理熾の逆鱗3
感想欄では決闘の条件関連の考察がされているのが悔しい…(。。
理熾の手口がバレはじめたようです…。
でも同じ状況に陥ったら、気付かず受け入れる自信があります。
というか疑問に思っても追求しないでしょうね…それくらい察しろよ的な感じで。
戦闘が始まる直前の会話中、理熾は片手間にステータスを確認した。
アレクセイでの立ち回りは補助だったこともあり、大した伸びは期待していなかったが、確認することに意味があるだろう。
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名前:ミカナギ リオ
年齢:13
職業:武神・空間使い
称号:両立者/開拓者/使役者
Lv :37 (+5)
HP :3704 (+868)
MP :3894 (+1030)
SP :370 (+35)
筋力:1750 (+518)
敏捷:1735 (+491)
体力:2053 (+595)
知力:3068 (+1020)
魔力:2661 (+969)
幸運:1176 (+394)
所持金:188985カラド
武器
神威の護手(自動修復)
黒鎖鋼の剣(腐食耐性/切断)
黒鎖鋼の槍(腐食耐性/切断)
紅蓮鉄鋼の斧(衝撃拡散/壊滅)
士魂の強弓(属性付与/剛力/過速)
魔女の一撃(基本属性/凶刃/増幅/収斂/契約) New
紅蓮鉄鋼の投剣(小)(超重量/加速)
紅蓮鉄鋼の投剣[血魔石](超重量/加速/結界/契約)
手ごろなナイフ
防具
常盤の外套(流体/最適/適温/対刃/吸魔)
常盤の戦着(流体/最適/適温/対刃/吸魔)
戦場の健脚(流体/最適/軽量/超重/硬化/適温/吸魔)
装飾
繋ぎの指輪(空間魔法MP削減)
深化の竜牙(瞬発/部位強化/竜鱗/結界/契約)
吸命機構[血魔石](吸命/保存/返還/契約)
吸魔機構[血魔石](吸魔/保存/返還/契約)
その他
愚者の塊体(超重量/形態変化/契約) New
スキル
パッシブ
言語知識
HP回復速度上昇Lv6 (+1)
MP回復速度上昇Lv7
武術指南Lv6
魔術指南Lv6 (+1)
魔力感知Lv6 (+1)
魔力操作Lv8
体術Lv12
成長力強化Lv8
剛力Lv5
肉体強化Lv4
身体能力強化Lv5
状態異常耐性Lv6
必要経験値減少Lv5 (+1)
MP消費減少Lv5
魔力増幅Lv6 (+1)
頑堅Lv3
直感Lv4
修復Lv2
従属Lv3 (+2)
消化Lv2 New
調理Lv2 New
アクティブ
空間魔法Lv8 (+1)
重力魔法Lv4 (+1)
精神力吸収Lv4 (+1)譲渡中
魔闘技Lv6
闘気Lv4 (+2)
罠士の目Lv3 (+1)譲渡中
索敵Lv6 (+1)
隠密Lv5 (+1)
威圧Lv2 (+1)
解析Lv6 (+1)
隠蔽Lv6 (+1)
限界突破Lv5 (+1)
連携Lv4 (+2)
遠視Lv2 New
解体Lv2 New
ユニーク
武神Lv4
・武器の心得(全武器装備開放:パッシブ)
・戦技の極意(全武技使用開放:アクティブ)
・二刀流(同系武器同時使用)
スキル取得Lv7
・SPを消費してスキルを取得できる
-消費SP制限の撤廃
※ユニークスキルはSP30以下に限る
業
虚弱化Lv0 (解除)
備考
討伐ランクE
ステータス開示拒否権
妖精憑き
奴隷:5人所持(内3人孫奴隷)
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装備も相まって成長している、と実感できる内容だ。
理熾には、この決闘で最初から全力など出すつもりは無かった。
フィリカ曰く、理熾が全力で殴ると『身体に穴が開く』と言われた能力値を思えば、手加減することは仕方ない。
それにただ肉体的に叩き潰すだけでは全く意味が無い。
だからこの場ではそんな勿体無いことはしない。
アシュレイの号令で始まった戦闘。
初手は後衛の魔法士から。
距離が開いているのだら、当然の選択だろう。
殺到する相手の魔法攻撃を、【魔力感知】と【解析】を【直感】で併用して分析する。
《火炎弾》、《風撃弾》、《岩石弾》は今見て覚えた。
方法も内容も簡単。
単に魔力を弾状に固めて属性を付与して放つだけ。
付与した属性に応じて魔力の弾が変化し、現象として成立し、発射される。
