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その商品、調理用です。
処理後、また電話が鳴る。
「お電話ありがとうございます。異世界通販センターの宇野が承ります。」
「今テレビでやってる剣がほしい。」
「よく切れーるカリバーですね。」
「エクスカリバーだ!」
「お客様、今テレビで放送されております、包丁でよろしかったでしょうか」
「そうだ。」
「かしこまりました。まずお客様の種族をお願いいたします。」
「勇者だ!」
「申し訳ございません。勇者という種族はございません。」
「人間だ」
「かしこまりました」
わたしは入力を進める。
「なお、こちらの商品は調理用となりますが、ご使用用途にお間違いございませんでしょうか」
「魔王を斬る」
「……」
一瞬の沈黙。
「恐れ入りますが、当商品は食材専用となっております」
「盾もつくのか」
「初回のお客様には、まな板をプレゼントしております。」




