双子の力量
三回の地獄のトレーニングを終え、俺たちは這いつくばるようにして床に倒れ込んだ。
魔力1000%の放出と、それ以上に「内股キープ」という精神的苦行が俺のライフを削り取っていた。
「……ふぅ。とりあえず、一息つきましょうか」
堀井先生が扇子を優雅に仰ぎながら、冷めたお茶を口にする。
助かった。ようやく休憩だ……。そう思った瞬間、先生の視線が、安全圏でポテチを齧っていた双子へとスッと移動した。
「では、次はそこの双子。貴女たちの番よ」
「「……へ!?」」
カリナとマリナのポテチを咀嚼する音が止まる。
「「な、なんで!? うちら完全に見学のつもりで来たんやけど!?」」
「「そうそう! 潤子のワガママボディ見れただけで十分やで!」」
「せっかくこの施設に来たんですもの、タダで帰すわけないじゃない? ツーマンセルで挑むか、あるいは潤、マサ、桜子の誰か一人を選んでスリーマンセルにするか……選んでよくってよ?」
堀井先生の微笑みに、逃げ場のない圧力が宿る。
双子は顔を見合わせ、引きつった笑いを浮かべながら、這いつくばっている俺たちを値踏みするように見た。
「マ、マリナどうする? マサ君は相性良さそうだけど、連携が、どうだろう……」
「桜子ちゃんも良いしバフは凄そうやけど、どうしよう……」
二人の視線が、最終的にギャル姿でボロ雑巾のようになっている俺(潤子)に固定される。
「「…………消去法で、潤子でええわ」」
「誰が『これ』だ! せめて潤って呼べ!」
「決まりね。では、双子と潤子のスリーマンセル――想定はLV3:『渋谷スクランブル交差点:ゲリラ・スタンピード』。Vo1!とりあえずお茶終わったら準備して?」
「「ちょっ、渋谷!? 難易度爆上がりやん!?」」
ヤジを飛ばしていた報いが、特大のブーメランとなって双子の頭上に降り注ぐ。
俺はボロボロの体を引きずり起こし、ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「おい、カリナ、マリナ。とりあえずがんばろ……そしてトレーニング(地獄)へようこそ」
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