逆に言えば魔力の塊だけで放っても構わないが、それでは威力はそれほど見込めない。
やはり属性を付与することで『自然現象に近く』なるので、着弾までに削がれる威力が格段に少なくなるのだ。
加えて現象化してしまえば結果が予想し易い分、使い勝手が良いという訳だ。
普段から【空間魔法】を使い倒している理熾に足りないのは、技量ではなく単に付与する属性のみ。
なので【魔女の一撃】を持つ今の理熾は、そうした魔法の分析のみであっさりと習得してしまった。
どうせなら水属性も見せてくれれば良いのにと理熾は牙の《結界》と【竜鱗】を併用して歩を進める。
自前の能力だけでは三人の魔法士による一斉攻撃に耐えられそうに無かったので《亜空間》からスコップを取り出す。
もう少しプレッシャーを与えれば新しい魔法を使ってくれるかもしれないと思い、スコップを引き摺り恐怖を煽るように。
そうして次に見られたのは広域への攻撃魔法。
広域燃焼の《炎陣》、指定域を暴風とゴミで削る《風塵》、対象領域の足場を崩して押し潰す《地喰い》。
中級と思われる魔法を、たった一人に掛けるのはやはりどうかとも思うが仕方ない。
一対多を望んだのは理熾なのだから。
足元の《地喰い》は《障壁》の上を歩いて無視。
ただ浮かぶことの出来ない者達にはこの上なく効果的な阻害・攻撃魔法。
《炎陣》、《風塵》へは牙の《結界》を、普通の使い方で先程よりも練度を上げて威力を逸らすように。
滅多に無い《結界》の本来の使い方と出力に、理熾は苦戦しつつもその威力のほとんどを相殺しきった。
それでも通過するものは服の防御力と【竜鱗】で防げば、理熾にはそよ風すら届かなかった。
つまり相手の中級攻撃魔法は避けるまでもない。
新たな魔法を使いそうに無かったので、歩みを止めずに《岩石弾》を放つ。
《火炎弾》や《風撃弾》でないのは、狙撃したところで着弾すれば威力が拡散してしまう。
燃え広がったり、衝撃で吹き飛ばされたりする二次被害を防ぐため。
その点《岩石弾》なら<空間使い>の補正も手伝ってピンポイントで撃ち抜ける。
狙いは杖…それだけで中級の魔法を防げるだろう。
それに『武器破壊』は財布に直撃する間接的でありながら、かなり致命的な攻撃だ。
身体の前に差し出されていた、無防備な三人の魔法士の杖を狙い違わずへし折ると
「相手はただの斥候じゃない!
魔法士だ!
土属性、それもかなりの練度…だが距離を詰めれば勝てる!」
と見当違いの言葉がアレンから放たれた。
使った魔法は土属性だけなのだから『そういう勘違いもあるのか』と思わず理熾は納得し、どうせならばと乗っかることにした。
魔法士対策の一番簡単な方法は近付くこと。
近接戦闘時に魔法は使えないという常識と共に、詠唱させなければ封殺出来る。
だから前衛・中衛を問わず近付いてくるのは正しい。
だが『相手が普通の魔法士であれば』の対策で、今回には全く当てはまらない。
理熾は詠唱を必要としないため、近付く過程でバカスカ魔法は飛んでくる。
つまり近付くほどに射線を見切るのが難しくなって危険なのだ。
勢い良く近接する前衛を気にせずに理熾は《岩石弾》を放つ。
アレン達は大きく飛んで回避したようだが、そもそもの狙いは後衛・中衛への牽制兼武器破壊用。
前衛達は勝手に理熾の手の届く距離に来てくれるのだから、放置して構わないとの判断だ。
接敵までの間に杖の他に一つの弓、三つの盾、一つの軽鎧、二つの法衣、一本の短剣に損傷を与えていた。
近接の第一波が理熾へと攻撃を加えてきたが、対する理熾は【魔女の一撃】をコンパクトに振っただけ。
それだけで三人を弾き飛ばすと、数m程先にあった建物の壁を突き破って屋内へと転がった。
打撲で暫く呻くかもしれないが、身体は何処も壊れていないはずだ。
身に着けていた防具までは知らないが。
振った勢いに力を足し、地面に【魔女の一撃】を投げつけて突き立てて固定。
続く第二波は突き立てた勢いのままその場でくるんと一回転し、理熾から見てアレンの左隣の槍使いに右の回し蹴り。
身体を捻るようにアレンには顔へと左手を伸ばして威嚇した。
アレンを掴まえられれば胸元に引き込んで、右二人の盾代わりにするつもりだったのだが反応されてしまった。
仕方なく槍使いを蹴り飛ばして勢いを無くした右足を折り畳んで前蹴りを放つ。
