↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この壊れゆく世界でスキルを手に入れ生き延びる  作者: 小鳥遊ケイ
第一章 終わりの始まり
25/67

第25話

「私のダンジョン、作った方がいいのかな?」


唐突なマリアの呟きに、一瞬それが独り言なのか、はたまた自分に向けられた言葉なのかを

計りかねた藤次は、顔を上げてマリアを見た後、黙って次の言葉を待つことにした。


「いままで相談そうだんできる人がいなかったから・・・・・・霧型きりがたさんは、どう思う?」


藤次のいままでの経験上、知り合いがこういう相談をしてきたときは、大抵の場合がその相談者

の中ではすでに答えが出ている場合が多く、それが正しいことなのか決断けつだんできないからこそ、

相手に背中を押してほしいことで、こういう質問をしてくる人が多かった。

だから、こういう場合の答え方は藤次の中では決まっていたので、そのまま口に出す。


「マリアさんは、どうしたいの?」


「私は・・・・・・私のスキルだし興味きょうみがある、かな・・・」


マリアは少し言いよどんだあと、はっきりとそう言葉にした。


「なら、良いんじゃない?」


「・・・良いのかな?」


このやり取りだけで、藤次はマリアが何を心配しているのかがだいたい分かったような気がした。

たぶん人類じんるいてきとなる可能性という話だろう。


「俺は、スキル自体に善悪ぜんあくは無いと思っているよ。

 ようは使い手が、その力をどう使うか次第だと思う」


「うん、じゃあ、ダンジョンコア設置せっちっと」


すいっと空中に指を走らせたかと思った瞬間、不思議部屋の床に座ったマリアさんと自分の間に、

赤い水晶が突如とつじょとして出現した!

ふわふわと空中に浮かぶそれは、六角柱のまさにこれぞ水晶という感じの、およそ縦に1mほどの

大きさをした一点の曇りもない赤く透明とうめいな水晶であった。


「ちょっ、えーーーーっッッ!!!!??」


「なっ、なに!? 

 もう、急に大声出したらびっくりするじゃないっ!」


マリアさんは急にどうしたんだとばかりに、こちらに非難ひなんめいた視線を向けてくる。

いやいやいや・・・。


「だ、ダメですよ、ここに設置したら!」


「だって、さっき良いって言ったじゃないっ!」


いや、だからそれは違う意味で、と藤次は自分の勘違いと説明不足な会話に、

深い後悔こうかいを覚え、てんあおぐ。


「あーもう! 

 と、とにかくいったん設置を解除してくださいよっ!」


「無理よ! 

 一度設置したらもう動かせないってアナウンスが言ってたもの!」


ギャーギャーワーワーとやかましい言い合いがしばらく続き、あるときを境に二人そろって

ほぼ同時に無言むごん空白くうはくが生まれたことにより、いったん水を飲んで落ち着こうという話になった。


「ごくごく・・・、この水道の水、昨日も勝手に飲ませてもらったけど、まるで3日間砂漠を

うろついて初めて飲んだ水のようなさわやかさよね!」


「ごくごく・・・、まぁたしかに気品きひんに満ちた水っつー感じだよな!」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


「でだ、まぁ言葉足らずだったことはお互い様だし、設置してしまったものはもう仕方ないから、

今後に向けた建設的な話し合いをしようぜ、マリア」


もうここまで来たら一蓮托生いちれんたくしょうであるし、他人行儀たにんぎょうぎな呼び方はやめて、

お互い名前をそのまま呼び合うことにした。


「そうね、ここにダンジョンコアを設置したことで、ここに私のダンジョンを作成できるわ。

 ただ、私はダンジョンマスターだから自分のダンジョンでは経験値を入手できないの。

 でも、藤次とうじは違う。

 私のダンジョンからでも経験値が入手にゅうしゅできる、これがどういう意味か分かるわよね?」


藤次は考えるまでもないとばかりに頷いて見せた。

ダンジョンマスターが自分のダンジョンで効率良こうりつよく安全に経験値をかせがせてくれると言っているのだ。


「その代わりに、俺はマリアにこの安全地帯あんぜんちたいを貸すことができる。

 施設しせつもこれから充実じゅうじつさせていくし、ここほど安全なダンジョンコアの設置場所もないと思う」


つまりお互いにとってWinウィン-Winウィンな関係というわけだ。

【読者の皆様へお願い】


面白い、続きが気になる!と思われましたら、ブックマーク及び小説下の広告下に『☆☆☆☆☆』があるので『★★★★★』にて応援お願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。