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天狗✖️ギャル天女  作者: 抹茶ラテ


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エナエマ:リポート

登校してから午前の授業、そしてお昼まで。思ってよりスムーズに。

朝のホームルームでの自己紹介、休み時間ごとの堀井先生(保健医)への報告や注意事項受け、そしてマサと桜子との雑談……。


「潤子」としての初日は、同じ中学出身のクラスメイトにさえ正体を悟られずに済んでいる。今の潤は、それほどまでに完璧な女の子「ギャル」だった。


お昼休み。食堂の喧騒を避けるように、俺たちは隅のテーブルを陣取った。


「……なぁ、やっぱり早計だったかな!?」

俺――潤子が、マサと桜子に身を乗り出して尋ねる。


マサは、手にした購買のパンを小刻みに震わせながら、必死に視線を泳がせた。

「安易なのは否めないだろ! まだ顕現して間もないし、実戦はまだ先のはずだ。実戦の時だけギャルになれば良くね!?」


「マサ、正論もすぎるわよ」

桜子が溜め息をつきながら、鋭い視線を俺に向けてくる。

「……潤。私もマサも、親から事情は聞いたわ。昨日パパ同士で電話してたみたい。とりあえず、あんたは腹を括って頑張りなさいよ!私とマサもいるんだからね」


「とりあえず思いつくことは全部やるよ。……これが今の、俺の出した答えだから。もしもの時、ジャバサと戦うためのね」


「まずは基礎力を上げてかないとね。放課後、マサと潤のところ行くから」

桜子が呆れ顔で、俺の顔をまじまじと覗き込む。

「ああ、よろしくな! とりあえず食べるか」


その時、エナエマが俺の耳元でささやいた。

『潤、スイーツくれ♪』


日替わりランチの生姜焼きに付いていたプリンを差し出すと、エナエマはそれを受け取り、満足げに姿を消した。


午後の授業も、クラスメイトからの質問攻めを無事に切り抜け――そして、放課後。


校門を出ようとしたその時、一人の女性が立ちはだかった。

確か同じクラスの、、、

ジトっとした、粘りつくような視線。


彼女の背後で、黒い影が

(――餓魔!? それともジャバサ!?)


結界の作動は!? 新大久保と同じじゃん!? 巡回はどうなってんの!?

混乱する俺の脳裏に、エナエマの声が響く。


『プリンのお礼にサポートするから近づいて!』


俺は意を決して頷き、彼女の至近距離まで踏み込んだ。


「あのさ、」

「……何よ!」


俺は彼女に歩み寄り、その瞳を真っ直ぐに見つめた。

心臓がうるさいけれど、姉貴に教わった知識と、エナエマから共有された「正解」を脳内で反芻する。


「アイライン、目尻だけ上げすぎ。せっかくのメイクが、そのせいでキツく見えちゃってる。勿体ないよ。……姉貴の受け売りだけどね」


「……えっ?」

毒気を抜かれた女性が固まる。


俺はポーチから、母さん特製の「ハッキング・ミスト」を取り出し、彼女の周りに軽く吹きかけた。さらに、エナエマが扇子でその霧を優雅に仰ぐ。


一瞬、空中にホログラムの分析データが展開された。


---

◎ エナエマ:レポート

顔タイプ:フレッシュ(曲線寄り)

骨格タイプ:ウェーブ

パーソナルカラー:イエベ春

顔面偏差値:58↑(参考値)⚠︎好みによる

Status Log:【下地浮きすぎ】【浮腫あり】を改善。

強すぎるアイラインによる「タイプ不一致」をオーバーライド完了。

---


エナエマが横で何かを伝えてくるが、人間には見えも聞こえもしない。俺はそれを自分なりに要約して彼女に伝える。


「骨格タイプがウェーブの王は、もっと柔らかな曲線で甘さを出したほうが、いいよ

。……自分を醜い悪意で満たさないでね」


エナエマがさらに力強く扇子を振ると、女性の背後の影が光の粒子となって霧散した。


瞳から濁りが消え、彼女はみるみるうちに顔を赤らめていく。

「あ、あたし……何を……。……ご、ごめんなさいっ!」

彼女は顔を真っ赤にして、逃げるように走り去っていった。


『……そんな感じでね、潤!』

エナエマが満足げに空中を舞う。


振り返ると、マサと桜子が血相を変えて駆け寄ってきた。


「……なぁ、桜子」

「なに、マサ君」

「今、何があった……!? 浄化したぞ……」

「……あんた、後で教えてあげるわよ。潤、今の凄かったわね……」


俺はインカメで自分の顔をチェックし、リップを直す。

「よし。……今のは、ジャバサ……でいいのか!? とりあえず、LINEで父さんと堀井先生に報告だ」


『潤! スイーツ買って帰ろうね♪』

エナエマの無邪気な声に、少しだけ肩の力が抜けた。


本作お読み頂きましてありがとうございます。


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