第三章第十九話...王
記念すべき五十話、良いね。番外編でも書こうにも、戦闘で馬鹿りでストーリーが長いし、俺の投稿が一ヶ月に一回と言うクソ何でね、書きません。
「何故、ラスボスとして作られたのに、倒したのは麗衣炙と空炎子、紅爐何だろう?零人にはボコボコにされ、京都にまで吹っ飛ばされるトライワールドのラスボスって、扱い酷くね?」(禱)
「ごっごめんね?」
小さい頃から、悪魔だと言われ続け、神を信じるしか......なかった。
親と言う小さな世界が、子供には大切だと言うのに、罪悪感を抱くのが嫌だった理由でこの地獄に首を付け、重い大岩に繋がり付ける。
「何故だ。何故、何故だ???私は......どうして......幸せに成れない!!!」
生きた──生きた──生きた。
実年十六年、妄想世界で数億年、要らぬ強さで虚しさと哀しいさで空虚な実年を生かされ続け、生かされて来たのに......
辛さと苦しさは陸で、幸福は山ではないのか?
受けた汚辱も辛さも苦みも、幸せと言う甘さに開花させず、幸福は来ず──受けた全てが10だと過程しても、悲しきかな、ゼロが無数に視界を覆ってしまう。
私の涙は、とうの昔に枯れた。
独りで泣く事さへ出来ずに、暗闇の道を一歩一歩、歩む度に嗚咽と苦しさ、辛さが溢れる。
酸っぱい人生だ。
────茨の""道""だろ?何んで進んでも幸福と言うゴールがねぇんだよ!!!!
終えた灰になった身体を、燃やして身体へと構築する。姉貴の能力、矛盾点の分身再生に寄り、魂が本来の逝く終点付近から、完全にこの世に魂を逆流する。
「まだ、笑って死んでねぇよなぁ!?ハハハハハハ...ふぅ......」
「ば、馬鹿な......」
「嬉しくてツイツイテンション上がっちまったよ」
「紅爐様!!」
「生き返ったのか......ははっ」
「残ってんのが、牧でもなく灰だけなら、灰さへ燃やして、魂をも燃やしてこうぜ!!」
「名前......呼べなくなったはず......」
「元々の妖怪か人間、今は邪神が正しいかぁ!?死んだら魂は切り分けられた魂に、力は力に帰るのが死だ。だが、その繋ぐルートではまだ俺の存在は消滅しない。蛇の火花が舞う荒れた荒野に戻る前に、戻った。この世では、通路に入った時点で本来は引き返せねぇし?姉貴の能力で無理くり戻らなければ、この世界の死の概念同様に俺らは死んでた。まぁ、三人は知らねぇけどなぁ」
「意味が分からねぇ」
「そんな事......有り得ねぇだろうが────!!!!!」
世界初、世界史上初の『死者蘇生』をやってのけた熾焔紅爐。
手に《《纏う受け継いだ》》奪えない真っ赤な炎を纏い、小さく言葉を言うと瞳が青く光る。
すると頭の中に、大きく謎の声が響渡る。
『祝え!新たな審判の日、始まりの幕開けを!!王者の誕生を!!!』
「クロック......アップ────」
限界寸前まで引き出す事ができる、クロックアップ。
その《《モノ》》の頂点に立つものが、この《《世界》》が生まれる遥か前の人間と妖怪の二種が争う神々の世界にいた王の権能を扱う事ができる。
冥王、それは死者を束ねた演者
魔王、それは悪魔を束ねる恐怖の支配者
龍王、それは天空の妨害者
京都府、大野ダム。時刻21時15分、生まれたのは喰怒。世界に怒り、他者を捕食する激情の王。
「王の......力......」
「俺にこの能力がなかったら、吸収され終わりだったな」
「どうしてだ?神の力さへあれば、こんな自体も戻せるのに......」
「時計の針は未来しか刻まない。一周回って、再スタートした様に見えても、違うステージに進んでいるだ」
