お昼休み
水曜日の昼休み。
今朝もエナエマに新作コンビニスイーツを「シュークリーム」を上げたおかげで、俺は無事に「男子」の姿を維持して登校できていた。
姉貴と母は不満たっぷりだった
無事午前の授業も終わり
「お待たせ。今日の日替わり、ハンバーグ定食だってさ」
俺はトレーを運び、先に席を取っていた北条桜子と真壁マサのテーブルに腰を下ろした。学食の喧騒の中、俺たちは自然と頭を寄せ合う。
「……ねえ、慣れた? 潤は……顕現して1週間だっけ? 10日だっけ!?」
桜子が周囲に悟られないよう、小声で俺とマサにだけ聞こえるように聞いてきた。
「少しずつな。……マサ、桜子は?」
俺は箸を割りながら聞き返す。
正直、昨日の堀井先生まで参加した「女子会」のせいで、天狗界の修行や勉強の疲れが倍増していた。
「俺はもうほぼ大丈夫だぜ。俺4月生まれだからもうすぐ顕現して1年だし鬼族の体力舐めんなよ」
マサが豪快に白米を口に運ぶ。
「私も、来月で1年ね、自分の尻尾のコントロールはだいぶ慣れてきたかな」
そう言う桜子だが、好物のハンバーグを前にして、椅子の下で何かがパタパタと動いている気配がする。
「しかし潤は、イレギュラーというか例外にも程があるよね」
桜子が、俺の斜め後ろ――一般生徒には見えない場所で、空中に浮きながら昨日余ったバームクーヘンを優雅に食べているエナエマをチラ見した。
「でも、潤のギャル姿……いけてると思う。ココさんに負けず劣らずというか……私、結構『推せる』わ」
桜子がポッと頬を赤らめる。
「まあ、潤は潤だからな! でもココさんは俺も推せるのはわかるぜ。あのカリスマ感はヤバい」
マサも同意するように頷く。
「……姉貴は、ぶっちゃけ弟の俺から見てもランク高いと思うよ。キャラも素材も努力も、あいつはガチですごい」
俺がそう呟いた瞬間、二人の声が重なった。
「「さすがシスコン」」
「ちっ、違うわ! 客観的な評価だろ!」
俺が必死に弁明していると、背後からスッと冷たい気配が近づいてきた。
キン、と鋭いヒールの音が学食の床を叩く。
「あら、桐山。……ギャルじゃなくて!?」
「げっ……堀井先生!?」
俺が振り向くと、そこには白衣を翻し、サラダの入ったボウルを手にした堀井先生が、眼鏡をくいっとさせて立っていた。
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