路〜産声〜(11)
「お疲れ様でした。皆さんの仕事はこれで以上になります。あとの戸締りや金の管理などは私にお任せ下さい。ではこれで解散ということで。ああ、後でそことそこ…あとあなたの三人は私の元に来て下さい」
三人はニヤリとするのをグッと我慢して表情を変えないまま男の元に集まった。
いざ近くで見ると、自分たちと同じかそれ以下の小ささの男に三人は少し驚いた。
(こいつ…小さいのにあんなオーラを)
(ちっちぇえ!シークレットブーツとか履かねえのかな)
(私と同じ身長だ!仲間!)
「単刀直入に言わせてもらう。私たちの仲間になって正式に賭博で働かないか?」
「え?」
「いや、君たちの働きぶりはとても良かった。文句なしだったよ。特にそこの彼女、君の醸し出すオーラは今日の客全員を魅了したと言っても過言ではないだろう」
「い、いやぁそれほどでもぉ」
((絆されてんじゃねえよ!))
二人は仮面ごしでも分かるほど照れている彼女を横目で睨んだ。
「もちろん給料ははずむ!どうだろうか」
ーーおいザザ、気づいてるよな
ーーああ、いるな
オーナーの男が話している間、背後に例の小柄な赤メッシュの男が近づいてきていた。
「どうだろうか!……そろそろか。いいぞ」
ザシュッ
オーナーが勧誘の嘘くさい表情を崩して真顔になった瞬間、あたりには血が飛び散った。
「アラキ!」
「は…はは。なんでいつも俺が最初にやられるかな」
「ほんとにな…」
そう言うとアラキはよっこらせ、と死体から立ち上がった。
「さぁ、本番と行こうか!」
評価や感想等、良ければお願いします!




