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第二話。

大切なパートナーとの出会い。

「ねぇ、学校に行く気はない?」



奏汰がお風呂から出てくるのを待ち構えていたブロッサムの唐突な一言である。


奏汰は少し考え、一度部屋に戻ることにした。



「人の説明は最後まで聞いてよ…今回は何分で戻ってくるかな?」



結局奏汰を待ち続けるブロッサムだった。






一方、奏汰の部屋では…


(いきなり、あんなこと言われても…)


奏汰が言葉を発することができないのは先に述べた通りだが、意思疎通のための手段はいくつもある。


今回の話は長くなりそうだから筆談をしようと思い、道具を取りに来たのと、あらかじめ自分の考えをまとめておこうと思い、奏汰は部屋に戻った。



(学校に行かなくちゃいけないことは知ってる。でも何で今になって?)


この世界での義務教育は、5才~11才のファーストと11才~16才のセカンドに別れていて、当然奏汰はファーストに通っていないといけないのだが、なぜか通っていない。(実はまだ喋れない奏汰のためにブロッサムが裏で手を回しているのだが。)

だから、今奏汰が考えるのは「なぜ今になって学校の話をするのか?」ということだが、情報が足りなすぎて考えがまとまらない。


(これじゃ、わざわざ部屋に来た意味ないじゃん…もっとロシィ(ねぇ)さんの話聞いとけば良かった…どうしよう?)

と考えていると、頭の中で『何を悩んでいるの?』という中性的な声が聞こえた。


驚いた奏汰がふと横を見ると、そこには羽を生やした薄い茶色の垂れ耳うさぎがいた。


うさぎを見て(いつのまに?ていうかなんだろうこれ?)と思っていると、『ボクは…簡単に言えば精霊かな?それで、何を悩んでいるの?』とさっきと同じ声が頭の中で聞こえてくる。


(もしかして、僕の考えてることがわかるの?)と、奏汰が心の中で呼び掛けると、今度は肉声で「そうだよ!ボクはキミの精霊だからね!」と聞こえる。


声のする方をみると、そこには背中まである薄い茶色のやわらかい髪に垂れ耳、キラキラした黒いたれ目の中性的な顔をした、奏汰より少し背の高い人がいた。


(きれい…ていうか不法侵入?)


もう驚きすぎて普通に戻ってる奏汰が問いかけると、「そうなのかな?で、さっきからボクの質問に答えてくれないけど…でもなんとなく分かったからいいや」

(なんで…あっ!もしかしてさっきのうさぎさん?)

「うーん、確かにさっきはうさぎの姿だったけど、こっちだと他の人とも話せるから!」


(確かに…じゃあ、ロシィ姉さんと話すとき一緒に来てよ!ところで君、男の子と女の子どっち?後、君のことなんて呼べばいい?)


初めて言葉を交わせるのが嬉しいらしく、奏汰は矢継ぎ早に質問している。


「んー、ボクは男かな?それと、名前はないんだ。だからキミが名前をつけてくれると嬉しいんだけど。」

(んーと、じゃあ…スピカ。君の名前は、スピカ!僕のことは奏汰って呼んで!)

「乙女座のα星か…いいね!じゃあボクは今日からスピカだ!ありがとう奏汰!」

(これからよろしく、スピカ!)

「うん!…アレ?そういえばロシィ(ねぇ)待ってるんじゃない?」

(そうだった!早く行こう!)





「あれ?奏汰、その子は?」


結構長い間待っていたのに、ブロッサムは文句のひとつも言わなかった。しかし、スピカに興味を示している。


「ボクはスピカ。奏汰の精霊さ!」

「へぇ、奏汰に精霊がついたのかぁ。奏汰のことだから、スピカと一緒に学校に通いたいとか思ってるんじゃない?」(!!)「アハハ、図星みたいだね。ボクは別に構わないけど…」


「スピカが通訳をしてくれるなら、会話も問題ないか…うん、魔力も多いみたいだし!スピカ、奏汰のこと頼んでいい?」「いいよ!ロシィ姉!」


瞬間、ブロッサムの動きが止まる。


「えと、ロシィ姉ってアタシのこと?」「え、いや、奏汰がロシィ姉さんって呼んでたから…」(まずかったかな?)


「えへへ…そっか、ロシィ姉かぁ♪(ニヤニヤ)」

((どうしよう…?))


こうして、二人は学校に通うことになった。





「あ、でも明日から秋休みだからどこも学校やってないや」「(!?)」

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