路〜産声〜(14)
ーーバックヤード
「お前ら、ヤクザなのは知ってたが、ちゃんと強い奴もいたんだな。チンピラ上がりの雑魚ばっかだと思ってたよ」
「ふん、それでもお前にこうしてボコされてんだから世話ねえけどな」
そこには、力無く倒れ込んで天井を見るオーナーの男と、それを見下ろすザザの姿があった。
「いや、ちゃんと訓練された動きだった。しかも、軽いチンピラには到底真似できないレベルだ。敬意を表すよ」
オーナーは少し驚いたような顔をして失笑した。
「ありがとよ」
ザザは少し綻んだ顔を張り直して言った。
「さあ、教えろ、お前ら本当はなにもんだ?誰にソレ仕込まれた?」
「今自分で言ったろ、ただのチンピラ上がりのヤクザだ。なにも仕込まれた覚えもねーよ」
「話す気はないか」
「そりゃそうだろ。負けた相手に見下ろされるのもムカつく。さっさと煮るなり殺すなりしろ」
「まぁ、そうだな。じゃあ、遠慮なく」
ザザはそう言うと、オーナーを縄できつく縛り上げてから能力を発動させた。
「拷問か。簡単には口は割らねえぞ」
「どうかな。俺はこういうの得意なんだ。あ、あと時間もあまりかけたくないんだ。新人がいるからな。喋っとくなら今のうちだぞ」
「言ったろ。喋らねえよ」
そうか、と残念そうにぼやいてからニヤリと口角を上げた。
「じゃあ、はじめようか」
ーー数分後
「おーい、ザザー戻ったぞ。シャラ猫も一緒だ」
……
「返事がありませんね。どうします?まさか殺されたんじゃ…」
「いや、それはない。あいつが負けるような相手じゃなかったし、途中から敵が来た気配もなかった」
「…アラキがそんなに言うなんて、ザザさんはそこまで強い人なんですか?」
「強いよ。能力持ちだしな。そうそう一般人に倒されるようなことはない」
「能力?ってなんですか?」
「あれ、知らないか。じゃあ、この俺が詳しく教えてやろう」
そう言うと、足を止めて自慢げに説明しはじめた。
「あ、お願いします」
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