、見えなかった。
てっきり、彼女のマンションで、待ち伏せしてると思ったが、誰もいない。
静かなもんだ。。考えすぎか。
突拍子の無い、考えでは、ある。
飛躍しすぎとも。ただ、どう考えもおかしな行動だ。
大人のあいつはどんな、やつか知らないけど、
子どもの頃の性格からすると、こんな犯罪めいた事をするやつには、到底思えない。
大人しい優等生タイプ。普通なら、
大学行って優良企業のエリートコースだろう。
もう荷物を開けたかな。
もっかい、探りを入れてみっか。
また、彼女に電話した。
特に電話を出た、彼女に変化は感じなかった。
苛つかせただけ、ちょっと失敗したな。
すること無くなったので、
また公園のベンチに座った。
昨日から公園ベンチばっかだな。
自分の行動に苦笑いした。
さっき急いでパンを頬張ってきたから、
昼飯は早いし、あいつも現れる気配も無い。
会社も休んだしな。やっぱ、ただの思いすごしか。
パチンコでも行くかな。。。飽きてきたしな。
などど、考えていたら、スマホが鳴った。
「うぁ〜会社からかな?」とおそるおそるスマホ見たら
「さち」と出てた。彼女からだった。
なんだ〜このタイミングは???
さっき、苛つかせたかから、
なんか言ってくるのかな〜。
彼女は怒らせると怖かった。
俺は、さっきの荷物の事を忘れていた。
電話に出た。彼女が
「ごめんなさい。急に電話して。お仕事中でしょ?」
「今、少し話したいの。話していい?」
さっきの話した時の口調では無い。深刻そうな悲しそうな声色。
これでも、夫婦をやっていたので、彼女の事は多少わかる。
「いいよ。話してみて。こっちこそ、さっきはごめんね。急に電話して」
「実はさっき、小包が届いたの。私宛に」
俺は、宅配便の事を思い出した。まさか。。な。。。
「中身は、お花。差出人は不明」
「でも、メッセージカードが付いていて、迎えに行きます。幸せにします。って書いてるの」
「チャットのお客さんだと思うの。たぶんだけど」
「なんで、住所がわかったか、わかんない」
「私は絶対に言ってないし」
「プロフィールも特に何も書いてない」
「警察に相談しようかと、思ったけど、内容が内容だけに、伝えずらくて、あなたに電話したの」
彼女が、せきを切ったように、少しうわずった声でいっきに話した。
俺は、想像した通り。考えた通りになったと、内心思いつつ、
最初は彼女を落ち着かせないといけない。
できるだけゆっくりと、
「仕事を切り上げて、そちらに行くよ」
「一人で外に出たらダメだよ」
「こころは、学校に行ってるんだね」
「戸締りはしっかりね」
彼女が「うん。わかった。ごめんね。迷惑かけて。ほんとにごめんなさい」
ますます、沈んだ声になっていたが、話したことで、落ち着いたようだ。
「じゃ、電話切るから、心細いかもしれないけど」
俺は電話を切った。想像していたことが、現実となった。
あいつが本当にしたのか?偶然が重なっただけか?また、どこからか見ているのか?
すぐに彼女の部屋に行きたいが、時間を潰さないといけない。
ベンチでこれからの事を考えた。間違えたら大変な事になる。
半面、興奮で嬉しさも込み上げた。どう転ぶか、わからない。
俺にとって、今の時間は「遠足の前の日」だっだ。




