五理目:-1
「こんな小さな村だしなかなかお肉は食べれないから、結構な御馳走なんだけど…みんなで食べた方が美味しいものね♪」
若奥様に手をひかれたまま、そんなことを話される。
確かに、近くで動物を育てている様子も無いし、3日間は米や野菜を食べて生活をしていた。
「着いた、さぁ!あがってあがって」
案内されるが儘、吸い込まれるように家に入り込んでいく。
「おっ、お邪魔します」
私は靴を脱いで玄関を抜け、リビングらしきところへ案内される。
「今から作るから少し待っててもらえるかしら?」
若奥様は「あと…」と言葉をつづけた。
「子供の面倒を見ていてくれると助かるわ。そこの扉の先にいるから、一緒に遊んでくれないかしら?」
特に断る理由も無いので「いいですよ」と返し、私は指定された扉を潜り抜けた。
* * *
「おねぇさん?だれ?」
柔らかそうなふかふかとしたカーペットの上で積み木を積み上げて遊んでいる子供に声をかけられた。
「あなたのお母さんに頼まれてあなたと遊ぶことになったの」
「うん。じゃあ一緒に積み木であそぼ」
子供の近くに座り、積み木を手に取る。
積み木が積みあがっていくたびに、昔の記憶は無いがなんだか懐かしい気持ちになってくる。
「あっ…」
高く高く積みあがっていた積み木がゴロゴロと音を立てて崩れ去った。
「落ちちゃった。あなたの方が手先が器用なのかもね」
小さい男の子は私よりも高く、そして安定して積み木を積み上げていた。
「ありがと」
「うっ…」
床に転がった積み木に手を伸ばした瞬間、急な頭痛に襲われた。
* * *
「誰か来てる?」
「まだ来てる…けど、あそこなら隠れられそう!」
私は私と同い年くらいの少年に空洞を指さして叫ぶようにそう言った。
「よし!あそこに隠れてやり過ごすことにしよう」
山にできた洞窟の中に入り息を切らしていると、ついて来た大人たちは私たちを見失ったのかため息を吐きながら来た道を戻って行った。
「行ったみたい」
「そうだね。もう追ってはこないみたいだ」
少年はそう言った後、少し心配そうな顔をして
「これからどうしよっか?」
つ私に問いかけてきた。
私たちは村を出た。逃げ出してきたのだ。
村がおかしいことを疑問に思って。でも、村のみんなはそれを何とも思わなくて。
同じようにこの村がおかしいと思ってくれていた幼馴染の『彼』をつれて村から逃げ出した。
「食料も無い、行き場も無い。今からでもいいから戻るべきじゃないか?あの村に」
「いやだ。だって、だってあの村は…」
『村の人たちを食べているんだよ?』
どうもLrmyです。
Another Storysの存在のせいで、Main Storysを書くたびに章設定に行かないといけないので面倒くさいです。
なので、Another Storysの方がいっぱい書きたいなと思ってしまう今日この頃です。
まぁ章設定しないと変な感じになるしちゃんと直そうとは思っています。
ではでは~




