三理目:辺鄙な村
「すみませーん!誰かいませんかー!」
少年に案内されて村らしいところへ来てみたのは良かったのだが…
「返事が全く無いね」
「何かあったのかな?村人が見つかれば事情が聞けるかもしれないんだけど…」
「とりあえずは村人探しからだな」
家が数十件建ってあったり、田んぼに水が通っているところを見ると生活はしているのだろうだが、人影が見当たらない。
「外に人はいなかったけど、家の中にならいるかもしれないな」
数分村の中を歩き回った後、少年が一つの提案をしてきた。
「そうだね。家の中になら人がいるんじゃないかな?」
近くに建っていた家に近付き、ドアを数回叩くと
「誰かいませんか?」
と中に聞こえるくらいの声量で言った。
「はーい?何か用でしょうか?」
すぐにドアが開かれ、綺麗な若奥様といった女性が家から出てきた。
年齢は若く見えたがとても健康的で、それでいて落ち着いた雰囲気のある。そんな女性だった。
「この村に住みたいんですけど、土地を少し分けていただいても宜しいでしょうか?」
「そういう事なら村長の所に行けば、話を聞いてくれると思いますよ」
「えっと…それでは、その村長の家に案内していただけますか?初めてこの村に訪れたもので…」
「いいわよ。ついて来て」
若奥様が靴を履いて外に出ると、スタスタと歩き始めた。
* * *
「こちらが村長のお家よ。優しいお人だから安心して頂戴ね」
「親切にどうもありがとうございます」
「困ったことがあったらお互い様よ」
手を数回振った後、その女性はさっき通った道を戻って行った。
「村長さん、いらっしゃいますか?」
「どうぞ、上がってください」
ドアを開け中に入ると、先程の女性より少し年齢の高そうな…とはいっても20代前半程の女性が椅子に座っていた。
「こんな辺鄙な村までようこそ。お客人の方、さぁさぁこちらへ」
そう言うと、村長がソファーの方に案内してくれた。
「それで要件なのですが、この村の土地を少しだけ頂きたくて」
「こんな場所ですので土地は余っているので良いのですが…家や食料はどうなさるおつもりで?」
「それらは僕たちで何とかするつもりです。村の方々に迷惑はかけません」
「なら良いでしょう。気が済むまでゆっくりしていってください」
その後は、余っている土地へ案内され、村長は去って行った。
「家も食料も僕が出せばいいし、これで一件落着だね」
「…そうかなぁ?家の外に誰もいないなんておかしいと思わない?」
「…さぁ?」
どうもLrmyです。
色々忙しかったので今日はこれだけしか投稿できませんでした。
この話はツキアカでしたかったのですが、明日…つまり12月19日は満月らしいです。
ではでは~




