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旧在るべき形へ・A story for everyone  作者: 黄昏誘捕
第三章・百足の行進
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第三章第八話...灰色と紫

第三章第五話の後半、内容を設定資料をLINEから見つけたので、修正しました。すみません!

「駅はアッチの方、一段と五月蝿ですね」

「恐らく、表参道側だろうな」

「じゃあ行きましょう」


 氷壁にナイフを突き刺して吸収、取り込んだ異力を身体に纏ってから走り出す。三分程で渋谷駅前に到着、空を見上げると羽を広げて飛んで行く黒葉と無黒が視界に入る。



 二人を追う為にギアを上げ、全速力で走りって罅が入ったナイフを強く握りしめる。大穴が空いた表参道を飛んで、二人が降りたビルへと向かう。



「黒葉っ!彼奴が......!!」

「落ち着け......先ずは奇襲を頼んだぞ」

「当然だ!!」

「俺は地上で待ちます」

「良い判断だ!ここで待ってろ!」

「俺が指揮官だぞ!」



 植捕の腰に手を回し、跳躍してビルの屋上を軽々と宙を飛び、無黒と黒葉に向け斬撃を拡散させ打ち放つ。

 左足に異力を集中させ、大気を蹴った衝撃で発生する風圧を利用し、無黒達の頭上をクルクルと回転、着地と同時に腰を落してナイフを構える。



 土煙の中から現れるの無黒と黒葉。無黒は黒葉に引く事を伝え、黒葉は一度自分に触れる事で羽を生やして空へ飛び立つ。

 無黒は俺達に何事も無い様に話し掛ける、まるで知り合いの様に。



「お前達も異能に苦労してきだろう、俺達の仲間に成ってこの腐った世界を変えよう。異能は呪いだ、俺達の身体を蝕む害虫だ。俺達と共に復讐しよう、早くしないと奴が能力を使用する。零人、植捕、お前達の決断の時だ」

「断る。後はお前、俺の斬撃どうやって避けた?」

「躱したが?関節外すくらいお前らでもできるだろ?」

「はははは......マジで?」


 平然と人間辞めている、身体をバキバキにへし折らないと回避出来ない数だぞ。俺達が二人で殺り合って勝てるか?あとこいつ馴れ馴れしいな。


「関係ない、お前は今日ここで殺す。血の繋がり何て関係ない」

「弟よ、殺るなら本気で来いよ。いや、今は血の繋がりの無い従兄弟が一番の強敵か!」

「お前がらがッ!」

捕食者の道プレデター・オーバーロード(ワイド)&捕食者の道プレデター・オーバーロード(インテンス)・デュアルキメラッ!」


 植捕の背後から生える返り血を浴びた様な模様のモウセンゴケ、手からは牙の様に鋭い物を生やし、様々な植物を具現化して身を固めて戦闘態勢に入る。

 地面を蹴ると同時に斬撃を放つが、斬撃は無黒が軽々と摘み、身体をしならせ勢い良く植捕に向け投擲する。


「これ、やるよ」

「なっ!」


 直後に植捕の足が宙を舞い、植捕は態勢を崩す。

 血が流れるのを目にして、俺の視線は宙に弧を描く脚にクギズケになり、反射的に無黒に斬撃を放つも首の骨が異様な曲がり方をし、俺が放った斬撃は青空に消えていった。



 見えなかった?身体能力が平均の筋力増強の能力者を越えている。


「百鬼無黒!」

「お返しだよ、灰神零人」


 体に更に異力を巡らせると、腹に激痛を感じると同時に景色が変わり、身体全体に激しい激痛が走り、急激に体が重くなる。

 吐血し、身体全体に衝撃が走る。麻痺した身体を身に纏う異力、エネルギーを操作して立ち上がる。


「......クソ......がァ!」

「零人さん!今助けに」

「来るな!離れてろ!」


 落ちた。あの一瞬で俺を殴り飛ばしたのか?あの時、更に体にエネルギーを追加しなかなったら、俺は......考えたくないな。



 轟音と土煙が周囲を覆い隠し、体に寒気を感じさせる。土煙は大きな何かが置いた衝撃で生まれる風圧で土煙が消え、無黒が中から姿を表す。



 無黒の手には気絶し、首を掴まれた植捕。それに余裕めいた百鬼無黒の態度、気に入らない。



 此奴の能力......妖怪の能力者ってあの雷爺クソジジイが言ってたな。て事は奴はあの怪力、鬼の能力者か。


「大丈夫か!?」

「ぅぅぅぅ......」

「植捕さん!」

「無意識に植捕を庇ったか、良き友達を持ったな。まぁこれが現実だよ」

「鬼かお前は」

「鬼畜と掛けているのか......上手いな。だけどな、俺は鬼じゃない。正確な答えを言うと、全ての妖怪の力を持つ能力。身体能力も異能力も体の機能さえも俺は化け物だ。この意味が分かるか?」

「お前は全ての妖怪、いや違うか。妖怪自身という事か」

「正解だ。赤ん坊の頃爺さんとの死闘はたまらなく楽しかった。あの爺さんまだ生きてるだろ?異能者ってのはレベル?てのが一人一人違う、俺のように強い奴も居れば植捕や雪城の様に成長期の奴も、クソ弱い奴もいる。お前はまだ強そうだな」


