ンゴォォォォォ!!
GW期間
毎日20時以降3話以上更新予定です
本日2つ目投稿です
よろしくお願いします
「……マジで実家で触手されたのかよ?」
月曜の放課後。教室で俺の話を聞いたマサが、10メートルくらい引いた目で俺を見ている。
「そうだよ! 堀井先生の強制バフ付与らしいんだ。
それよりマサ、お前もGWどうするの!? 鬼ヶ島で過ごすなら会おうよ」
「おう、ピーチ太郎に俺からも連絡する。顔出すわ」
そこへ、隣の席でソワソワしていた桜子が身を乗り出してきた。
「潤、私もGWは鬼ヶ島で潤をサポートしようかしら。桃姫に、私も行っていいか聞いてみて?」
「ありがとう。……心強いよ、桜子」
俺は恐る恐る、桃姫にLIMEを送る。
『桜子と、あとマサも行きたいって言ってるんですが……』
即座に既読がつく。
『ぜんぜんいいわよ。ついでに流行っているスイーツおねがい。それと、桜子には私好みのメイド服を用意しておくわ♪』
「……だってさ。桜子、メイド服確定な」
「メイド服!? っ! サキュバスの血が騒ぐわ!」
桜子の尻尾が、聖女の皮を突き破らんばかりに激しく振られている。自重してくれ。
それから数日、俺たちは放課後の渋谷や恵比寿を駆けずり、人気や最新の焼き菓子、限定スイーツを買い込む「普通の平日」を過ごした。
そして、平日日課の修行も終えた木曜の夜。22時。
家中が静まり返り、みんな寝ているだろう時間。
自室のベッドで、俺は胸の上で飛び跳ねる桃色のスライムを見つめる。
「なぁ、ずっと『桃ラムちゃん』って呼んでるけど、そろそろ名前、ちゃんと決めようかな」
「名前んね! ありがとうんね!」
桃ラムが、嬉しくプルプルと震える。
「うーん……。桃だからピーチの『ピー』を取って……『ピーちゃん』。簡単すぎたかな!? どうだろ?」
その瞬間。
ンゴォォォォォ!!
という、魂を直接掃除機で吸い取られるような衝撃が俺を襲った。
「なっ、なんだ……!? 急に、意識が……」
視界が急激に暗くなる。
『おおお♪ イッたか!? 気軽に名前つけたらやばいよーー♪』
エナエマの能天気な声が遠くで響く。
「……まじ,かよ……」
俺はそのまま、糸が切れた人形みたいに深い眠りに落ちた。
……
…………
チュン♪
チュン♪
チュン♪
「……起きて! ぷきゅぅぅ! ちゅ! 起きて♪ モミモミ♪」
翌朝。
小鳥のさえずりと、顔面を覆う「異常に滑らかで温かい何かに揉まれる」感触で目が覚めた。
「あん……ん、んふ、あっ朝か。……って、うわあああ!? おふぅ」
目の前にいたのは、昨日より濃度が増し、「艶」も増した、キラッキラのピーちゃんだった。
「潤、おはよー! お腹空いたー! 先生の魔道具のバフかスイーツおねがい!」
心なしか、声までクリアに聞こえる。
一方で、俺の体は一晩で魔力、あるいは生命力的な何かを吸い尽くされたのか、よくわからないが驚くほど体が重い……というか、げっそりしている。
「……進化したのか、ピーちゃん……」
「そうよー♪ それー!」
ピーちゃんは俺の胸元にスッポリとおさまり、
最高にご機嫌な様子で、ちゃっかり潤の胸を揉んで「これいいね!モミモミ♪」なんて言い出した。
本作ここまで
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