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天狗✖️ギャル天女  作者: 抹茶ラテ


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36/76

3:33

ふと目が覚めると、時計の数字は「03:33」を指していた。

……あまり、眠れなかった。


隣では、ココ姉貴が俺をはがいじめにしたまま「すー、すー」と寝息を立てている。

(……苦しいって、姉貴。腕の力、強すぎ……)


昨日の今日だ。強気な姉貴も、無意識に「家族を失う怖さ」を感じていたのかもしれない。

マサと桜子は終電で帰宅し、

姉貴の部屋では双子が眠っているだろう。


喉の渇きを覚え、父と祖父のことも心配で静かにベッドを抜け出そうとすると、姉貴の睫毛が震えた。


「……ん、潤? どこ行くの……?」

「あっ、ごめん起こしちゃった。ちょっと水を飲みにリビングへ」

「いいの、いいの……。ジジとパパ、心配だしね。一緒にいこ」


姉貴は眠そうに目をこすりながら、俺のパジャマの裾を掴んでリビングへ向かった。


リビングへ行くと、そこには意外な光景があった。

母ローラと堀井先生が、テーブルを囲んで静かにコーヒーを飲んでいたのだ。

昨夜の酒気は微塵もなく、二人の表情は驚くほど「プロ」のそれだった


「……寝れなかった? ココ、潤。昨日あんなことがあったしね」

母が優しく微笑む。


「さっきパパからラインきたわ。……解析は順調よ」

その言葉に、俺と姉貴の肩の力が、ふっと抜けた。


「だから安心して、もう一度寝てきなさい」

「潤子になれば、私が一緒に寝てやろうかー? 検体検体♪」


堀井先生が茶化すようにウインクするが、姉貴がすかさず俺を背中に隠した。

「潤は私と寝るから大丈夫ですよ、先生。…」


「ふふふ、仲良いわね」

堀井先生が笑ったその時、玄関から重たい電子錠の解錠音が響いた。


全員が立ち上がり、玄関へ向かう。

そこには、泥のように疲弊し、防護服を脱ぎ捨てた父と祖父が立っていた。


「……起きてたのか。すまんな、心配かけて」

父が俺の頭を無造作に撫でる。その手からは、まだ血の匂いがした。


「とりあえず現状、大丈夫だ。捕まえた『あれ』のサンプルは本部に渡してきた。……詳しくは後でな。少し、寝かせてくれ」


二人はリビングで母が用意した軽い食事を詰め込むと、ふらつく足取りでそれぞれの私室へ消えていった。母ローラも、父を支えるように後を追う。


「……さて。私も一度帰って、シャワー浴びてくるわ。夕方、また来るわね」

堀井先生も、いつになく真剣な表情で頷き、去っていった。


「……潤。パパたちも帰ってきたし、もう大丈夫。寝よ?」

「……うん。おやすみ、姉貴」


再びベッドに潜り込む。

姉貴の腕がまた俺を強く抱きしめるが、今度は不思議と苦しくなかった。

夕方になれば、今後の答えは少しでるだろう



本作お読み頂きましてありがとうございます。


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