 眼鏡は割れた、植捕は捕まってしまった。連十や零夜、二人合わせて本気出して勝てるか分からない。此奴の能力は多過ぎるぜ。



 まぁ無黒と連十と零夜は同じレベルじゃない、こいつの方が何枚も上だ。

 此奴なら手加減して殺さない程度の力で、軍隊が何万人掛かろうと勝てる気がしない。

 最新鋭の兵器でも、此奴だけは殺せる気がまるでしない。怪物、この言葉が一番似合う男だ。


「お前は自分の存在証明の為に人を救おうとしているな」

「っ!」

「あの少女の夢を背負ったって、贖罪になるとでも思っているのか?」

「......信じてる、この夢は間違いではないと!」

「善者の皮を被ったところで、お前はお前だ」

「そんな事、とっくの昔に分かってるんだよ!不安定なおれ寄り、正しいあの子の夢を叶えた方が良い!」

「頑固者だな」

「当たり前だ。あんな所に居て、強く自分を持たなきゃ生きてられなかった」

「だが、零人......君は自分を持っていないじゃないか?そんな奴は存在を証明何てしたいとは思わない」

「......こんな、俺に......価値が欲しいだ。死んだ後に、俺に価値があったと」

「哀しきかな、君の人生は」

「言ってろ、俺はもう誰も悲しむ所は見たくないんだ」

「......ふっ......そうか」

「優しさで、人の心も救って見せる!......この志が、この思いや何もかもが借り物でさへ!偽物だもしても、俺は進み続ける!」

「無理だな、お前は俺達同様に......絶望の道を進む!!」


 連十は五つ、零夜は最大幾つか分からない。此奴は無数の能力を持つ、俺の様に二つが一般的な状況での多い奴じゃ数じゃ勝てない。

 なら、足りない分は知恵と制約の力で補う。|《異力》エネルギー上限20パーセント、俺の師匠の料理長が考えた制約。




 エネルギー。それは俺の元々の力じゃなくて、俺が戦って来たの相手の力であって、俺の力じゃない。俺の体に流す時、俺の体にはトラックがぶつかった様なダメージが入る。



 彼奴らに飼われていた時は調整出来なくて役立つだと言われたが、制約で通常時の上限を決めて力を増強し、エネルギーを入れても良い器を作れる制約。

 今の俺の器では35%が最大。彼奴が死んだなら、その無念を背負い、俺も敵一人くらいは倒してみせる。



(雰囲気が随分と変わった?鬼城戦旗の団員寄りは弱い、だが此奴は俺との差をどうやって埋めてくれる?俺が兄として霧鐘として生きていたのなら、こいつらの成長を見届けれいたのかな?見てるか?母さん......)

「悪いが......今の俺の全てで......お前を殺す!!」



 互いに同じタイミングで地面蹴り、間合いに入ると単純な殴り合い。互いに攻撃を受け流し、防御し攻撃を続けるが、明らかに俺の動きが鈍い。

 既に口の中は血が溜まり、口から溢れ出しそうだ。



 無効化野郎の時はギリギリで許容量が40%を越えたが、此奴は俺との差は10パーセントじゃとても埋まらないし、彼奴らとは比にならない。

 あの時とは違い、無限の源の眼球が使用出来ず、明確に攻撃を先読みする瞳だって朧気だ。



「はっ!」

「......っ!?」


 回し蹴りで植捕を掴む右手を攻撃するが、足首を軽々と掴まれ、地面に叩き付けられる。受け身を取って土煙の中、ピンを抜いて二つの物を宙に投げる。

 俺の能力をお前は知らないだろ?まだ俺は本気出てないぞ!


「こんなもん!」

「ッ!やるな」


 掴まれた脚を振りほどく為に体を回転、捩り振り解く。

 振りほどいた勢いを加え、左足で無黒の顔面に蹴りを叩き込むが、吹き飛ばす事が出来ない。



 2メートル以上は軽々と吹き飛ぶくらいで蹴り飛ばしたつもりだが、まるで効いてない。

 ──この人間の形をした化けもんがっ!!それにしても長男は七家の定番なのかクソ強い。一般人なら首を吹飛んでいるのに、鼻血も出ないとか化物だな。



 此奴が他の能力で兄貴として立ってたとしたら、俺は生きてたかな。誰かは此奴より強い団長と戦っている、此奴を倒して助けに行ってやる!



「良い蹴りだ。だが!」

「......ふっ」



 ──此処が、正念場だ!!計算を1つでも間違えれば死ぬ!

 コンクリートの地面に中指と人差し指を食い込ませ、蹴りの衝撃で回転する体を静止させ、両耳を塞ぐようにして右腕を耳に付け、左耳は素直に塞ぐ。



 そのまま足にエネルギーを25%を集中させ、眼を瞑る事だけに集中する。

 直後、轟音と共にと目を細める程の光量が周囲を包み、視界を白に染める。

 眼を閉じていても眩し、無茶苦茶五月蝿い。


「なっ!」

「驚いてくれたか!?聴こえてないだろうけどな!!!」


 ──スタングレネード。音と光の爆弾は人間の様に視界と聴覚を使用する生物にはいやらしい程の破壊力を生む。

 妖怪だと言ってはいるが、所詮は異能で追加された物に過ぎない。



 妖怪の異能者はそこを忘れがちなのが盲点であり、勝率を上げる光でもあるが、奴の身体能力は昏亥同様に未知数。

 何故ならあの二人......いや、長男坊共は体の部位が人間の物じゃない事が有ったから、奴も器が人間と想定するのは場違いだが、今はこれしか無い。



 位置は覚えているので全力で顔面に蹴りが完全に入ったと思ったが、足首をもう一度掴まれ、攻撃を阻止させれるが、もう左足で地面を蹴り、体を浮かせて宙あるナイフを掴む。



 宙に体を浮かせるのと同時に植捕を瞬時に引き剥がし投げ捨て、俺が今吸収して蓄え、元々の全異力量(エネルギー)を舞と組み合わせ放出する。


「桜の舞・高嶺桜アッシュ・リベレーションッ!!!!」

激闘を書くのは楽しいけど、辛い。回想から強者との戦闘の展開が一番好き

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