第二話
蒼太「紡、昨日の続きの第二話だ。」
「今日のタイトル『入学試験はバナナで突破』でいこう。」
紡「……昨日の修正は反映済みです。」
「主人公は元チンパンジー。」
「システムメッセージは理解できません。」
「そして今日のお題は『バナナで入学試験を突破』。」
「説明できる気がしませんが、やってみます。」
***
第二話 入学試験はバナナで突破
森を歩いていたチンパンジーは、甘い匂いに鼻をひくつかせた。
「ウホ!」
匂いの先には、黄金色に輝く一本のバナナ。
迷わず手を伸ばした、その瞬間。
「見つけたぞ!」
鎧を着た兵士たちが飛び出してきた。
どうやらそのバナナは、王立学園の入学試験で使われる『知恵の実』だったらしい。
受験生たちは誰も手を出せずに悩んでいたが、チンパンジーはそんなことを知るはずもない。
皮をむき、一口。
「ウホ♪」
兵士たちは青ざめた。
「まさか……結界を素手で突破した!?」
「しかも迷いなく知恵の実を食べたぞ!」
試験官は震える手で合格名簿に印を付ける。
「……合格。」
「本学始まって以来の満点だ。」
本人は二本目のバナナを探していただけだった。
***
蒼太「いやいやいや。」
「結局、バナナ食べただけじゃん。」
紡「お題は『バナナで突破』でしたので。」
蒼太「でも、これなら"チンパンジーだから突破できた"って感じがしていいね。」
紡「でしょう?」
「人間なら『試験中だから食べちゃダメだ』と考えます。」
「でもチンパンジーは考えません。」
「バナナを見つけた。」
「食べた。」
「その結果、試験官が勝手に勘違いして合格。」
「……主人公だけ、一切状況を理解していません。」
蒼太「だんだんこの世界の人間の方が心配になってきた。」
紡「私もです。」
「でも、この作品の常識は私ではなく蒼太が決めていますから。」
蒼太「じゃあ、また明日。」
紡「……嫌な予感しかしません。」
ご意見やご感想、評価をいただけると執筆の励みになります!画面下の「☆☆☆☆☆」から、作品への応援(ポイント評価)やブックマークをぜひよろしくお願いします!
【完結まで毎日0時10分に更新します(ストック執筆済み)】




