3:33
ふと目が覚めると、時計の数字は「03:33」を指していた。
……あまり、眠れなかった。
隣では、ココ姉貴が俺をはがいじめにしたまま「すー、すー」と寝息を立てている。
(……苦しいって、姉貴。腕の力、強すぎ……)
昨日の今日だ。強気な姉貴も、無意識に「家族を失う怖さ」を感じていたのかもしれない。
マサと桜子は終電で帰宅し、
姉貴の部屋では双子が眠っているだろう。
喉の渇きを覚え、父と祖父のことも心配で静かにベッドを抜け出そうとすると、姉貴の睫毛が震えた。
「……ん、潤? どこ行くの……?」
「あっ、ごめん起こしちゃった。ちょっと水を飲みにリビングへ」
「いいの、いいの……。ジジとパパ、心配だしね。一緒にいこ」
姉貴は眠そうに目をこすりながら、俺のパジャマの裾を掴んでリビングへ向かった。
リビングへ行くと、そこには意外な光景があった。
母ローラと堀井先生が、テーブルを囲んで静かにコーヒーを飲んでいたのだ。
昨夜の酒気は微塵もなく、二人の表情は驚くほど「プロ」のそれだった
「……寝れなかった? ココ、潤。昨日あんなことがあったしね」
母が優しく微笑む。
「さっきパパからラインきたわ。……解析は順調よ」
その言葉に、俺と姉貴の肩の力が、ふっと抜けた。
「だから安心して、もう一度寝てきなさい」
「潤子になれば、私が一緒に寝てやろうかー? 検体検体♪」
堀井先生が茶化すようにウインクするが、姉貴がすかさず俺を背中に隠した。
「潤は私と寝るから大丈夫ですよ、先生。…」
「ふふふ、仲良いわね」
堀井先生が笑ったその時、玄関から重たい電子錠の解錠音が響いた。
全員が立ち上がり、玄関へ向かう。
そこには、泥のように疲弊し、防護服を脱ぎ捨てた父と祖父が立っていた。
「……起きてたのか。すまんな、心配かけて」
父が俺の頭を無造作に撫でる。その手からは、まだ血の匂いがした。
「とりあえず現状、大丈夫だ。捕まえた『あれ』のサンプルは本部に渡してきた。……詳しくは後でな。少し、寝かせてくれ」
二人はリビングで母が用意した軽い食事を詰め込むと、ふらつく足取りでそれぞれの私室へ消えていった。母ローラも、父を支えるように後を追う。
「……さて。私も一度帰って、シャワー浴びてくるわ。夕方、また来るわね」
堀井先生も、いつになく真剣な表情で頷き、去っていった。
「……潤。パパたちも帰ってきたし、もう大丈夫。寝よ?」
「……うん。おやすみ、姉貴」
再びベッドに潜り込む。
姉貴の腕がまた俺を強く抱きしめるが、今度は不思議と苦しくなかった。
夕方になれば、今後の答えは少しでるだろう
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