2話「記憶喪失の少女と世界の話」
マナは不思議な森で目を覚まし、記憶がないままアウラウネのミクを助けた。
そして、この分厚い本は、知りたいものの名前を言うと教えてくれる魔導書だということがわかった。
「それで、どうしようか」
「そうですね。街へ行ってみてはいかがでしょう」
「街?」
すると、魔導書が光った。
説明「街とは、人族や亜人などが作った居住区間、またそれらのものたちが集う場所」
「なるほど」
「はい! そこなら、師匠のことがわかるのでは?」
「師匠? 私のこと?」
「はい! 師匠は師匠なのです!」
本が光った。
説明「アウラウネは尊敬した生き物を師匠と呼ぶ」
「尊敬したの? なんで?」
「そ、それは、自分はなにも覚えていないのに見ず知らずの私を助けてくれました。魔法使いのような格好で、おそらく魔法も使えないのでしょう? それなのに、自分の危険を顧みず、私を助けに来ました! 私は感動したのです。……そんな人を尊敬するのは変ですか?」
「……別に、変じゃないよ」
「え?」
「好きに呼んだらいい」
マナは照れながら言った。
「…………はい! 師匠!!」
なぜかはわからない。だけど、嬉しかった。
「そうです師匠! この世界や国のことを教えましょうか?」
説明「世界とは、物や生物が存在するすべての時空間」
説明「国とは、人族や亜人、魔族などが統治する土地や建物群のこと」
「……うん、お願い」
「はい♪ ……この世界は『アークノート』といいます」
「アークノート……」
名前「アークノート」
説明「世界の名前。様々な種族のいる世界で、様々な派閥もある」
「なるほど、」
「私が説明しなくてもよかったでしょうか」
どうやらミクは落ち込んでいるようだ。
「そんなことないよ。ミクが名前を教えてくれるから、この本も反応するわけだし。うまくは言えないけど、必要だよ」
「……はい! ……あ、あと、ここの国は『ステラシア公国』といいます」
また聞いたことのない言葉だ。
名前「ステラシア公国」
説明「人族の王が統治する国のひとつで、色々な種族や移民を受け入れている心優しい国のひとつ」
「はい! その通りですよ! 私のような亜人でも、なんの問題もなく暮らせるんです」
「亜人を受け入れない国があるの?」
純粋な疑問を問いかけてみた。
「そうですね、少ないですが、人族以外を敵視する国や奴隷として使う国があります」
説明「奴隷とは、種族の権利や自由を認められず、他人の所有物、財産として扱われる種族のこと」
「そんなことが」
私は魔導書を見ながらそうつぶやいた。
「はい、……悲しいですよね。でも、全ての奴隷が物のように扱われるわけではありませんよ」
「え?」
「家族や仲間のように扱う人もいます」
「そうなんだね」
「あ、い、行きましょうか。この森をこえたところに街があります」
「うん! わかった」
世界にはまだまだ知らないことがいっぱいだ。これからも、知っていくのかな?
まだわからないけど、そんな気がする。
「見えました! あれがステラシア公国の街のひとつ! ステラスラです!」
ここまで読んでくれてありがとうございます。
次回もお楽しみに




