アーガスノルンコーポレーション ー年表 Vol 1―
<ノルンシステム管理サーバー>
文書名:アーガスノルンコーポレーション・年表 vol1
文書番号:A3829X09B2
機密等級:A+
・1991年
聖グレイディス工科大学・高エネルギー物理化学研究棟デービット・ガーランド研究室にて、
エーテル光と呼ばれる高エネルギー光線が発見される。同エネルギーを細胞内生体高分子に照射することで、それらが相互に遠隔物理干渉が可能なナノマシン、「ナノエーテロイド」に確率的に変化することを突き止めた。この新エネルギーの産業利用のために、
アーガスノルンコーポレーションが設立される。
・2026年
エーテル光を用いた遠隔物理干渉技術、通称「魔法」を記者会見にて全世界のメディアに同時生中継で公開。時価総額は6兆ドルに達する。世界中の国際政府機関、大学、民生企業、防衛企業との共同研究を開始し、世界各地で、ナノエーテロイド研究が行われる。
・2027年
「魔法」技術の商用ライセンス供与を開始。第一号契約はスイス・ジュネーブの医療コンソーシアムで、ナノエーテロイドによる非侵襲手術支援システム「エーテル・スカルペル」が実用化される。同年、国連に「エーテル技術倫理審議会(CEEC)」が設立され、アーガスノルンは常任オブザーバーとして参加。
・2028年
軍事転用を懸念する声を受け、創業家であるガーランド一族が「エーテル光の平和利用に関する誓約」を発表。しかし同年末、複数の防衛企業との共同研究契約が発覚し、株主総会は紛糾。CEOにジュリア・ガーランド(デービット・ガーランドの孫)が就任し、透明性委員会を新設して事態の収拾を図る。
・2030年
人口の約3.7%が「高親和性体質」と判定され、これらの人々を対象とした特別研究プログラム「プロジェクト・ヴェイル」が極秘裏に始動する(後に社内文書の流出により2034年に発覚)。
・2034年
プロジェクト・ヴェイルの内部資料がリークされ、高親和性体質者への無断人体実験疑惑が浮上。世界各地で抗議デモが発生し、株価が一時40%下落。ジュリア・ガーランドは公聴会に召喚され、「意図せぬ倫理逸脱」を認め謝罪。研究倫理を監督する第三者機関「エーテル研究監査機構(ERAI)」の受け入れを表明。
・2036年
信頼回復策として、ナノエーテロイド技術のオープンソース化プロジェクト「オープン・エーテル・イニシアチブ」を開始。基礎技術仕様を無償公開し、世界中の研究者・企業が参入可能に。これにより「魔法」技術は爆発的に普及し、家庭用・医療用・インフラ用途への応用が急速に進む。




