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この壊れゆく世界でスキルを手に入れ生き延びる  作者: 小鳥遊ケイ
第二章 新世界へ(英霊編)
49/67

第1話

1年ぶりに第2章を書き始めることにしました。

第1章をまだ読まれていない方は、そちらから読まれることをおすすめします。


作者の気分で更新していきますので、気長にお待ちいただければと思います。

百番煎じのような物語ですが、第2章もどうかよろしくお願い致します。


最初はとりあえず3話分投稿します。

雨がっている。

それは突然とつぜんのことだった。

空に黒雲くろくもがもくもくと立ちのぼったかと思えば、あっという大粒おおつぶの雨が、バケツをひっくり返したかのようないきおいで降ってきた!

俺たち一行は、一時的いちじてき雨宿あまやどりできる崩壊ほうかいしたビル群の瓦礫がれきの下に全員で避難ひなんすることになった。


湿しめったまきひろい、なかなかかない火に苦労をしながらも、なんとか焚き火をおこすことに成功したが、自分の為ではない。

この身体になってから暑さや寒さにだいぶ強くなったように感じる・・・いや、にぶくなっただけだろうか?

パチパチとはぜるき火の弱々しい炎をながめつつ、まるで自分では無いかのような引き締まった身体につくえられた俺は、無意味に力こぶなどを作ってみる・・・ムキムキだ。

今年で40になる中年のオッサンの体ではないなとしみじみと思いつつ、これまでの経緯けいいを思い出していた。


俺の名前は霧型きりがた 藤次とうじ、見た目だけは若いが、中身はオッサンの英霊えいれいだ。

そして隣に寄りうのが俺を召喚したマスターである、葉月マリアで、彼女は人間で職業はダンジョンマスターである。

マリアの横顔をながめつつ、綺麗きれいだとは思うものの、まったく情欲じょうよくのような

ものを感じないのは、たぶん超常的ちょうじょうてきなシステムによって、人間から霊的存在れいてきそんざい

つくり変えられたとき、人間では無くなった証拠しょうこのひとつなのだと思う。


「・・・マスター、ただいま偵察から帰還しました」


前髪からポタポタとしずくらしながら、突如とつじょとしてそこに現れた女騎士風のよろいを身にまとった金髪の美女性が、片膝かたひざを地面についてマリアにこうべをたれてひざまずいている。


彼女も英霊、つまり俺と同じ存在だ。

マリアいわく、金髪の女騎士で英霊といえば、セイバーだということで、そう名付けたらしい。

俺を召喚しょうかんしようとして、間違って召喚された英霊らしく、急にほおはたかれた第一号なのだそうだ。

なぜかほこらしげにそう語っていた。


「藤次様、マスターの護衛ごえいお疲れさまです!」


マリアに報告を一通り終えたセイバーは立ち上がり、わざわざ焚き火を大きく迂回して、マリアの左隣ひだりどなりこしを降ろして、開口一番かいこういちばんにこちらを見て、笑顔でそう言った。


英霊としてはセイバーが先に召喚されたのだから、序列じょれつとしては彼女の方が上になっても

良さそうなものだが、彼女はがんとして2人につかえるのだと言ってきかなかった。

その理由は今でもよく分からない。


「おう、セイバーも偵察お疲れさまっ! 

 偵察でサイクロプス2体とはおそれいった、俺には気配すら感じられなかったよ」


「いえ、藤次様はまだ人間から英霊になられて日もあさいですから、最初から英霊の私は出来て

 当然ですが、藤次様もすぐに出来るようになられると思います!」


ある日、超常的な存在からスキルを与えられたこの世界は、突如としてモンスターが出現し、

人間の文明は崩壊し、地獄と化した。

スキルを与えられたのが先か、モンスターが出現したのが先か、それを論ずるつもりはないが、

規模は把握できないが、たぶん大勢の人々が死んだ。

世界が崩壊しそれでも生き残った人々は、それぞれのコミュニティを作り、恐ろしいモンスターに

抵抗しつつ、いまもこの世界でなんとか生きている。


俺は人間時代に有していたスキルのちからこそ失ったが、この世界で生きていくだけの

新しいちからと仲間を手に入れた。

そしていまはこの3人で、地獄と化した新しい世界を旅している。

【読者の皆様へお願い】


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