続理目:大勢は少数の為に。少数は一人の為に。
「この村が安全なのは村長のお陰です。私どもはとても感謝しております」
「そう、それなら良かった」
「それと、私の息子が先日足を不自由にしてしまいましてね。処分をお願いしたいのですが」
「わかりました。早急に済ませることとしましょう」
「ありがとうございます!あぁ、この村に貢献できるのだから、息子もさぞかし嬉しい事でしょう」
体つきのしっかりとした男性は感謝を伝えるとすぐに私の家を出て行った。
「はぁ…こんなことを続けていたら、いつかこの村も滅びてしまうでしょう」
誰もいない部屋に一人呟く私。
村の住民は徐々(じょじょ)に徐々に数を減らしている。
催眠をかけて住民を食べ続けていても、いつかは食料が底を尽きてしまうだろう。
この催眠はメリットとデメリットが存在する。
メリットは一度かかったら元には戻らないこと。
デメリットは12歳までは催眠にかからないこと。
デメリットの理由は、催眠が脳に影響するものであるのに対して12歳までの子どもの脳には障害が起きないように魔法の効果が薄くなるバリアのようなものが張られてしまうからだ。
なので、12歳まではなるべくこの村で起こっていることを気にしないように生活してもらって、催眠をかけたらこの村の為に働いてもらうということを習慣化していた。
だが、先日村の子供にこのことについて知られてしまったのか、この村から出ていかれてしまった。
子供ではあるが、人手が減るのはかなりの痛手となった。
この村から出て行った子供は二人。
私の息子のブルー・ナリアと、彼の幼馴染のフォール・ルイズ。
* * *
「もう、気を付けてよね…」
「何?どうしたの?」
「君…記憶が…」
「ばれちゃった?」
「僕は人が考えてることがわかるから」
「じゃあ、君も君自身のことが分かったんじゃないかな?」
「わかったけど…そこまで実感がわかないような」
「そんなことないんじゃないかな…『ブルー・ナリア』君」
私が彼の名前を呼ぶと彼の身体は光を放ちだし、次第に光が薄くなっていく。
「やっぱり、君は変わらないね」
* * *
僕は崖から落ちた後、彼女の身体を包み込み、グチャリという音を最後に意識を消した。
目が覚めると白く温かい空間にいた。
目を覚ました瞬間に、自分が何者であるかを理解した。
自分は『理』を司る神であること。
僕が現世で死んでしまった瞬間に前の理の神が死に、代わりに僕がその『役職』に就いたこと。
この世には『理』という概念が存在し、理を破ろうとすると罰が下されること。
理を破れば理を司る神である僕も死んでしまうだろう。
記憶をなくしてしまった僕だったけど、なぜだか彼女の為なら理を破ってもいい気がした。
どうもLrmyです。
Another Storys1はこれにて終了とさせていただきます。
分かりづらい点があれば修正等加えると思いますが。
昨日の晩御飯はニンジンハンバーグでした。
美味しかったです。
ではでは~




