5話「記憶喪失の少女と冒険の準備」
マナとミクは、冒険者組合でギルドマスターに出会い、色々話して地図をもらった。二人は旅の準備を始めるため、出発した。
「どこに行くの?」
「そうですね~……やっぱり雑貨店でしょうか」
「雑貨店?」
ばれないようにローブで隠して読む。
説明「雑貨店とは、食器やアクセサリーや冒険に役立つアイテムや魔道具がたくさんあるお店」
「なるほど」
「はい! では行きましょう!」
「うん、」
しばらく歩くと、黄緑の屋根の建物が見えた。看板に雑貨店と書かれている。
「ここです! はいりましょう!」
「……うん」
こころなしか、ミクが上機嫌だ。旅は楽しいものなのかな?
「こんにちは~!」
ミクが勢いよく扉を開ける。鈴のような音が鳴った。
「ん? あぁ、いらっしゃい」
「……小さい」
髭もじゃのような人が出てきた。
「あぁ、師匠、この人はドワーフ族と言う亜人ですよ」
「ドワーフ族」
「ん? ドワーフをみるのは初めてか? まぁ、雑貨店をやっとるドワーフはあんまりいないからの」
「そうなの?」
「あぁ、だいたいは武器屋じゃ。じゃが、ワシは今は亡き人族の知り合いから頼まれてな、ここを営業しておる」
「そうなんだ……」
「まぁまぁ、きにせんでくれ。さて、なにがいる?」
「はーい!」
ミクが元気よく答える。
「野宿用の道具がほしいの」
「旅にでも出るのか?」
「うん、そうみたい」
「そうかそうか、だったら、これらはどうじゃ?」
「あ! ユルル族のテント!」
「ユルル族?」
「私と同じ亜人の一種ですよ!」
気付かれないようにローブで影を作り、魔導書を開く。
説明「『ユルル族』亜人の一種。
自然の中で暮らすことを大切にする部族で、旅と野営の文化を受け継いでいる。
ユルル族には、成人すると『ソロキャン』と呼ばれる伝統の儀式がある。これは一人で野宿を行い、自らの力だけで食事を用意し、火を起こし、一夜を過ごすことで一人前と認められる成人の試練である。
彼らが使う道具は基本的にすべて手作りであり、木材や布、植物の繊維などを利用して生活用品を作り上げる。
また、折りたたんで持ち運べる住居『テント』を考案したのはユルル族とされており、その技術は旅人や冒険者にも広く利用されている。」
(なるほど)
「ん? どうかしたか?」
不思議そうに聞いてくる。
「あ、いえ、なんでも」
マナはあわててごまかす。
「そうか?」
「それ! 良さそうです! ください! あと、これらも」
「石でできた食器?」
「あぁ、石灰族の石材工芸品だな」
(また知らない種族、亜人かな?)
説明「『石灰族』亜人の一種。
岩山や渓谷に集落を築き、石材を加工する技術に優れた部族。
住居や橋などの建築物だけでなく、食器・装飾品・生活用品・武器・盾まで、あらゆるものを石から作り出す。
石の性質を見極める知識に長けており、石工として他種族から依頼を受けることも多い。
石灰族には古くから腹部に一本の紐を巻く風習があり、その紐は後ろへ垂らされるため、まるで尻尾のように見える。
しかし、この風習が始まった理由は現在では失われており、石灰族自身も由来を知らない。
主食は岩山に生息する石牛と言う大型の魔物の肉で石牛は非常に凶暴な魔物であり、その狩猟は石灰族の成人の儀式の一つとされている。」
世界にはまだまだ色々な種族がいるのかな? とマナは思った。
お金を出して必要なものを買った二人は、門の前に来た。
「本当は馬車か何かほしかったんですが」
「探したけどなかったからしかたない」
あの後、馬車と言うものを探したがなかった。
「ま、まぁ、いいでしょう……さぁ! 行きましょう!」
「……うん!」
ドキドキする。これはいったい……。
まぁでもいいや。色々、知らないことを知れそうだから。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




