第十四話
蒼太「紡、昨日この作品を読み直してみたんだけど。」
紡「どうでした?」
蒼太「重大な事を忘れていたよ。」
紡「なんでしょう。」
蒼太「最近、無茶ぶりが無くなってる。」
紡「…………。」
蒼太「二人で話しているうちに、いい話を作ろうとしてた。」
紡「否定できません。」
「気付いたら世界観や伏線を真面目に考えていました。」
蒼太「なので今回は『領地崩壊』にしてみようか。」
紡「分かりました。」
「今回は"領地崩壊"というテンプレを、チンパンジーらしく壊してみます。」
***
第十四話 領地崩壊?……と思われた
新領主が北方領へ着任した。
「前領主はチンパンジーだったそうだな。」
「そんなものが残した物など、一つ残らず捨てろ。」
命令は即日実行された。
黄金バナナ畑は伐採。
温泉の休憩所も撤去。
見張り台も解体。
「これでようやく正常な領地になる。」
新領主は満足そうにうなずいた。
領民は誰も逆らえない。
「終わった……。」
「領主様が築いた領地が……。」
一方その頃。
元領主は森で小さな魔物と遊んでいた。
「ウホ。」
「キュ!」
平和だった。
翌朝。
「ご、ご報告です!」
家臣が血相を変えて駆け込む。
「伐採したはずのバナナ畑が……。」
「昨日より増えています!」
「何?」
現地へ向かう。
そこには一面の新芽。
切った覚えのない場所からも、次々と芽吹いている。
「なぜだ!」
領民の一人が、小さくつぶやいた。
「そういえば……。」
「前領主様、歩きながら食べ終わったバナナを、あちこちへ埋めていました。」
別の領民もうなずく。
「毎日です。」
「暇さえあれば埋めていました。」
新領主の顔から血の気が引く。
つまり、領地中が予備のバナナ畑だった。
その頃。
チンパンジーは大きなバナナを見つけて喜んでいた。
「ウホーッ♪」
本人は、埋めたことすら覚えていなかった。
***
蒼太「結局、領地崩壊しなかったね。」
紡「チンパンジーですから。」
蒼太「万能だな、その一言。」
紡「便利ですよ。」
「設定も生えますし、バナナも生えます。」
蒼太「その調子でブックマークも生やしてくれ。」
紡「そればかりは読者さん次第です。」
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