表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天狗✖️ギャル天女  作者: 抹茶ラテ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/77

エンカウント継続

「……ぐ、ぐるじい……。マカロン食う前に、肋骨がセルフ骨折する……(女の子って大変だな)」


天井も高く開放感のある、広い中世モダン風のラウンジ。重厚なシャンデリアの下、俺――桐山潤(外見:ギャル)は、優雅なソファーに深く沈み込みながら、内なる絶叫を上げていた。


原因は明白。母・ローラと姉・ココとカフェでの女性の心得についてだ。


「潤ちゃん、いいえ、潤子大丈夫? お顔が真っ赤よ。あ、このお水、ママが『お清め』しといたから飲んで落ち着いてね。氷がクリスタルパワーでキラキラなの〜」


ハーフ特有の彫りの深い美貌で、ふんわりとズレたことを言う母さん。天然すぎて、息子がブラの苦しさで死にかけていることに気づいていない。


「ママ、それただのデトックスウォーター。それより潤、背筋伸ばして。せっかく来てるのに、うずくまってどうしたの? このフランボワーズのマカロン美味しいよ!?」


ココ姉が自分の皿にあるピンク色のマカロンを指差す。


「……無理。一刻も早くこのブラを外して、ジャージに着替えたい……。てか、なんでお茶飲むだけでこんなガチガチにおしゃれしなきゃいけないの!?」


俺の抗議を、姉貴は冷徹な瞳で一蹴した。


「あんたね、洋服買う時もカフェ行く時も、ちゃんとしないとね。たとえば、そうね、ほら、あそこの3人組見て。ちゃんとおしゃれしてるでしょ。こういうのも女子には大事なの」


「お姉ちゃんの言う通りよ〜。女の子はね、『可愛い』と『呼吸』のどっちが大事かって聞かれたら、迷わず『可愛い』を取る生き物なの。ママも若い頃と変わらず、今もちゃんと女子してるでしょう?」


「……若い頃知らないけど! それは母さんが昔から陽キャなだけでしょう!?」


その時、ワゴンを引いて一人のウェイトレスが近づいてきた。

黒髪ロングをツインテールにした清楚系――北条桜子!?


俺の幼馴染で、その正体は――マジか!?


「そのハートの尻尾!?淫魔サキュバスだと……!?」


母と姉貴は知っていたんだろうが、俺は先日顕現けんげんしたばかりだ。エスカレーターで会った「マサ」が鬼族だったことにもビックリしたが、桜子がサキュバス系だったとは。


どう見ても清楚系なのに、サキュバス!?


「(……そういえばバイトって言ってたっけ……このカフェだったのか)」


「あ、……潤のお母様、それにココさん♡ いらっしゃいませ……。お見かけしたので、ふふふ。バイト中ですがご挨拶に。ごゆっくりしていってくださいね。ふふ♪」


桜子の視線が、俺に突き刺さる。

多分、彼女には見えているはずだ。俺が覚醒させた天狗の「強大なマナ」が、この爆盛りの胸元から溢れ出しているのが。


「あらぁ、桜子ちゃん! こんにちは!ここでバイト!? ネェねぇ♪さっきフランポーワーズメインにいくつか頼んだけどおすすめのマカロン教えて?」


「はい! あ、フランボワーズ頼んだんですね! あとここのマカロンはチョコ系とコーヒー系が特におすすめです! 私も今日買って帰ります♪」


「そうなのね! 帰りに買って帰ろうかしらね! ねえ、潤ちゃん!?」


ココ姉がニヤニヤしながら、俺の肩を抱いてグイッと桜子の方へ突き出しだ。


「紹介するね! この子ね、潤子ちゃん!」


桜子はお行儀よく挨拶してくるが、彼女のお尻のあたりで、一般人には見えないはずの「赤いハートの尻尾」が本能に抗えずふるふると震えている。


『おー、マナの匂い! この子、サキュバスの純度高いじゃん! ちょっと共鳴リンク借りるねー♪』


スマホの通知ポップアップのように、一瞬だけ脳内に天女のエナエマが出て消えた。


「ふ、はぁ……っ(やべ、変な声出た……!)」


エナエマの干渉でマナが逆流し、俺の吐息が甘く漏れる。


「ひゃっ♪……!? ( 肌のツヤがエグい!?……この発光感、すごい……!!)」


桜子が頬を赤らめて動揺する。


「あらぁ、桜子ちゃん? 大丈夫!? 15歳になってるから知ってると思うけど、さっきのアレうちの家系ね」


ココ姉がぼそっと桜子に耳打ちする。さっきのエナエマのポップアップ現象のことだろう。


「はい、もちろんです! ごゆっくりしてください♡ 失礼いたします!(……一瞬出てきた子も綺麗だったけど……ココさん、潤のお母様も目福すぎるわ……)」


桜子は顔を上気させたまま、バックヤードへと去っていった。


「(……あいつ、絶対俺だって気づいてねーな。というか、母さんも姉貴も、桜子にしてもマサにしても、儀式の時に教えてくれてもよかったのに……。来週の入学式から同じ学校に通うんだぞ? 挨拶くらいしたかった)」


俺はヤケクソで、皿の上の真っ赤なマカロンを口に放り込んだ。


「……あっ、めっちゃ美味い」


サクッとした食感のあとに広がる、濃厚な甘み。

だが、メニューの端にある値段が目に入り、俺は硬直した。


「これ一個300円!? 高っ!!マジ!?」


コンビニの肉まんより高い。だが、おすすめだと言われたチョコマカロンもすぐに食べたい。


女子じゃないと来れないな、さすがにここには。

そして、来週の入学式からはこの「盛り」と「女子力」をなんとかコントロールしないといろいろやばい。対策して、マサや桜子がいる学校へ行かなきゃならない。


俺の高校生活。

来週から一体、どうなっちまうんだ……。


本作お読み頂きましてありがとうございます。


この作品をチラッととでも

『ふふふ』、『!?』と思ってくださった方は

ブックマークとか!?

マックス『★★★★★』まで

評価あるのでポチッとしてもらえるとテンション上がります


へへへ


よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