16話「記憶喪失の少女と考える事」
マナ、ミク、ホシノは奴隷商人の一団と戦い、マナの謎の力で勝利した。マナは倒れてしまったが、目を覚まし、休憩した。
「…………」
マナは横になりながら考える。
自分について。自分は何者なのだろう。私が倒したらしいことは聞いたが、記憶にない……。それに、あの声……。
「私を使え」
そう言っていた。あれはなんだったのだろう。あの声が聞こえたあと、記憶が途絶えた。あの感覚は、なにかが入れ替わるみたいな……。
マナが考え込んでいるその頃。
「ねぇ、母様! お姉ちゃんは?」
ホシノが疑問を問いかける。確かにいない。
「あぁ、ホシナなら、ほかのスターリー族と一緒に奴隷商を運ぶ国の兵士の護衛だよ」
そう、ホシザキが言う。
いくら兵士と言えど、ステラフォレストはよく知らない。奇襲でもされれば終わりだ。地理に詳しいスターリー族なら護衛に適任だろう。それに、まだ仲間がいるかもしれない。
「それにしても、師匠のあの力……なんだったのでしょう」
ミクが口を開く。
確かに、あのときのマナちゃんは人が違うようだった。声質も少しクール寄りだったし、ホシノはそう思った。
「さぁね。だが、あの子は記憶を失う前は、もしかしたら、とてつもなく強い魔法使いだったのかもしれないね……」
ホシザキがそう言う。続けてホシザキが話す。
「マナが最後に放ったのは、あれは古代魔法だ」
「古代魔法……」
ミクは驚く。
「ねぇねぇ、古代魔法って?」
ホシノが疑問に思う。
「古代魔法とは原初の魔法だ。今の魔法は、全て古代魔法の子供だと思ってくれていい」
ホシザキが説明する。
「そうなんだ~……それってすごいの?」
「すごいなんてレベルじゃないですよ。だって古代魔法はいまや、使えるものはほとんどいない魔法ですから」
ミクがなにかを察した。
「もしかして、ホシザキさんが師匠に『大魔道族か?』と言ったのは……」
ミクはホシザキを見る。
「あぁ、そういうことだ」
「え? なになに? どういうこと?」
ホシノはわかっていない様子だ。
「古代魔法を使えるのは、最古の亜人部族『大魔道族』だけだからです。」
一瞬、静かになる。
ホシノが口を開く。
「私! マナちゃん、呼んでくるね!」
ホシノはマナのいる部屋に向かう。
「師匠は、なぜ記憶を失ったのでしょう。」
「さぁね。もしかしたら、それほど守りたいなにかがあったのかもしれないね。ミクは記憶が戻り、今の記憶が消えてしまわないか心配なのかい?」
「いえ、私はどちらの師匠でも師匠です。でも、できるのならば、二つの記憶を持った師匠がいいです。」
ミクは拳を握りしめる。
「……でも、どちらの師匠でも、私は師匠を尊敬します。それが仲間ですから」
ミクは真剣な顔をしている。それだけの覚悟があるのだろう。
「そうかい、まぁ、頑張んな。私は応援しているよ。」
「はい! あ、依頼をするために準備しますね」
ミクも奥へと向かった。
これからなにが起こるのか、それは誰にもわからない。
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次回もお楽しみに




