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天狗✖️ギャル天女  作者: 抹茶ラテ


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美しいは正義だが

新大久保の喧騒を後にし、桜子とマサは装備を整えるため一度自宅へ戻った。

後ほど俺の家で合流することになり、俺は堀井先生と一緒に帰路につくことになったのだが……。


「……先生、ちょっと歩くスピード上げません?」

「あら、どうして? トイレに行きたいの、桐山?スイーツ食べすぎよ」


「トイレじゃなくて、先生を見てる『周囲の視線』がヤバいんですよ!」


セットアップの私服に身を包んだハイエルフは、住宅街でも異常に浮いていた。

すれ違うおっさん連中の目が、新大久保の時と同じようにドス黒く澱み、今にも肩から『餓魔』が湧き出しそうな負のオーラを放ち始めている。


俺は、さっき貰ったばかりの除霊ミストを周囲にサッと振り撒き、物理的に先生をガードしながら歩く羽目になった。


(これ……先生、もはや『餓魔製造機』じゃん。美しすぎて周りを闇堕ちさせてるぞ……)


「全く……私がいくら美しくても、以前はこれほどすぐに餓魔化する者はいなかったのに。美しいって罪だわ、ふふふ」

「ふふふ、じゃないですよ。先生の美貌に世の中の結界が追いついてないんです」

「冗談はさておき、何かしらの異変が起きているのは確かね。現場も上層部も、今頃は大慌てで動いているでしょうけれど……」


先生が眼鏡の奥で鋭い光を宿す。

「今は、私たちがすべきことをするわ。……つまり、あなたを『完成』させることよ」


「……そのセリフ、本当に怖いからやめてください」


そんなやり取りをしているうちに、俺たちはなんとか桐山家へ辿り着いた。


「ただいまー……」

玄関を開けるなり、エナエマが新大久保で献上されたスイーツを掲げてリビングへ突っ込んでいく。


『スイーツ持ってきたよー! お母さん、お姉さん! 潤を今日はとことんギャルにするよ!』


「あら、おかえり! まあ、堀井先生! お話は伺ってますわ、うちの潤をよろしくお願いしますね!」

「潤、アンタついに受け入れる決心がついたのね……。お姉ちゃん、全力で応援するわよ」


リビングでは、既に先生から連絡を受けていた母さんと姉貴が、これ以上ないほどノリノリで待ち構えていた。テーブルには、さっき買ったコスメを広げるためのスペースが完璧に確保されている。


「……先生。これ、俺に拒否権ないですよね?」

「当然よ。さあ、ギャル化してバフ付与の始まりよ。……とりあえず、水着になりなさい、桐山」


「は!?」

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