ピーチパフェ♪
「……ちょっと、パフェの気合い入りすぎじゃない?」
運ばれてきたのは、高さ30センチはあるド派手な『Y3K・サイバー・ピーチ・パフェ』。
高級ホテルのラウンジを彷彿とさせる、白鳥を象った薄焼きのラングドシャがトップに君臨し、その下には完熟の桃が隙間なく敷き詰められている。
桜子がすかさずスマホを取り出し、ポートレートモードで撮りまくっている。
「撮りたくなるよね! しかし今の潤、雨とミストで『水光バフ』が肌発光して限界突破してるもの。……ねえ、鬼族の男子たち、連れの彼女そっちのけで潤をチラチラ見てない?」
モモ姫が、透明度の高いシャンパンジュレを指で掬いながら、楽しそうに囁く。
「しばらくしたら発光も落ち着くでしょ。……っていうか、おいしいねこれ。桃のコンポートがとろける……」
『ジュンチンジュンチン! 妾の分は!?』
空中にエナエマが突如現れた。
慌てて店員を呼び、追加の特別パフェをオーダーする。
「もうすぐ来るからごめんなさい! エナエマ」
エナエマは空中でふわふわ浮きながらも、渋々といった様子で頷いた。
「堀井先生にラインしなきゃだった。……しかし、うまいなこれ!! 特に桃のソルベとネオン色のゼリーの相性が! んっ!?」
高濃度ビタミンピーチの酸味と、エディブルフラワーが散らされたゼリーの弾力。
一口ごとに、サウナで抜けた水分と糖分が、最高級の「素材」として脳に響く。
「アチキにも! アチキにも一口! 潤の谷間から失礼しまーす!」
桃ラムが潤のデコルテから顔を出し、パフェのクリームに向かってダイブする。
その光景を横目に、マサとピーチ太郎は、先程の牛乳3本が完全に仇となったのか、項垂れたまま遠い目でパフェを突き崩していた。
「……マサ。俺たち、牛乳、バカすぎた……」
「……ピーチ太郎。俺たちは急いで……トイレに。うぐッ」
二人は椅子を蹴るような勢いで立ち上がり、トイレへと猛ダッシュしていった。
そんな中、潤のスマホに一通の通知が届く。
【堀井先生:桐山どうなった!? ちゃんと桃ラムと会えたか!?】
「やばい! 先生に返信しないと」
ふと見ると、向かいの席で桜子が不自然に下を向いている。一方の隣にいるモモ姫は「いつ食べても美味しいわ!」と幸せそうにパフェを頬張っていた。
「どうした桜子!? トイレか!?」
「ちがっ……デリカシーなさすぎ」
桜子が呆れたように吐き捨てる。
「そうよ、デリカシーがなくてよ! それに、すぐ返信してよくてよ? はぁ、やはりここにいたのね!?」
聞き慣れた声に、恐る恐る振り返る。
そこには、パフェのネオンよりも眩しい笑顔を浮かべた――堀井先生が、実物として立っていた。
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