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第一話。

小さな世界、トワディション…


この世界では、ヒトや動物等が魔法の恩恵を受けて暮らしている。


また、この世界に「国」という概念は無く、そのため大小様々な「集落」を作り暮らしている。


数ある集落の中でも小さな集落であるミラバーシュ。その外れにある小さな森の中の、小さ…くはない普通の家…






「ッ……!」


その中で、少年は目を覚ました。


(…なんだか、酷く悪い夢を見た気がする。)


少年は、ふと部屋に備え付けられている鏡に写る自分を見た。



黒の中に目立つ白い房のある髪。

あまり光を取り込まない灰色の瞳。

そして、せいぜい4才位にしか見えない顔…

(もう、6才なんだけどな…)


うんざりしながら鏡の中にいる自分を見つめて、もう秋も終わろうとしているのに自分が汗をかいていることに気づく。


(ベタベタしてるの、嫌だな…)


少年は、汗でベタベタになったままでは気持ち悪いので、水でもいいから汗を流そうと風呂場に向かうことにする。


「あ、おはよう奏汰。昨日はよく眠れた?」


ふと掛けられた言葉に振り向くと、ふわふわした白い髪に空色の瞳をもつ、恐らく16才程度であろう女性と遭遇した。



少年…星野奏汰(ほしのかなた)に優しく話しかける女性はブロッサム・ベルフォースという。


名前を見れば分かるが、この二人に血の繋がりはない。


1年前に、森の中で倒れていた奏汰をブロッサムが拾ったらしい。


つまり、姉、又は母代わりである。


…最も、実際彼女は16才なので姉と呼ぶには年が離れているし、母と呼ぶには若すぎるのだが。


話を戻そう。


「お風呂のお湯、沸かすよ?」

「………♪」


嬉しそうな奏汰だが、先程から、奏汰は一言喋っていない。

…否、喋らないのでは無く、喋れないのだ。



そう。奏汰は過去にトラウマがあり、喋ることができない。


もちろんブロッサムはあらゆる手を尽くしてトラウマをなくそうとしたが、この世界の中でも有数の実力者であるブロッサムも、諦めざるを得なかった。


何故なら、奏汰の記憶からトラウマを読み取れない…つまり奏汰がトラウマの記憶を失っているからだ。


しかしそれは、ある意味幸運ともとれる。



「……」

考え事をしていたブロッサムが視線を感じそちらを見ると、奏汰がもの言いたげな目でブロッサムを見ている。


その目に写る感情は、恐らく「お風呂まだ?」だろう。


そう受け取ったブロッサムは「ごめんね、急ぐから。」と言い、奏汰の入浴の準備を始めた。





「…まぁ、気持ちが読めるだけよくなったよね。」


奏汰を拾ってからもう1年たつ。


最初のころは、どんな方法を使ってもはっきりと意思を伝えてくることはなかったのだが、最近は奏汰から疑問を投げ掛けれることが多くなった。

つまり、知識欲が出てきたということだ。


ブロッサムも一通り学習を終えたとはいえ、やはり教えるのには限度がある。


「そろそろ学校に通わせるべきだよね…よしっ、善は急げ!だったかな?」



そう言って、奏汰がお風呂から出てくるのを待った。




初、オリジナルでした!

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