「......お前は、何も持っていなくても、俺に挑んだか?」
「運が悪くても、弱くても、何も持ってなくても、知ってるなら何もやらない理由にはならない。人の漢字みたいに、支える人がいる。なら、俺は人間じゃないから支える人を、俺は支えたい。いや......死んでも導く!」
天使の翼が広がり、美しく瞬くと身体能力が強化されたのかスピードが増し、空炎子を抱えた紅爐に直撃する寸前、「気廻炎舞」と呟くと火花に紅爐の身体は姿を変え、禱の背後に現れる。
「麗衣炙、空炎子の治療を任せて良いか?」
「はっ...はい」
「敬語は良い。言ったろ、もう取り仕切るモノは消え去った」
「......う、うん」
「俺に背後をこうも簡単に取られるとはな。こんなもんかよ──?!」
「っ!......ほざけっ!!」
何度も振るわれる天使の強力な一撃を眼を閉じ、何処を狙っているか、分かる様に飛び跳ね、身体を捻って躱し続ける。
「お前も、愛されたかったんだろ?」
「なに...をっ」
「俺はキリスト教も仏教も神道も嘘っぱちだと思ってる。まぁ、俺自身が気に食わないんだよな」
「何故だ!?神が居れば、救われるんだぞ!!」
「信仰しなければ救われないって言うなら、死んだ人間は救えないだろ?」
「うるせぇ!」
天使が踏み込み、全力で振るう一撃に対し、左に纏われた紅い大火が放出されると天使の上半身は跡形もなく消し飛び、目を見開き驚く禱の目の前に紅爐は移動する。
「......狡りぃよ、お前は......」
「力には大火が必要だ。燃え盛る、熱き"灯火"が──」
「けっ」
「"血骨"・"幽炎拳火"」
紅爐の燃える拳が禱の腹に穴を貫き、血飛沫が飛び、その返り血で互いを赤黒く染めるが、今となっては誰の血かさへ分からない。
力強く引き抜かれた腕に付いた血を払い、炎の熱で蒸発させる。
禱は自信の腹を抱え、地面に背を付け倒れ込み、腹を抱えて大きな声で笑う。
その姿に戸惑う麗衣炙の肩を借り、座り込む空炎子は刀を地面に突き立て、紅爐に質問する。
「その瞳と、今の声は何だ?」
「後で説明する。お前は......どう思ってたんだ?」
「本当は、何も信じちゃいない。馬鹿じゃないかって、今は思うよ」
「そうか」
「何で、たかだか数十年、良くて百年の生物の人生で天国か地獄何て二択、煉獄で三択何て決められなきゃならないんだって。......所詮、俺たちの存在するは親が愛したい、気持ちよくなりたいの延長線上でしかない。数十年しか生きれない、そんな小さな蝋燭で、天国に行けるなら、良いなって、思うけど、この世界に価値を見いだせない......!」
「俺もそう思うよ、大切な人が居なければ」
「なぁ、なぁ!見てるか神様風情が!何でお前の一声で、全てが決まるんだよ!なに様だよお前!!産んだ奴が、産んだものの全てを支配する権利なんて、ないんだよクソ野郎!!」
数分も経たずに禱は息絶え、火葬された。
──絶えず、散る命の哀しさを戦いに酔わせて失わない様に、俺は、戦うよ禱。
紅き瞳でこの世を見据えて、導いて見せる。
「空炎子、俺の仲間に成れ。この白い紙に、紅い灯火で、明日を焦がそう」
「嗚呼、お前が俺たちの"王"だ」
「頑張ろうね、紅爐くん」
「さぁ、先ずは異力が再生するのを待とうか」
紅爐
炎を纏うしかない、俺を、抱き締める好きな人は火傷で済んでくれ。
神に祈るなら、俺が殺してしまった者達が、継に生まれ変れるその時に、俺の紅き大火の灯火で、決して迷わないでくれ。
すまねぇが、俺の火じゃ、誰かの夢を焦がせても、太陽見たく照らす事は出来ない。




