双子も交え
「はい、銀座のラデュレのマカロン。!? 大阪にもあったかも!? とりあえずこれ食べてみて! めっちゃ美味いよ! あとはい、ダージリンでいい!? はい」
俺はキッチンから運んできた皿とカップを、双子やみんなに行き渡るように並べていく。
ふと見ると、天狗天女たちも側でスイーツと紅茶を手に取り、スーッと姿を消した。
……天狗界でもスイーツタイムか!?
それを置いた瞬間、リビングの熱量は一気に「女子会」へと振り切れた。
「「わぁー! 潤、気が利くやん! しもべにしては合格点やな♪」」
双子がパクッとマカロンを頬張る横で、母・ローラが優雅に紅茶を啜る。
「久しぶりね、カリナちゃん、マリナちゃん。あなたたちのところの『ミズノヒメ』と『ヒノヒメ』も元気? さっき共鳴の残響を感じたけれど、相変わらずパワフルね」
「ローラさん! 美しいわ! あっ、はい、ウチらの天狗天女様も絶好調です! でも、東京のトレンドには疎くて……」
「そうなんですよ。見てください、今Xでバズってるこれ! 『サイバー・メタリック・アイシャドウ』!」
マリナがスマホを差し出す。
そこには、銀河のような輝きを放つ、まさに「Y3K」なコスメ画像が。
「あ、これ。今日のトレンド1位のやつね」
スマホを覗き込んだココ姉貴が頷く。そこへ、マサの髪を弄っていた堀井先生が鋭く割って入った。
「東京では今、こういう『無機質な光沢』を、どうやって生身の肌に馴染ませるかが勝負なのよ。わかって!? ……ねえ、ローラさん?」
「ええ。でも、その光沢を維持するには『下地としてのツヤ』が不可欠よ。……ねえ、先生?」
母が話を戻すと、堀井先生はさらに熱を帯びた声で続ける。
「その通りです。どんなに高価な銀粉を塗ろうとも、土台が枯れていては餓魔に笑われるだけ。……見てなさい。このマサくんの髪、これが今、私が定義する今のデフォよ! デフォ!」
「……あ、どうも。マサです。今、先生に……その、徹底的に磨かれてます」
発光体と化した髪をなびかせ、マサが双子にペコリと頭を下げる。
「「……やっぱりすご。関西にはこんな『発光男子』おらんで……しかも鬼族かいっ!」」
双子が呆然とマサを見つめる。
「ええと……それで、カリナ、マリナ。挨拶が遅れたけど。こっちが桜子。明日、俺とマサと一緒に、施設で連携トレーニングをする仲間だ」
俺が紹介すると、桜子はまだ双子の美しさに圧倒されつつも、ピシッと背筋を伸ばした。
「……っ! 桜子です! 明日は、潤とマサと一緒に、餓魔の活性化を食い止めるための特訓をします! 堀井先生のご指導のもと、精一杯頑張ります! ふんぬ」
尻尾をちぎれんばかりに振りながら挨拶する桜子に、双子がニヤリと笑った。
「「へぇ、桜子ちゃんはサキュバスね! エロ美しいな……潤のこと、よろしく頼むで?」」
「……? なんだよその意味深な言い方。とにかく、明日は土曜日。施設での実戦形式トレーニングだ. 堀井先生とココ姉貴、そして母さんもバックアップに入る」
「あ、私たちも行くに決まってるやん? ええやろ先生! ってかまじ美しいわ! この家にいる女性みんなレベル高すぎるわ」
「「ウチらも、その『特訓』とやら、見学させてもらうで! 美しさ負けてられへんし、しもべの働きぶり、見届けんとな!」」
「……は?」
俺の頭痛が加速する。
ただでさえ過酷そうな堀井先生のトレーニングに、関西の双子まで観客として加わるのか。
先が思いやられる。
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