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天狗✖️ギャル天女  作者: 抹茶ラテ


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30/76

トレーニング直前!



トレーニング当日

土曜日のお昼



「……どうして、こうなった」


施設のリビングに、俺の魂の抜けたような声が漏れる。

午前中の「餓魔活性化に伴う連携戦術」の説明会と準備。そこまでは良かった。

問題は、午後からの実戦トレーニングを前に、俺がエナエマに「気合入れてくれ」と頼んだことだ。


『はい、完了! ジュンチン、超絶キャワワ! これが魔力伝達効率1000%の姿よ!』


空中でエナエマが勝ち誇る。

鏡に映るのは、もはや説明不要な「完璧なギャル」へと変貌した自分だった。

俺は念の為にと用意していた

女の子サイズに合わせたジャージに着替え、ため息つきつつ食堂へ向かった。


食堂で合流した瞬間――。


「「…………ぶっ!! ぎゃはははは! 似合いすぎやろ!!」」

「「!?潤か!?最高やな潤! いや潤子に改名か!? もう一生そのままでおって! 腹痛い、死ぬ!! なんだそのワガママボディは!」」


カリナとマリナが床を叩いて爆笑し、施設の空気が振動する。


「……ほう。改めてまじまじ見ましたが、皮膚の質感と発色のバランス、悪くないですね。良い検体です。後で詳しく採寸させなさい」


「ひっ……! 先生、目が、目が笑ってない……!」


堀井先生が、獲物を定める爬虫類のような温度のない目で俺を凝視している。


「やっぱり、可愛いじゃない。私の若い頃にそっくり。潤子ちゃん、こっち向いて? ピースして?」

「ちょっと、母さんまで! スマホ構えるなよ!」


「潤、いえ潤ちゃん!? その……すごく、似合ってます。おふ……綺麗……♡ 女の人になっても、潤ちゃんは潤です……♡」


「桜子! お前は目を覚ませ! 尻尾振りすぎてるぞ!」


「見るたび思うが、妹もありだな!」と潤に頬ずりする。


キャッキャと盛り上がる女たち。地獄だ。

俺は縋るような思いで、隣で自らの発光する髪を一本一本丁寧に整えているマサを見た。


「……おいマサ、親友だろ。お前からも何か、その、抗議とか……」


「俺は、俺自身を磨くことで手一杯だ。……頑張れよ、潤子!」


ぷい、と顔を背けるマサ。


「お前、後で表出ろ……っ!」


俺は半ばヤケクソで、皿に盛られた特大ハンバーグにフォークを突き立てた。


「ああもう、とりあえず食うしかないな」


ミニスカート(ジャージの下の!)から伸びる生足(エナエマ仕様)をガバッと開き、長い付け爪をカチャカチャ言わせながら、俺はハンバーグを口に放り込む。


「モグモグ……クソッ、美味いのが余計に腹立つ!」


「「潤、食べ方汚いって! 女の子なんだからちゃんとして!」」

「「あかん、やけ食いすればするほど面白いわ! おかわり持ってこか?」」


「「くっ! おねがいします!」」


口の周りにソースをつけたギャル(俺)が、ドスの利いた声で吠える。

周囲の爆笑と、期待と、「検体」を見る湿った視線。


午後のトレーニング大丈夫かな

本作お読み頂きましてありがとうございます。


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