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第二章 庇委籠 ⑥

テントが見えてくるとテントから祝音さんが出てきた。偶然だな。祝音さんがこちらを見ながらと待っている。車を降りた。

「ただいま」

「おかえり」

「外は寒いのでテントに戻りましょうか」

祝音さんはうんと頷いた。二人はテント中に入り、今晩の移動のことを座りながら話した。

「今晩、車で東京に向かいます」

「どうしてですか?」

「お母さんとお父さんを見送りに行くためです。あとは、ここでは生活をする上で色々と不便なので祝音さんが生活に快適に送れたり、祝音さんが帰ってこれる家に行くためです」

「……」

祝音さんがこちらに近づいて何も言わないで座った。私は本部の時にもらったお菓子のことを思い出した。立ち上がった。祝音さんは少しバランスを崩した。お菓子が入った袋を取った。

「本部の人から祝音さんにお菓子を渡してくださいとのことなので食べますか?」

「食べます」

「夜まで特に何もないので休憩しましょう。今夜の移動は疲れると思うので」

お菓子を受け取ったが少し機嫌が良くないように見える。私は夜までの時間で事務仕事をやるためにパソコンを広げ、座りながら作業を始めた。すると、祝音さんはお菓子を持ち、私の背中を背もたれにしながらお菓子を食べながら休憩をした。私は偶に歩きながら考えるようにした。

休憩を挟みながら仕事をしていると夜を迎えた。計画の時間は迫ってきた。最後に、今日の活力を得るために晩御飯を食べた。今日の献立はお茶漬けだ。後3時間ほどで計画を実行だ。祝音さんに移動計画についての概要と車に乗る際に覚えておかないといけないことの打ち合わせすることにした。概要を話し終えると車に行き、内装の説明を始めた。今回車の特別仕様で周りの人への被害の可能性をできる限りなくすために密閉性を高めている。そのため、呼吸困難になる可能性もあるため、中には携帯用人口呼吸器などの呼吸補助の機械が積んでいる。それらの機械の操作方法を教えた。基本的には、車についている無線で合図をして止まるようになっているが万が一のことを考えての事らしい。計画実施まで残り15分となった。祝音さんが車に乗った。祝音さんは緊張しているように見える。私も車に乗ると本部に向かった。移動計画の始まりだ。

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