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この壊れゆく世界でスキルを手に入れ生き延びる  作者: 小鳥遊ケイ
第一章 終わりの始まり
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第29話

温泉の話のつづき。

マリアが急に脱ぎだしたので、脱衣所が無いのかと思ってたけど、普通にあったよ。


あとでマリアが言っていたけど、ちょっと久しぶりすぎる温泉に我を忘れてしまって、自分でも

わけがわからなくなってしまったとのこと。

ただ、その気持ちは痛いほどよく分かるんだよなぁ・・・。


中だけど、小さな脱衣所があって、扉をくぐって抜けると、洗い場があって、その奥に総檜ひのき

出来た木製の温泉がある感じだった。

もちろん湯船は手足を伸ばして入れる広さだ!


温泉の効能はよく分からないけど、先に入ったマリアが、肌にあった小さな傷が消えたとか騒いで

いたけど、それはたぶん温泉の効能じゃなくて、【部屋効果:回復】の効果じゃないかな?

まぁ野暮やぼなことは言わなかったけどね。


お湯の色は無色透明だったけど、湯船に入ると細かいあわがたくさん体についていたのは、

普通なのかな?

もう前の風呂がどうだったか記憶に無いくらいだから、よく分からないけど、とにかく気持ちよかった。


あと洗い場だけど、正面に鏡があって、備え付けの体を洗う用の布と木製の風呂桶、

風呂用の木製の椅子、さらには石鹸とシャンプーとリンスまでついていた。

もういたれりくせりとはこのことである。

スーパー銭湯なんかによくある、ボタンを押すとしばらくお湯が出るタイプのシャワーも付いていた。

布と石鹸はともかく、不思議なもので、シャンプーとリンスはいくら使っても減らないみたいだった。

まぁスキルで出したものだから、原理は謎だけど、そこにこだわりは無いから、正直ありがたかった。


しかも、俺は言われるまで気付かなかったんだけど、あのシャンプーとリンスの香り、使った人の

好きな香りに調整されるという謎機能がついているようで、マリアがお互いのシャンプーの香りが

違うって言ってたけど、俺は香りには鈍感だからなのか、そこはよく分からなかった。

ただ自分のはよく分からないけど、マリアのシャンプーの香りは良い香りだったよ。


さてお風呂の話はこれくらいにしておこう。

ずっと話してしまいそうだからね、どれくらい興奮したのかはもう十分伝わったかと思う。


さて、残り9SPの使い道だ。

~~~~~~~~~~~~~~~

名前:霧型 藤次

レベル:5

職業:管理人

職業スキル:管理人室

        部屋作成 (作成済み)

        倉庫作成 (作成済み)

        部屋拡張 LV2 New!

        出入口作成

        部屋効果:回復

        家具作成:種別トイレ

        家具作成:種別キッチン

        家具作成:種別温泉 New!

一般スキル:運動

        目星

        両手利き

SP:9(13→9) New!

~~~~~~~~~~~~~~~

「マリアは、他に家具で何か欲しいものはあるか?」


もうこの勢いで【家具作成:種別ベッド】を作ってしまっても良いかなと考えていたが、

やはりこの空間を一緒に利用するマリアの意見も聞いておこうと思ってそう聞いた。


「確認なんだけど、この温泉とかトイレとかって、藤次のSPスキルポイントを使って

作っているんだよね?」


少し考える素振りを見せたマリアが、おそるおそるといった感じでそう聞いてきた。


「そう・・・だけど?」


その話し方に違和感を覚えた藤次は、いぶかしげに答える。


「なら、それは必要最低限にした方がいいと思うわ。

 これたぶん際限がないから、要望を上げていったらキリが無い気がするの・・・。

 ちなみに藤次は、他に何か作ろうと考えているの?」


言われてみれば確かにマリアの言うとおりだった。

一般スキルで自分で言っていた危機感を、なぜ職業スキルで考えなかったのだろうか?

ただ硬い床で寝るのはそろそろどうかと思ったので、ベッドを作ろうかどうかを考えていると

素直に伝える。


「藤次のスキルだから、私がとやかく言うことじゃないんだろうけど、もしあと何か家具を

1つだけと考えて何かを作るとしたら、私なら乾燥機能付きの洗濯機が欲しいと思うわ。

あと硬い床で寝る件だけど、どこかで布団を調達してきたら良いんじゃないかしら?」


そう言われてみれば、確かにベッドではなく、布団で良い気がする。

だんだんとレベルは上がりにくくなっていく中で、温存できるSPは出来るだけ温存するべきだろう。

【隣の芝生は青く見える】なんてことわざがある。

それとは微妙に違うのかもしれないけど、マリアの方が現実的な良い意見のような気がする。


「うん、確かにマリアの言うことにも一理いちりある。

けど、まずはスキルやら家具の件はいったん後回しにして、俺やマリアの服とか、食料なんかを

調達しに行くというのはどうだろう? というか、おなからない?」


これを聞いたマリアは、まるでいまの今まで忘れていたことを急に思い出したかのように、

目をぱちくりとさせて、それから自分のお腹に目を向けて、次に藤次を鋭く睨みつける。


「それ超賛成! おなかりすぎて死にそう!」

【読者の皆様へお願い】


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