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冒険者ギルドの調査員  作者: 承塊
事件file No.1 『立ち止まっているだけでよかったのに』
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5/9

昼食も食べる 上司に嫌がらせもする

一人称が俺になりました。私じゃなくてもいいなってなったので。色々と疑問になる部分がありましたらコメントしていただけると幸いです。

とりあえず色々と情報をまとめた俺たちは、早めの昼食に向かう。


冒険者ギルドには食堂がある。基本的に職員は食堂でご飯を食べるが、一般の冒険者も利用しているため大体混んでいる。そのため他の店に食べに行くこともあれば、家から弁当を持ってくる人も多い。


ただ今日は早めに来たため、それなりに席は空いている。


………朝食を抜いていたからお腹が空いたな。


そんなことを考えていると、

「先輩!何食べます?」

とカナンが聞いてくる。本当にできた後輩だ。


「とりあえず日替わりランチのご飯大盛りとかでいいかな。」

「先輩いつも日替わりランチっすよね〜。そうだな〜俺はトンカツ定食にするっす!」


トンカツか…久しく食べてないな。元日本人としても食べることは多かったからな。


ちなみに食文化や時計など、日本にあったものはここ最近できたものもあれば、かなり前からあるものもある。

六割くらいは俺が生まれた頃にはできていた。しかしそれ以外は、最近できたのだ。


どうやってできたのかって?

簡単な話だ。俺以外にも転生者がいた。

ただそれだけだ。


俺よりも才能があって、知識があって、勇敢なやつだ。ああいうやつを英雄と言うんだろう。


………いや、いいか。こんなことを考えても時間の無駄だ。今は、目の前の事件を考えた方がよっぽど有意義だ。


昼食を受け取り、席に座る。向かい合いながら後輩と楽しい楽しいおしゃべりに興じる。


「そういや聞きました?最近、大臣の不倫がバレたらしいっすよ!」

「へー。」

「ちゃんと新聞読んでます?結構大事なことが書かれたりしてるっすよ!」

「なんか面倒くなるんだよな。ちなみに他にはどんなことが書いてあるんだ?」

「ん〜っと確か…西のファルケン王国で、新しい魔物が見つかったとか、近くの村で謎の商人が現れたとか、あと王都でよく当たる占い師がいるとかっすかね!」

「半分くらいは嘘くさいな…。でもちゃんと新聞読んでるんだな。」

「新聞は読んだ方がいいっていったのは先輩っすよ!」


そうだっけ?………そうだったかも。先輩風吹かせたくて適当を言った気もするが、まぁ読んで悪いことはないからな。

うん。


「まぁいいんだよ。過ぎたことは。」

「ま、いいっすけど。それよりこの後どうします?」

「まずは関係者に話を聞きたいな。その次に死体の確認。んで、現場の確認かな。少なくとも話を聞くことと死体の確認は今日中にやりたいな。」

「まぁそうなるっすよね。あれ、でも関係者はいるんすかね?」

「どうだろな…。いったんそれを上司に伝えて、関係者を呼んでもらって、その間に死体の確認をするか。ってなると、上司に関係者を呼んでもらいたいが………。」


そう言いながら、周りを見渡す。多分上司なら……。

あ、いた。


食堂の入り口で何を食べようか悩んでいる上司を見つけ向かっていく。


「お疲れ様です。今からご飯ですか?」

「あぁ、お疲れ。そうだが、どうかしたか?」

「事件の関係者である新星の旅路のメンバーを呼んでおいて欲しいんです。」


そう言うと上司が驚く。


「飯前に言うか!?それを!?」

「いいじゃないですか。いつも言ってるじゃないですか。報告、連絡、相談は早めにしろって。」

「だが、タイミングがあるだろ!」

「しゃーないです。見つけちゃったっすもん。」


上司が射殺さんとばかりに睨みつけてくる。

申し訳ないなと思いながら、


「お願いします。この通りです。」


と言いながら頭を下げる。

すると、


「まぁこっちも急に頼んだしな。……わかった。何時頃に呼べばいい?」


切り替えが早いな。こう言うところは本当に尊敬できる。この上司はかなり優秀だ。


「そうですね。ご飯を食べた後死体の確認をするので、時間としては、14時ごろでお願いしてもいいですか?」

「分かった。今から連絡しておけば来るだろう。ご飯を食べる前に仕事してやる。」

「ありがとうございます。本当に。」

「ところで、どうだ?事件は解決できそうか?」

「とりあえず概要だけは頭に入れたって感じですかね。あとは、疑問点をまとめてって感じです。」

「そうか。ちなみになんだが、お前は今これはうちのギルドの落ち度だと考えているのか?」

「いえ、今のところはどちらの結論もありうるなって感じです。ただ不思議なことが多くて、新星の旅路のメンバーに聞いたり、死体の確認からある程度情報が出ないとなんとも………。」

「………そうか。ただ、あんまり気張るなよ。最悪保険金を渡してもいい。真相がわからなかったらわからないでもいい。分かればいいなぐらいの気持ちでやった方がなんだかんだうまくいくさ。お前は慣れてきていると思うが、カナンはまだ経験が浅い。今言ったことを伝えておけ。そうすれば、少なくとも必要以上に気負うこともないだろう。」


………昼食前に仕事が増えているのに、アドバイスまでくれるとは。ちゃんと部下のことも見ているし、本当に素晴らしいな。俺だったら嫌味の一つでも言うのに。

そう思っていると、上司はにこやかな笑顔でこう言う。


「それとこれとは別で、ムカついたから、あとで仕事を増やしてやる。覚悟しておけよ。」


前言撤回。やっぱこいつ尊敬できないわ。

上司の見た目とか入れたほうがいいですかね?

次回は死体を見ていきます。

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