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騎士服を愛でたい令嬢は、騎士団に勤めたら溺愛されました。  作者: 漆原 凜


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20/23

公表

「明日やっと公表できるね。」


ノアは嬉しそうに私の髪を梳かしている。最近ノアはお風呂上がりに私の髪を乾かすのに嵌っていて、毎日乾かして梳かしてくれる。ベッドに座るノアの膝に頭を置き甘える。


「緊張する。誰に何を言われるんだろう。」


「嫌になったら辞めて家に居てくれたらいいからね。続けれそうなら続けたらいい。知らない所で守れないのだけは絶対嫌だから。」


ありがとうと腰に抱きつくと、よしよしって優しく撫でてくれる。公表すると決めてからは、一緒に暮らすようになり今は公爵家でお世話になっている。ご両親は快く受け入れてくれ、邪魔者は旅に出るからと旅行三昧している。明日は公表の日なので戻ってきて、その後行なわれるお披露目会にも付き添ってくれる予定だ。


お2人は本当良くしてくれて綺麗過ぎる見た目にもやっと慣れてきたけど、親子3人が揃うと絵力が強すぎる。見劣りしないよう公爵家が一応磨き上げてくれたけど…まぁね。わかるよね。うちの両親もお披露目会にビビりまくっている。当たり前だ。高位貴族の集まりに参加する事など今まで無い。


私が筆頭公爵家じゃなく、もっと下位の人を選んでいればこんな事には…両親には悪いなって未だに思う。リディアの幸せのためならって引きつる顔を見るのはツライ。明日を思うだけで不安に押し潰されそう。ノアとの未来のためには絶対通る道だからと鼓舞するが…怖い。


「…やっぱり公表辞めたい?婚約出来ただけでも私は嬉しいし相手隠そうか?まだ急げば間に合うよ。」


お披露目会の準備も終わっているし、公表出来ると嬉しそうなノアを悲しませたくは無い。大丈夫。大丈夫だから!と自分自身を励ますように伝える。


翌日総団長の婚約が発表された。筆頭公爵家で騎士団総団長となるとすぐ世間に知れ渡る。出勤した際は着くまで騎士団内で、ずっとジロジロ見られて居心地が悪く帰りたくなった。ラナにはしばらく朝も昼も会えないと伝えている。本部を素早く通り部屋に入った途端リック様がおめでとう!と言ってくれやっと息が出来る。コンコンとノックされアイリス様が入ってくる。


「リディア様おめでとうございます。お披露目会には私も参加させてもらうので、楽しみにしてますね。」


ありがとうございますとアイリス様に抱きつくと、あらあらと背中を撫でてくれる。私にも認めて祝ってくれる人がいる。ラナも来てくれるしアイリス様も居る。心強い仲間がその場に居ると思えるだけで、不安が少し軽くなる。


ケイン様もいるし何だったらアレク様も居るから、貴方無敵よって笑ってくれる。アイリス様のようなお姉様が欲しかった。ラナが羨ましい。


アイリス様はあっちも大丈夫よと。本部内はわりと、あぁ…だから…と受け入れが早かった。あの人も人の子なのだなって謎な評価がされていた。私をハルト様付きにした上官も、私見る目ある!って謎の自信を持っていた。皆が総団長笑うの?とか優しい時あるの?大事にされてる?って逆に心配をされた。アイリス様がデロデロの甘々ですって言うと全員怪訝な顔をしていた。少し安心した。


廊下が少し騒がしくなり総団長婚約おめでとうございますと皆口々に言っている声が聞こえる。総団長の酷評で盛り上がっていた本部内は、ハルト様の登場で少し変な空気になった。


「リディ大丈夫だった?一緒に来れなくてゴメンね。」


私を見るなり駆け寄り心配してくれる。大丈夫ですと頷く。皆呆気にとられている。総団長そんな感じなの?と生温かい空気が流れている。


「総団長おめでとうございます。」


「ありがとう。私はリディアを守りたい。今回の事で何かあったら教えて欲しいし、私が居ない所でリディアに何かあれば助けてあげてもらいたい。お願いします。」


頭を下げるハルト様に、皆総団長のお願いだから仕方無いな!って本部内は皆言っている。騎士団内に居る時は、しばらく私と行動しましょうねってアイリス様も言ってくれる。


お昼は部屋で食べて、帰りはハルト様が忙しくない日は一緒に帰った。帰ってきたご両親とも交流し楽しく過ごせれたし、思ったより騎士団内は落ち着いていて平穏に過ぎていった。


お披露目会が近づきまた緊張にまみれている。両親が今日から公爵家に泊まり、当日一緒にお披露目会に参加する事になっている。また緊張しているであろう両親に申し訳無く思った。

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