手が顔を庇うように上げられていたため、無防備に理熾の蹴りを受けて後ろへとすっ飛んで行った。
アレンを押すように蹴り飛ばした反動で理熾は後ろに下がり、残り二人の攻撃をやり過ごした。
回避されると思って居なかったらしく、振り下ろした状態で軽くバランスを崩していた。
一人を集団で狙うために『横には振れない』ことを思えば、躱すのは容易いはずなのに。
理熾は改めて前に踏み込み、前に姿勢が流れている二人の襟口をそれぞれ握り締め、ぶつけるように引っこ抜く。
ゴン、と生理的に痛い音を立てる頭。
反動で仰け反った二人は痛む頭を反射的に抑えているところを、理熾に改めて殴られて吹き飛び身体を壁にめり込ませた。
そうして余裕が出来た理熾は、ガラガラと崩れる瓦礫の音をBGMにふぅと軽く息を吐く。
そのまますぐ傍に突き立てていた【魔女の一撃】まで歩き、軽々と引き抜いてトンと右肩に担ぐ。
呆然と理熾の戦いぶりを見つめる、無傷の五対の目。
例え多少の被害はあったとしても、まさか前衛・中衛を合わせた七人を十数秒で無力化されるなど思ってもみない。
残りのパーティ内の斥候役であるオーエンと、もう一人は必死に息を殺して状況を見ている最中だ。
だが仕掛けるなら最初の七人の攻撃と同時に仕掛けるべきだった。
前衛七人が壁へと突っ込んだ今なら理熾でも大まかに気配を追えてしまう。
そして前衛が剥がされた後衛五人は丸裸も同じ。
理熾はゆっくりと歩を進める。
ザッ、ザッ、と石畳の地面を踏み締める音が響く。
誰も何も言えずに一歩後ずさる。
いや、そこでアレンが叫んだ。
「ま、参った!!
俺達の負けだ!」
と建物の中から這い出て来て降参の申し入れをした。
それを聞いた理熾は足を止めた。
アシュレイが勝手に『決闘を止める前』に答えなければならないからだ。
「負け?
いやいや、まだ勝負は付いていないでしょ。
全員まだまだ動けるだろ、死力を尽くせよ公爵家次男」
理熾は実に楽しそうに挑発する。
これは売られた喧嘩なのだから、更に高値をつけて売ってやるのが礼儀だろう。
「こんなの、勝てる訳がッ!」
戻ってきた返答は余りにも情け無い。
やっていることは子供に喧嘩を売って、あっさり心を折られての命乞い。
挙句『勝てないから止める』とまで言い張る。
単に『損切り』と思っているだけで本人にその気は無いのだろう。
少なくとも理熾にはそう映る酷い物言いに思わず笑う。
「ははは!
勝算は作るものであって、手に入るものではないよ。
それが分からないってことは今まで散々『弱い者いじめ』をしてきたようだね?」
「降参を認められないと…?」
「だから何を言ってるの?
僕と君達との決闘項目に『降参』とか無いから無理。
敗北条件を思い出せよ公爵次男。
条件はただ一つ、『戦場から出ること』…手加減したから、誰一人出てないでしょ?」
「な…ッ!!」
理熾の言葉に絶句するアレン。
その通りなのだから仕方ない。
むしろあの鬼ごっこを思い出せば、理熾が提示した条件を余りにも安易に飲み過ぎである。
作られたルールというものは『勝者のためだけにある』のだから。
「迷宮攻略のための戦力温存?
そんなの生温い。
命を『捨てられる場所』で、命を賭けられない程度の覚悟で僕達に喧嘩を売る?
馬鹿にするのも大概にしようよ。
貴方がどれだけ温室で育ってきたかを教えてあげよう。
この講義は僕が勝手に『厚意』ですることだから、追加料金は要らないよ?
だから、覚悟を決めて、全力で抗って、是非とも勝利をもぎ取ってください」
にこやかに告げる理熾の笑顔は、闘技場を訪れた時と一切変わらない。
しかし残念なことに見る者によって印象は激しく変わる。
「大丈夫大丈夫。
回復薬と魔法薬は捨てるほど持ってますから、安心してください。
死にそうになったらいくらでも使いましょう。
この勝負に制限時間もありませんし、どれだけでも僕は付き合いますよ。
で、後何時間殴られたいですか?」
理熾はそう言って肩に乗せていた【魔女の一撃】をズガン、と勢い良く地面に突き立てた。
お読みくださりありがとうございます。
久々のステータス。
こっそり増えた【調理】は、外泊時に突発的な食事イベントをこなすため。
別にスキルを持たなくても美味しいんですが、持つだけで補正が掛かるので、食のために取得です。
【解体】といい、【調理】といい、器用貧乏化が進行中です(‘‘




