変わらない日常!?♪
## 第14話:表参道の「完璧な」一日
表参道に降り立った一行は、桃姫の作った「2日目リスト」に従って、迷いのない足取りで動き出した。
「まずはここよ! 朝は食べずにここを目指したんだから、パンケーキと限定スイーツね!」
桃姫の宣言通り、開店直後のショップに滑り込み、潤たちは宝石のように輝くスイーツを手に入れた。桜子の肩で、ピーちゃんも「ピー! んふ♡」と、その甘い香りに満足げに羽を震わせている。
リストを順調に消化していく途中、裏通りを歩いていた潤がふと足を止めた。
「……あれ? 桜子、あそこの店良さそうじゃん!?……」
そこには、看板も控えめな、ひっそりと佇む隠れ家のようなセレクトショップがあった。中を覗くと、今の潤の気分にぴったりな、派手すぎず洗練されたデザインの服が並んでいる。
「あら、良いセンスね。穴場を見つけるなんて」
「すごい……! このカット、今のトレンドを抑えつつ、生地の質感が最高ですわ!」
予定にはなかった立ち寄りだったが、全員が思いがけない「自分たちだけの一着」を見つけ出し、高揚感に包まれたまま店を後にした。
ランチは、執事が事前に完璧なタイミングで予約していた隠れ家レストランへ。並ぶことなく案内されたテラス席で、一行は表参道の喧騒を眺めながら、洗練された料理を堪能した。
その後もいくつか店を回り、カフェで一段落した。
「回ったね! ちゃんとリスト通りだし、ランチもうわさ通りおいしかった! ……もう17時ぐらいか。少し早めだけど帰って、ゆっくりする? 明日もあるし」
潤の提案に、みんな頷いた。充実感に満たされたまま、一行は帰路に就く。
だが。
「……ただいまー」
潤が玄関の扉を開けた瞬間、漂ってきたのは今朝よりもさらに濃くなった「ワインと笑い声」の空気だった。
「あら潤! お帰りなさい! 早かったわねぇ」
リビングのソファでは、母のローラと堀井先生が、今朝とは別の銘柄のボトルを空けて、依然として上機嫌で盛り上がっている。ローテーブルの空き瓶は、もはや数えるのも恐ろしい本数に増えていた。
「え……まだ飲んでるのかよ……?」
潤は、あまりの「変わらなさ」に、手に持ったお洒落なショップバッグを落としそうになりながら、ただ愕然と立ち尽くした。




