本部
朝出勤すると皆ざわついている。なんだろう。偉い方々が数人来ていて話し合っている様だった。
「アイリス様おはようございます。何があったのですか?」
「いや…総団長が執務室からこっちを拠点にするって言い出したらしく、聞いた偉い人達が騒いでるのよ。」
「毎日見れるって事ですか?」
「あぁ…貴方は信望者だったわ。偉い人達はねずっとトップにいられると困るのよ。気が抜けないしね。」
なるほど。上司にずっと睨まれているようなものか。それは嫌だな。就任以来初めてのことらしく戸惑っていると。
「誰かが総団長付きになるのかしらね。執務室は王宮内の人もいたし、ここには来れないから事務官から選出されるかも。」
世話をする人がいるのか。あのお姿を見放題なんて羨ましい。羨ましい。大事な事なので2度言った。あ、ノアにまたヤキモチやかれちゃうかな?ニヤニヤしてしまう。
「リディア様ニヤニヤして気持ちが悪い。総団長付きになりたいの?」
「違う事を思い出していました。すいません。なれるならなりたいですけど、アイリス様はなりたく無いのですが?」
絶対嫌よって言い切っていた。やっと慣れてきたしのんびりやりたいらしい。なるほど。働き方は色々だから納得する。まぁきっと先輩方の誰かだろう。
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「ラナ様聞いてほしいです」
「もう何ー?」
「昨日帰りにあの人が門前に来ていて、また一夜を共にしました。」
ラナは頭を抱える。来たの?向こうから会いに?ぶつぶつ呟いているが怒られはしなかった。
「付き合うって事?」
「いやー…」
「この馬鹿!リディアはそれでいいの?」
頷く。会いに来てくれるのは嬉しいし、ノアを拒む気は全くない。遊ばれてたとしても諦めがつく位に何故か好きではある。また何かあったら報告するのよ!ってランチを食べ始める。
「ありがとう。ラナも何かあったら話聞くから言ってね。」
「そのノアって何してる人なの?」
「討伐してるらしい。」
ラナは呆れ果てている。なんて人に引っかかったのよってもう説教も出ないらしい。あの日そんな人に見えなかったのにねって。食べ終わりまた明日のお昼にねって解散する。ラナは優しい。出会って数日だけど大好きだ。
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「コーデン嬢こちらへ。」
お昼休憩から本部へ戻ると呼び出される。チラッとアイリス様を見るが、わからないと首を振っている。何かしたかな?少し怯えながら上官の元へ行く。
「コーデン参りました。」
「明日から総団長についてもらえるか?君ともう1人をつけようと思っている。」
「…まだ入って2日の新人ですが?」
「館内を回ったり色々覚える事も出来るだろう。今日中には机等用意するから、明日からあちらへ出勤するように。」
扉を指刺され了承する。なるほど。雑用や小間使いにするには新人はもってこいなのか。実務はもう1人がするのだろう。席に戻りアイリス様へ説明すると、やったじゃない!って喜んでくれる。優し過ぎる。今日お祝いと送別のご飯に行きましょって誘ってくれる。
嬉しいですと約束し仕事を始める。ノアはさすがに今日は来ないだろう。アイリス様と離れるのは寂しいけどあの制服を眺め放題…よだれが出そうになる。危ない。令嬢としての矜持を失う所だった。
「リディア様明日から頑張ってね。」
グラスを鳴らしワインを頂く。アイリス様に連れて来られたお店はラナと来たお店だった。このお店そんなに騎士団内で有名なの?今日は絶対少しにしようと心を固く決め食事が進む。アイリス様は高位貴族の令嬢で結婚まで勤めていると教えてくれる。
「よく働くの許されましたね?」
「あぁ…最後に働いてみたかったの。相手が騎士団にいて一緒の職場ならって言ってくれて。あと少しで終わりかしらね。」
「え!お相手はどなたですか?」
「青龍騎士団のコニック団長よ。わかるかしら?団長になって落ち着いてきたからそろそろってなっているの。」
「ラナのお兄さん?」
「ラナ様を知っているの?もうすぐ義妹になるのよ。可愛らしい方よね。」
入団式隣でと説明する。はぁーそうなんだ!ってかラナのお兄さん団長なの?!それは完全に騎士家系だわ。
「リディア様はお相手はいるの?」
「んー…よくわからない相手なら居ます。恥ずかしい話あまり知らない人なんです。」
はぁ?大丈夫なの?と心配される。良い人紹介しようかって言ってくれる。ノアに会う前なら飛びついていたかも…もがくだけもがきますと断る。
「私のリディに誰も紹介しないでね。」
「ノア?!」
アイリス様にノアですと紹介する。びっくりした。まさか居るなんて。アイリス様は黙ってノアを見ている。
「…なるほど。それであれですか。悪趣味ですね。」
シーってノアがしている。あれ?知り合い?2人に聞くが誤魔化された。一緒してもいい?とノアが席に着く。頬を撫で飲みすぎてない?て聞かれ頷く。机の向こうでアイリス様が苦虫を噛み潰したような顔をしている。
「貴方ってそんな感じなのですね。意外です。ケイン様はご存じなのですか?」
「んー知らない。急すぎてまだ言ってない。」
早い目にお願いしますねってアイリス様はため息をついている。ケイン様って誰だろう。気にしないでって微笑まれ楽しい食事は過ぎていった。




