路〜産声〜(9)
ギーー
「うぉーー……」
三人が扉を開けると、ザ・カジノという雰囲気の光景が広がっていた。
「ルーレット、トランプ、スロット…これは確定だな」
「ですね。違法賭博確定です」
「にしても広いなぁ、ここ。制圧にはちょい手こずるかもなぁ」
「アラキさんでもそう思うんですか…!?」
「あぁ、見てみ、そこら辺うろちょろしてるマチョ達を。明らかに手だれだぞありゃぁ…」
アラキはごくりと生唾を飲んだ。
しかし、そんなアラキをザザは冷たい目で見ていた。
「あ?なんだよ」
「絶対そっちは囮だろ確実に強そうな細身があっこにいんだろ」
「え、どれ?」
「ほら、あれ。黒髪に赤メッシュ入ったチビ」
ザザがそう目線を送ると二人もその少年を確認した。
「確かに、強そうですね。あの子…」
「ああ、かなりの手だれだなありゃあ」
ザザは二人をみてハァとため息をついた。
(シャーベットはともかくアラキは分かっとけよ…)
「まぁいいや、んで作戦覚えてるか?」
「ん?あぁ、覚えてる覚えてるぅ………いや、シャラ猫が覚えていなさそうです!先生もっかい説明お願いします!」
アラキの白々しい演技に二人はため息をついた。
だが、ある程度予想がついていたザザは説明をはじめた。
「今回の作戦は、三人でスタッフに潜り込んで、営業終了前、金の確認をしに来るオーナーを捕まえます」
「はい先生!」
「はい、アラキくん」
「オーナーは本当に来るんですか!」
「来ます。来なかったら次回以降も潜入です」
「はい」
「はいシャラ猫」
「なんで本人が来るんですか?部下に任せれば良いのでは」
「あー、多分部下を信用してないんだと思います。知らんけど」
「はい先生!」
「多いですね」
「オーナーの顔と名前は!」
「名前は、立川ヨウヘイ。顔はこれです」
そう言って差し出した顔写真を二人はまじまじと見つめた。
「これは…なんというか…」
「普通だな!」
「そういうことで、その男を捕まえるのが今回の任務です。それじゃ作戦開始!」
そう言ってザザは能力を解除してスタッフに紛れ込んでいった。
それに二人も続いていった。
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